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【週刊・中田宏】
(58・最終回)有権者よ! 流行の「地域政党」ブランドに騙されるな
2011.2.27 07:00 :産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110227/stt11022707000000-n1.htm
前横浜市長の中田宏氏が今の日本について語る「週刊・中田宏」。「今週の政治を斬る」では名古屋の河村たかし市長の「減税日本」など「地域政党」が勢いを増す中、今春の統一地方選の見通しを聞いた。中田氏は「流行の『地域政党』ブランドを身につけて、見た目だけを整えた候補が乱立するだろう。有権者はだまされずに、本当に地域のことを考えているか見抜く必要がある」と警告を発した。また、最終回を迎えるにあたり、中田氏は「1人1人が熟慮して行動することが、日本の再生につながる」と読者にメッセージを送った。
1週間の主な活動を紹介する「浪人日誌」では、石川県小松市で、地域経済の活性化をテーマに講演したことなどを取り上げた(末尾に中田氏のメッセージ)。
■今週の政治を斬る
【地域政党、安易な連携には疑問】
民主党の原口一博前総務相が中心となる「日本維新連合」は23日、国会内で準備会合を開き、地域政党との連携を深める政治団体「日本維新の会」の3月中旬の正式発足を目指すことを決めた。小沢一郎元代表に近いメンバーを中心に衆参57人が出席した。
原口氏は「(衆院の)解散が近いといわれているが、大事な同志が、今のままではその思いを果たさないままに野に散ってしまう。そんな危機さえ感じる。座しているわけにはいかない」とあいさつした。
4月の統一地方選に向けて、名古屋市の河村たかし市長の率いる「減税日本」や大阪都構想を掲げる大阪府の橋下徹知事の「大阪維新の会」など、地域主権改革を主張する地域政党や政治団体の活動拡大、連携の動きが、急速に全国に広がっている。
中田氏は「地方分権の推進を主張する『地域政党』には勢いがあるし、有権者の選択肢を増やすという意味では良いこと」と評価しながらも「本来、それぞれの地域ごとに、過疎化や財政など抱える問題や、対策の優先順位は異なるはず。安易に『連携』などと言い、同じような政策に乗っかることは、逆に地方分権とは矛盾になってしまう」と疑問を呈する。
愛知県の大村秀章知事は22日、県と名古屋市を一体化させる「中京都」構想の実現に向け、市と連携し「中京独立戦略本部」を近く立ち上げると表明。中京都構想は、大村知事と河村市長の共通公約で、二重行政の無駄を排除するとともに、減税や規制緩和で企業誘致を進めることなどが狙い。
実現に向けては、大阪府の橋下徹知事が掲げる「大阪都」などと同様、自治体の権限を定める地方自治法の改正が必要になるとみられる。
中田氏は中京都構想について、「大阪都構想は、橋下氏がこの数年、大阪市との二重行政を指摘し、大阪市と議論をしてきた結果、行き着いたプラン。それに対し、中京都構想は『はやっているから』というような軽い考えで急造したように見えてしまう。新潟でも『新潟州』構想が浮上したことには驚いたが、これもちょっと唐突で、借り物の議論に見える」と苦笑まじりに批判する。
中田氏は「統一地方選に向けて、看板だけを『地域政党』に掛け替えたり、橋下氏や河村氏と似たような政策を主張し、人気にあやかろうとする候補者が次々に出てくるはず」と予想。
「口先だけで地方分権の推進を唱える場当たり的な人に票を投じてしまうのでは、地方の復活どころか、その地域にとって自殺的行為にもなりかねない」と警告。続けて「ファストファッションの服を着るような感覚で、手軽に流行の『地域政党』という外見を整えただけの候補が乱立する選挙ともなりかねないが、有権者は良く見極める必要がある」と話した。
【調査捕鯨船、海上自衛隊が守ればよい】
米国の反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」が日本の南極海での調査捕鯨に対し妨害を続けている問題で、農林水産省は18日、今期の調査中止を決め、船団に帰国を指示した。閣議後会見で鹿野道彦農水相が明らかにした。SSの妨害は平成17年から続いているが、調査捕鯨の中止は初めて。
枝野幸男官房長官は記者会見で「大変残念だが、乗組員の安全確保の観点から判断した。遺憾を超えて怒りを禁じ得ない」と述べた。
中田氏は「乗組員の安全や生命を守るのは当然だが、それならば、海上自衛隊と一緒に行けばよい。海上自衛隊にも良いテロ対策訓練になるだろう。国際条約で認められているのだし、調査捕鯨は断固として続けるべきだ」と声を大にする。
SSは年々攻撃をエスカレートさせており、昨年12月からの調査捕鯨では、発光弾や発煙筒を直接、乗組員に向けて投げつけるなどの行為に出た。また、例年も1回に10〜20個程度、酪酸とみられる液体の入った瓶などを投げつけるなどしていたが、今期の調査捕鯨では、1度に最大で110個以上が投げられた。
中田氏は「SSは、同じ捕鯨国であるノルウェーに対しては、このような過激な行動を行わない。日本と違うのは、ノルウェーは白人がほとんどの国だ。反捕鯨運動の背景には人種差別があると認識すべきだ」と指摘。
さらに「食文化の違いを尊重せず、自国の文化を押しつけようとしているが、明らかに他文化を見下した考え。例えば、ヒンズー教徒が牛を食べている人に猛抗議するという話は聞かないし、ましてやテロ行為などに出るはずもない。他の文化を尊重するのが現在の世界的な常識だ」と評する。
中田氏は「最近では反捕鯨運動だけでなく、『このままでは絶滅する』などと言って、マグロの漁獲に反対する動きも出てきている。過激な反捕鯨テロを容認している国は食肉輸出国ばかりで、マグロ漁獲の反対運動も規制しないだろう。中国や韓国などの漁船による日本領海内での操業への対応も同じだが、結局「何をやっても日本は反撃してこない」とみくびられているから相手の行動がエスカレートする」と話した。
■浪人日誌
【後援会の総会で講演】 2月19日(土) 新横浜のホテルで中田宏とともに日本を良くする「万縁の会」の14回目の総会で講演。年に1度の総会に、福島や島根、福岡と、全国から後援者が駆けつけた。講演では、米・ワシントンへの出張や、国民不在の政局などを通じて、日本が瀬戸際に立たされていると感じたことについて話した。中田氏は「会員からは純粋で大きな期待を寄せてもらっている。日本のために微力であっても尽くさなければならないと強く思った」と振り返った。
【元秘書のうれしい知らせ届く】 2月21日(月) 都内の事務所で、横浜市長を務めていたときに、中田氏の秘書だった30代の男性から、結婚の報告と式への招待のための訪問を受ける。民間のシンクタンク職員、市長秘書を経て現在は大手証券会社で、民間企業の資金調達などの仕事をしている。「民間人の立場からの着眼で、市長時代に大変な力になってくれた。新婚生活が落ち着いたら、日本経済の現場の話を聞かせてもらいたい」と中田氏は語った。
【地域企業が日本活性化に重要】 2月22日(火) 石川県小松市の企業などが参加する「小松法人会」の会合で「地域企業が日本を元気にする」をテーマに1時間半の講演。地方が国からの自立性を高めていくためにも、地域社会のニーズを満たすビジネス展開をし、地元の企業が活性化することが大切だと、講演を通じて伝えた。「日産自動車の誘致や市民によるコミュニティービジネスなど横浜市での行政経験を踏まえて、具体的な事例を数多く挙げた」と中田氏は話した。
《中田宏プロフィル》
昭和39年9月20日生まれ。横浜市出身。青山学院大学経済学部卒業後に松下政経塾に入塾した。平成5年の衆院選で初当選。14年には37歳で横浜市長に初当選した。18年に再選。ごみの排出量削減や職員定数削減などを行った。21年同8月に市庁を辞任。22年4月、日本創新党を設立し、代表幹事に就任した。
■中田宏からのメッセージ
今回で最終回を迎えた「週刊・中田宏」。中田氏は読者へのメッセージとして、「情報を受け取って、その場で即決するのではなく、じっくりと咀嚼(そしゃく)すべきだ。物事の表面だけを見ないで、裏側にある真相、真理を確かめるようにしていってほしい」と呼びかける。
「国民の1人1人が安易に一過性の判断をすることで、最終的には国が傾くことにもつながっていく。その反対に、誰もが自覚と責任を持って、熟慮して判断し、行動すれば、日本は再び輝きを取り戻すだろう。「週刊・中田宏」の連載では、そのことを伝えたいと思っていた」と話した。
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