http://www.asyura2.com/11/senkyo108/msg/455.html
Tweet |
このところの民主党のゴタゴタは、菅執行部は確信犯なのかと思うぐらいに、執行部自身が拡大させているものであるが、本日、小沢元代表が党員資格停止となるにいたり、いよいよ分裂は避けられなくなってきたのかもしれない。おそらく様々な背景があって、原口前総務相も動いているのであろうが、これまで信頼してきた政治家(岡田、馬淵もその一例かもしれない)に裏切られてきた国民主導の政治を願うコアな民主党支持者たちから、原口氏は批判を浴びている。
それはわからなくもないのだが、その批判の激しさに、どんどん小沢系(議員・支持者)が先鋭化することを、片や、心配してもいる。もちろん、私自身も、民主党に対して不信感も強いし、議員に罵声も浴びせたい気持ちもヤマヤマなのだが、はたしてそれが、国民主導の政治につながるかということを考えると、はたと考えこんでしまうのである。
最近、歴史上の二人の人物のことを考えている。一人は西郷隆盛である。小沢一郎がよく例えられる偉人である。もちろんこの明治維新最大の立役者は、人望もあり、常に公の広い心ももっていた。それゆえにか旧支配階級の武士と、明治新政府との狭間にあって苦しんだのか、中央政界を二度も去り、最後は故郷鹿児島に帰り、後進の学生の教育に生きがいを見いだしていた。
後進の教育に心を砕き、犬を愛したところも、まるで小沢一郎そっくりである。しかし西郷隆盛の最期は、ご存知のとおり、先鋭化した学生が弾薬を奪うという事件を起こしたことで、戦争は免れないとして、敗れるべき西南戦争を戦わなければならなかった。もちろん私は小沢一郎という政治家を尊敬しているけれども、私たちが過度に、小沢一郎一人に期待をかけることで、また先鋭化することで、かつての西郷隆盛のように、小沢一郎を追い詰めてしまうのではないかということも、懸念してもいる。
もう一人、考えているのは韓信のことである。いわゆる「項羽と劉邦」。漢王朝が成立するにあたっての戦いで、漢の高祖である劉邦はずっと負けがこんでいた。しかし、最後の決戦である垓下の戦いで、かつての配下でありながら、独立勢力となった斎王・韓信の加勢があって、ついに劉邦は項羽を打ち破ることができたのである。この時に、第三勢力である韓信の存在がなければ劉邦は敗れ、楚の天下となっていただろう。
やはり、国民のための政治を実現するために、重要なことは勝つことである。勝つということは、過半数をおさえることである。もちろん政治の理想を追求すれば、どんどん純化していく、しかしそれは先鋭化する場合もあり、つまり、排他的になる傾向がある。だが、排他的になれば過半数はとれない。それでも、今の国民主導の政治を目指す小沢路線が、日本の政治の中では、既得権益側から目の敵にされて、マイナーにしかなりえないのであれば、やはりここは第三勢力を結集して、手を結ぶしかない。つまり斎王・韓信の役割を担うものは誰か。
それは二人いると考える。一人は亀井静香である。不思議なことに、亀井静香という人は、最近は石原慎太郎や森、野中などの自民党の重鎮と会い、石原慎太郎からは「総理大臣になれ」という激励まで受けている。そして原口一博。彼は橋下大阪府知事、東国原前宮崎知事(そのまんま東)など地方勢力とのパイプもあり、日本維新の会を立ち上げた。小沢一郎とも引き続き連携をとっており、「B層対策」「反小沢だが、嫌菅・嫌仙谷の民主党議員の結集」「地方勢力とのパイプ」などの役割があると推察している。
いずれにしても、手を組むのをはばかりたくなる勢力だとしても、そこをつなぐ重要な役割がこの二人にはある。そしてそれが過半数をとるということにつながるのだろう。これからいよいよ大政局になるだろう。「敵を欺くには味方から」という。私たちが、思わずひいてしまうような合従連衡が起こるかもしれない。
しかし、国民のための政治を実現するためには、マイナー勢力であってはならず、時には「必要悪」を飲み込んででも、国民主導の政治が実現することを、私たちは、冷静に見守っていかねばならないと思う。ここが我慢のしどころだと思う。
http://ameblo.jp/aobadai0301/
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK108掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。