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18日(朝日は19日)の朝刊各紙社説は、民主党会派離脱をした議員を批判し、今は内紛や権力闘争をしている時ではないと書いていた。また、菅首相が「全く理解できない」と述べたことも大きく報道した。マスコミも菅・岡田など民主党執行部が、この16人の議員の身になって考えないから、彼らの行動を批判し、理解できないだけである。客観的に見れば、納得のできる声明であり、分派行動である。
マスコミは、この16人を小沢氏に近い議員と位置づけし、「小沢氏の処分問題は無関係と言うが、この時期に造反したことを見ても、関連なしとは言えまい」(読売)
と書き、権力闘争に矮小化しているが、そうではない。声明に述べているように、比例区単独選出議員は個々の選挙区の代表ではなく、民主党のマニフェストに賛同して1票を投じた国民全体の代表としての行動だと、筆者は理解する。
衆院議員選挙では、選挙区から300人、比例区から180人の議員が選出される。
公明党は、選挙区候補者と比例区候補者は重複していないが、民主党や自民党では、選挙区候補者は比例区の候補者にも名を連ねている。しかも比例区での当選順位は、多くの場合、比例区単独候補者は、選挙区落選候補者より下位となる。だから比例区選出議員の16人は、次の総選挙で民主党が圧勝しない限り、明日はないのだ。
菅氏や岡田氏は自分の選挙区がある。解散・総選挙になって自分の選挙区で、他の候補者に勝てば次がある。だが、この16人にはそのような選挙区はない。全て党勢に懸かっている。菅政権下で、民主党は相次ぐ選挙で連戦連敗である。この執行部が続く限り、16人にとって次が無いのは明らかである。だから国民が支持した「09年マニフェスト」に民主党は回帰すべきだと言うのは当然なのである。
自らの政党の議員のこのような気持ち(=議員心理)を理解できなくて、どうして国民の気持ちを理解することができるのだ。この点から見ても、菅・岡田氏などに国の政(まつりごと)を司る資格が無いと言える。この16人が小沢氏を支持しているとすれば、それは小沢氏が「国民との約束を守る」との姿勢を崩さないからであろう。
菅氏が、小沢氏と同じ姿勢であったなら、誰も離脱などと言うはずがない。
国民が、菅政権を支持しないだけではなく、今や怒りにまで変わったのは、何故か。
菅政権が国民との約束を反故にしたからだけではない。前回のコラムに対し「左派だからこそ小沢氏を支持している人達も大勢いることを忘れていないだろうか」とのご意見を頂いたが、当にその通りで、菅政権が自民党も真っ青になるくらい、自民党以上に自民党的だから、国民が怒っているのだ。
その端的な例が、消費税増税を謳い、法人税率引き下げを言い出したことだ。経済界が国を構成する重要な要素であることは、誰もが認める。だが、国民が政権交代に期待したのは、自民党政権下では経済界寄りであった政治の重心を、国民の多数を占める庶民サイドにそれを移動させることだった。処がどうだ。枝野前幹事長は、のこのこと自ら足を運び経団連に挨拶し、岡田幹事長は企業献金を容認したのだ。
国民が怒っているのは単にそれだけではない。国内最大の既得権益集団の官僚組織に摺り寄りよった。公務員制度改革に名を借り、官僚の「天下り」を実質的に認める制度に改悪した。脱官僚政治の声は、何時の間にか消えた。河村名古屋市長が言う「税金を支払う方が苦労し、税金で食う方が楽をする政治を変える」とは、全く逆を志向している。それに対する怒りを如実に示したのが、先の名古屋市長選挙だと言える。
国民も馬鹿ではない。マニフェストの実行には、財源と時間が必要なことくらいは百も承知だ。だから地道に、国民との約束を守るとの姿勢で取り組んでいれば、一時は失望してもそれが怒りに変わることはなかった。その国民の怒りに気付かないから、16人の国会議員が立ち上がった。だが、マスコミ(特に朝日)は予算を人質にした倒閣運動だと的外れなことを言うが、それは全く違う。
多くの国民は「国民の生活が第一」を忘れ、「赤い増税内閣」と党内からも批判がある菅政権にはこれ以上何も期待していないのだ。馬鹿とかアホとか言われているうちは、まだ脈がある。だが、「顔を見たくない」「気持ちが悪い」とか言われるようになると、人心はもう戻らない。マスコミと官僚に操られる菅首相の顔を見たくないと云う国民の数は確実に増えている。そうだろう、違うか?
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=104293
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