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田中龍作ジャーナル
2011年02月18日
東京選出議員も「菅政権はマニフェストを守れ」
「マニフェスト回帰」の要請文を枝野官房長官に手渡した直後、記者会見する民主党東京都連有志。(18日午後、衆院会館。写真:筆者撮影)。
昨日16人の議員が会派を離党したような土石流とはならなかったが、菅執行部にジャブが浴びせられた。東京都選出の民主党国会議員9人が18日、菅内閣に「09年マニフェストに帰れ」と要請したのである。中山よしかつ(東京2区)、松原仁(東京3区)議員ら民主党東京都連有志9人が官邸を訪れ枝野官房長官に要請文を渡した。
要請の内容は大きく3点――
・09年マニフェストの原点に立ち戻り、国民との約束を果たすこと
・予算の全面組み換えの実行を第一義とし、増税を前提としないこと
・民主党結党の精神に立ち戻り、政治主導を確立し、地域主権国家の建設を目指すこと
東京都連有志は官邸への要請後、国会内で記者会見した。中山よしかつ議員は「政権交代した時の選挙運動の日々を思い出す。皆さんにこの(09年)マニフェストを訴えてきた。なにより『国民の生活が第一』に戻ることに真価がある」と力を込めた。
菅執行部はマニフェストとは180度違った政策の実現に闇雲となっているのが実情だ――
首相は先月21日、政務3役だけに限られていた省庁間の調整に次官も入ることを容認した。「行き過ぎた政治主導だった」と述べ、官僚に対して白旗を上げたのである。
増税については記者クラブメディアという広報機関を通じて消費税増税にまっしぐらである。改めて言うまでもない。
筆者は「こんなこと要請しても菅さんには『蛙の面にションベン』だ。政府が出した予算関連法案がマニフェストと違っていたら皆さんたちは法案に反対するんですか?」と質問した。
松原議員の答えがふるっていた。「蛙の面にションベンだとは思っていない。(法案反対については)仮定の質問にはお答えできない」。
フリージャーナリストの岩上安身氏が追及した。「菅政権は全力をあげてマニフェストを反故にし増税、官僚回帰に進んでいる。皆さん方の要請を『はいそうですか』と受け入れてくれるはずがない」。
松原氏の答えは笑えた。「枝野官房長官は我々の要請に同意してくれた」。筆者は「そんなお人良しなこと言ってて政治家が務まるんですか?」「単なるパフォーマンスだと思われますよ」と突っ込んだが返事はなかった。(詳しくはIWJのUST中継で視聴して頂きたい)
『蛙の面にションベン』は管さんではなく松原議員のことだったようだ。TVタックルで阿川和子にバカにされていたのが頷けた。
選挙区のある議員は公認を外されると死活に関わる。明らかに執行部に遠慮しながらの要請だった。
このまま統一地方選挙に突入すれば、民主党の惨敗は避けられない。国会議員は即自分の足元が危うくなるのである。全国道府県の国会議員が同じような要請をすれば大きなうねりとなるのだが。
http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/186590685.html
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