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24日の民主党代議士会の様子をテレビでみていて、これは小学校の学級会だと思った。ヤジを飛ばした新人議員たちが、岡田幹事長に、「そういう言い方はない。立ちなさい」と、怒鳴りつけられたのだ。
かれらを指さしているところからみて、岡田さんは、かれらの名前など知らないのかもしれない。叱られて、すごすごと前に出てきた新人議員ふたりは、どちらもはじめてみる顔だった。
小学校の児童のような情けない光景を目にしながら、田中角栄元首相を懐かしく思い出した。岡田さんが政治家になったときに、師と仰いだ人だ。
角さんが生きていたら、「岡田クン、新人であっても代議士に恥をかかせてはいけないよ」と、たしなめていたと思う。
「あのね、岡田クン。代議士はね、たくさんの有権者に選ばれてきた一国一城のあるじなんだよ。人一倍、誇りが高い。公衆の面前でかれらのプライドを傷つけちゃいかん」
「それにね、岡田クン。ワシは、自民党だけでなく、衆議院議員はもちろん参議院議員も、全員の顔と名前は覚えていたよ。竹下クンなんて、共産党を除く与野党全員の誕生日まで、チェックしていたんだ。キミ、努力が足りんよ」
岡田幹事長、角さんに叱られるの図をここまで想像して、ハタと気づいた。比例代表制が導入されてから、<たくさんの有権者に選ばれてきた一国一城のあるじ>という誇りをもたなくなった代議士がいる、という事実に。
そうか、角さんや竹下さんが活躍していた頃の永田町とは様子がちがうのだ。
けさの日本経済新聞によれば、先日、会派離脱を表明した民主党の代議士16人に対して、渡部恒三さんは、「どうせ当選するはずがないということで比例名簿に載せた人たちだ。あの人たちは政治家ではない」と非難したという。
要するに、民主党代議士会が小学校の学級会と変わらなくなった要因のひとつは、比例代表のせいというのは、かなりはっきりしている、ということ。
とはいえ、すぐに選挙制度の見直しに着手せよ、というつもりはない。いまのまま総選挙をあと数回おこなって、じっくりと問題点を検証し、やっぱり駄目だ、というなら、ちゅうちょなく制度を改めたらよい。
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