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菅政権退陣秒読み 小沢系議員16人が会派離脱
2011年2月17日 掲載 :日刊ゲンダイ
http://gendai.net/articles/view/syakai/128929
衆院再可決は絶望
国民の期待を裏切り続ける菅・民主党に対して、ついに身内から“クーデター”の火の手が上がった。17日午前、小沢系の衆院議員16人が岡田幹事長宛てに会派離脱届を提出したのである。
行動を起こしたのは2009年の衆院選で比例ブロックから当選した議員らで、16人はただちに横路衆院議長に対し、新会派「民主党政権交代に責任を持つ会」の届け出も行った。新会派は渡辺浩一郎衆院議員(前列左から3人目)が会長に就任、豊田潤多郎氏が会長代行、幹事長には笠原多見子氏が就いた。16人は〈本来の民主党の姿とはかけ離れた今の菅政権にはもう黙ってはいられない。みすみす旧来からのしがらみにはまり込み、無原則に政策の修正を繰り返す菅政権に正当性はない。我々は今こそ、「国民生活が第一」の政策を発信し、国民の信頼を取り戻していかなければならない〉とのペーパーを配ったあと、記者会見に応じた。
質疑では予算案への対応などの質問が飛んだが、「現時点では未定」「党と別の判断もありうる」(渡辺会長)とし、造反をにおわせた。
新会派は民主党は「マニフェストの実行が目的」とし、「離党は国民のためにならない」としているが、ここまで言い切った以上、除名覚悟の確信的行動と見るべきだ。
16人が離脱すれば、民主党はたとえ社民党の協力を得られても衆院で3分の2の勢力を確保できなくなる。ねじれ国会で衆院再可決の道は閉ざされ、菅政権は完全に追い詰められることになる。
岡田幹事長は「驚いている。党の所属議員だけに会派離脱できないのは明白であり、理解に苦しむ」と言うのが精いっぱい。会派離脱は認めず、説得作業に乗り出すつもりだが、永田町では「ついにサイは投げられた」「菅はオシマイ」「執行部が突っ張れば、党分裂」との見方が飛び交っている。
折しも小沢元代表は地域政党「減税日本」を立ち上げた河村たかし名古屋市長らと面談するなど、動きが急。親小沢の原口一博前総務相は橋下大阪府知事、河村名古屋市長らと連携、「日本維新の会」の設立を表明した。
民主党内ではここ数日、にわかに分裂含みの動きが広がっており、そんな中、16人が離脱を宣言したのである。永田町は一気に液状化してきており、菅首相の退陣が秒読みになってきた。
●約束を果たす民主党への回帰宣言(要旨)
「今の菅政権は、国民との約束を果たす本来の民主党政権ではない」
今、民主党議員の多くがそう感じている。総選挙では「国民生活が第一」の政治理念、「予算のムダを徹底的に削り、新たな政策の財源に充てる」としたマニフェストを掲げ政権交代を実現した。
しかし菅政権は消費税に関し「来年度末までに法的な対応をしなければいけない」と増税の意欲をあらわにし、国民との約束、マニフェストを捨てた。政治主導で日本を立て直すはずが、国家戦略局の設置法案も実現せず、公務員制度改革も反古にし、政治主導の御旗も捨てた。
我々は国民との約束の上に存在する比例代表の議員だからこそ、衆議院での民主党・無所属クラブとは分かれ、新たに院内会派を設立する。「国民の生活が第一」の政策を実行すべく今後、行動を展開していくこととする。
▽会長/渡辺浩一郎/比例東京(2)
▽会長代行/豊田潤多郎/比例近畿(2)
▽副会長/三輪 信昭/比例東海(1)
熊谷 貞俊/比例近畿(1)
菊池長右ェ門/比例東北(1)
高松 和夫/比例東北(1)
▽幹事長
笠原多見子/比例東海(1)
▽幹事長補佐
水野 智彦/比例南関東(1)
▽副幹事長
渡辺 義彦/比例近畿(1)
石田 三示/比例南関東(1)
川口 浩/比例北関東(1)
▽事務局長
石井 章/比例北関東(1)
▽事務局次長
大山 昌宏/比例東海(1)
小林 正枝/比例東海(1)
相原 史乃/比例南関東(1)
▽事務局補佐
川島智太郎/比例東京(1)
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