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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110217-00000000-sbunshun-pol
総理になったら…、前原外相が夢想する連立組み替え方程式
週刊文春 2月17日(木)12時43分配信
「天命には従わざるを得ない」。内閣支持率が一割台に落ち込み、末期症状に陥った菅直人首相の後継を意識して、前原誠司外相が周辺にこんなセリフを漏らしている。
「天命」とは大仰だが、最近の動きは下心が見え見えだ。民主党内で隠然たる力を持ち、小沢一郎元代表に近い輿石東参院議員会長の地元・山梨に駆けつけて「どちらかといえば親小沢と言われている輿石先生を心から尊敬している」と最大級の表現でリップサービス。小沢氏に近い議員は、「党内で『前原首相』の障害になるのは参院や小沢グループだけだと思っての行動だろう」と苦虫をかみつぶす。
一のライバル、岡田克也幹事長は党内で人望がなく、野田佳彦財務相は目立たない。何よりの強みは、前原グループの番頭格が党内最大の実力者仙谷由人代表代行であること。両者の関係はことのほか良好で、前原政権なら「仙谷幹事長」が確実視されている。
党内対策は万全とみるや、早くもねじれ国会対策の「連立組み替え」に布石をうつ。二月初め、ロシア訪問を控えた前原氏は自民党の森喜朗元首相を訪ね、指南を仰いだ。「オレとプーチン(ロシア首相)はこんな話をしたんだ」などと上機嫌の森氏の言葉を、前原氏は熱心に聞き入った。
「もともと前原氏は外交・安保の関係で自民党に知己が多い。安倍晋三元首相や林芳正参院議員副会長とはともに訪米した経験もある。幹部や中堅クラスだけではなく、ベテランにまで触手を伸ばし、自民党との連立に備えようとの魂胆でしょう」(政治部記者)
そもそも前原氏は「ポスト菅は泥船政権になる」と、次の次に備える構えで、野田財務相を推す考えだった。なぜそれが、ここまで前のめりになったのか。
民主党関係者の解説。
「“政権のたらいまわし”と自民党を批判してきたこともあって、次の総理は遅かれ早かれ衆議院を解散せざるを得ない。そうなれば民主党は政権を滑り落ちる可能性が高い。ならば次しかチャンスはない、と前原氏はみたのでしょう」
党内で小沢系は切り、参院とは仲良くして、自民党の一部や公明党と連立し、長期政権を築く――。前原氏はこんなソロバンをはじくが、政界の一寸先は闇。しかも前原氏は代表時代、偽メールに引っかかって辞任した前歴がある。「とらぬ狸の皮算用」にならねばよいが、と民主党内ではささやかれている。
(週刊文春2011年2月24日号「THIS WEEK 政治」より)
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