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「民主王国・愛知」で県知事選と名古屋市長選に大惨敗を喫した民主党。ただでさえ低下していた菅政権の求心力は地に堕ちた。菅首相のもとでは4月の統一地方選を戦えないという声が今後どんどん大きくなっていくだろう。だが、菅政権にはその前に正念場が来る。爆弾は、3月末までに成立させなければならない予算関連法案だ。
予算案本体は憲法で衆議院の優越が決まっているので、参議院の審議が終了しなくても成立する(反執行部の小沢グループが反乱すれば話は別だが)。しかし、予算執行に必要な政策に関する法案---法人税引き下げなどのための税制改正法案や、赤字国債発行のための特例公債法案など---は一般の法案同様、参議院で否決されると衆議院の3分の2以上の多数で再可決する必要がある。
今のところ、与党(与党系無所属など含む)だけでは3分の2に届かず、かつての連立相手・社民党に秋波を送っているが、与謝野馨氏の入閣に反発する社民党は再議決に加わる見込みは少ない。敗北必至の名古屋市長選に現職衆院議員を擁立して、貴重な1議席をみすみす減らした党執行部の政局観のなさは、もはや笑うしかない。
予算関連法案の成立が危うい---そんなとき財務省はどうするか? まず最初にやるのは、「予算関連法案が通らないと国民生活が混乱する」という恫喝キャンペーンだ。格好のツールが日切れ法案と呼ばれる関税法案。すでに財務省は、関税法案が成立しないと4月から牛肉が100グラム当たり11円、プロセスチーズ150グラム当たり10円の値上げになるという試算を出している。効果は絶大で、早くも自民、公明両党は関税法案には賛成する方針だ。
味をしめた財務省は、この論法をエスカレートさせるだろう。おそらく次は、埋蔵金を使う法案が成立しないと年金の満額支給が行えないと言い出すに違いない。あるいは、赤字国債を発行できないと年度後半に政府の活動が滞り、ゴミ収集車が来なくなる、警官の給料が払えなくなって治安に影響が出る、などと宣伝するはずだ。それも、自分たちは表に出ずに、ポチ記者や御用学者をうまく利用して"エレガント"に恫喝するだろう。
とはいえ、予算関連法案の成立は、針の穴にラクダを通すようなものだ。追い詰められて菅総理がクビを差し出すか、さもなくば解散総選挙に打って出る可能性が日増しに高くなっている。菅総理は、郵政法案否決を受けて衆院解散を断行し、不利と思われた選挙を大勝に導いた小泉元総理を強く意識しているようだが、側近議員ですら「羽交い締めにしてでも解散はさせない」と言っているから、総辞職に追い込まれる確率のほうが高そうだ。
では、菅総理が辞めた場合、予算はどうなるのか。当面は暫定予算を組んだうえで、新総理のもとで野党の要求をのんだ修正が行われるのだろう。その場合、足りない財源はやはり埋蔵金頼みになるはずだ。財務省は間違いなく、そこまで見通して準備をしている。操り人形の野田佳彦財務相には「もう埋蔵金はない」「もう埋蔵金は探さない」「もう埋蔵金は使わない」と「三ない」発言をさせているが、最後の最後にはあっさり前言をひっくり返すのが財務省だ。財務省にとって政治家は、しょせん使い捨ての駒なのだ。
出てくる埋蔵金は、渡辺喜美みんなの党代表が指摘している国債整理基金12兆5000億円が有望。けだし見ものである。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2091
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