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小沢一郎元代表は2月11日、自らが主宰する「小沢一郎政治塾」の{第11期」開講式を東京都内で行い、冬季集中講義を始めた。開校式・講義には塾生約50人が参加、小沢元代表を支持する「一新会」会長の鈴木克昌副総務相らが出席した。講義は14日までで、最終日は小沢元代表が講演するという。毎日新聞jpは、小沢一郎元代表の挨拶を以下のように報じた。
「旧陸軍の青年将校が反乱を起こした2・26事件をきっかけに戦争へ進んだ昭和初期の状況に触れ『生活苦や貧困がそのような雰囲気をもたらした。それは政治の不在であり、国民の生活が第一という政治の本来の任務を政治家が果たせなかった結果だ』と述べた。マニフェスト(政権公約)の修正を進める菅政権を念頭に、現状に苦言を呈した。【葛西大博】」
小沢一郎元代表は、菅直人首相が、小沢一郎元代表が掲げてきた「国民の生活が第一」という政権公約の第一目標をすっかり捨て去り、財務省と米国の言いなりに政治を進めていることを憂慮している。貧困家庭の増加、自殺者3万人以上、無縁社会の進行など日本社会の悪化がますますひどくなっている。
にもかかわらず、菅直人首相は、国民合意もされていない「消費税5%アップ」「TPPへの参加」などを勝手に打ち出し、おまけに悪の金融王ジョージ・ソロスに日本の国益に関わる重要情報を売り渡し、日本国債の「底値買い」を許そうとしている。まさに「亡国」「売国」の首相の極みである。
「急激に変遷する事態」には、国民の意思を確かめるために衆院解散が不可欠なのに、菅首相は、私利私欲、権力欲に囚われて「政権延命」に血道を上げ、「国民の生活苦や貧困」には、トンと関心がなさそうである。「最小不幸社会」を掲げていながら、「最大不幸社会」を拡大し、「不条理な政治」を無くしようという美名に隠れて、不条理に泣く国民を大量生産している。
最悪なのは、時の政権に取り込まれたマスメディアの報道姿勢である。しかも単細胞だ。国や地方の財政難を解消するには、「大型減税による消費喚起」「公共事業推進による雇用確保」「未来を見据えた人材養成を目的とする米国留学生の拡充派遣」「労働者の所得保障」など景気浮揚策を矢継ぎ早に打ち出すしかない。それなのに、菅首相は経済財政政策一本やりで経済景気政策に「疎い」財務官僚主導の政治を続けている。
これに提灯持ちしているのが、マスメディアである。紙媒体は、長引く不況で広告収入が激減し、加えて電子媒体の隆盛により、インターネット広告に広告費を取られて、青息吐息の悲惨な経営状況になっているというのに、マスメディアは、景気をさらに落ち込ませる「消費税アップ」をバックアップする論調にうつつを抜かしている有様だ。
試みに、竹下登首相による平成元年(1989)の消費税(3%)導入した年の税収が55兆円弱で平成2年(1990)が60兆円強に増えたものの、ここをピークに減り始めた。橋本龍太郎首相が平成9年(1997)4月に消費税3%を5%にアップを実施しても、この年は、53兆9000億円止まり、平成10年(1998)は、49兆円、平成21年(2009)は、ついに38兆7000億円にまで落ち込み、さらに平成22年(2010)は、37兆4000億円に落ちるという体たらくであった。
ここで「消費税5%アップ」断行したならば、国民の消費マインドは一段と冷え込み、惨憺たる事態に陥る。この意味で、いまマスメディアが率先して行うべきは、景気浮揚に向けて活路を開く方策やアイデアをひねり出すための「上げ潮路線」に火をつけることだ。
だが、残念ながら、マスメディアは、飽きもせずに小沢一郎元代表の「政治とカネ」問題にかまけて、「国民生活第一」からズレた報道にうつつを抜かしている。そればかりか、「精神分裂」としか思えないような報道を続けているのである。
朝日新聞は2月11付け朝刊社説(3面)で「小沢氏処分 菅首相のひとつだ」と題して、「最低でも離党勧告が筋ではないか」と論じている。そのくせ、「政治面」(4面)では、「首相、もろ刃の最後通告 離党勧告 小沢系議員造反 懸念」というタイトルをつけた記事を掲載し、「首相側には小沢氏の反発で衆院の再可決に必要な『3分の2』を確保できなくなることへの懸念も広がる」と報じている。
朝日新聞論説委員は、菅首相に小沢一郎元首相を離党させて、「衆院解散・総選挙」を断行させ、そして菅政権を崩壊させたいと考えているのであろうか。それならば、一日も早く、民主党を分裂させた方が国民のためになる。読売新聞も似たり寄ったりの社説である。「首相は早期に処分を決断せよ」と迫っている。「首相の処分決断」=「予算関連法案不成立」=「菅首相が衆院解散・総選挙」=民主党、大敗、引責退陣」の図式は、百も承知であるはずだ。結局、谷垣自民党路線に同調して、菅政権に対する「倒閣運動」を行っているように見える。朝日新聞、読売新聞、毎日新聞ともども同じ穴のムジナである。
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken
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