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産経新聞 2月11日(金)22時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110211-00000585-san-pol
「政治家を目指す原点が北方領土問題」と対露外交に前のめりだった前原誠司外相だが、酷寒のモスクワで待ち構えていたラブロフ外相は、会談冒頭から皮肉を込めた先制パンチで日本に不満をぶちまけた。メドベージェフ大統領主導の対日攻勢に乗るラブロフ氏の繰り出す提案の数々に対し、前原氏は防戦一方。北方領土の経済共同開発に関するハイレベル協議の開催を約束せざるを得なかった。会談後の共同会見では憮然(ぶぜん)とした表情だった。
会談の冒頭で、ラブロフ氏はいきなり、冷却化する日露関係の現実を指摘し、その原因が日本側にあるのだと批判した。前原氏は『日露の険悪化はロシア側が原因…』と反駁(はんばく)したかっただろうが、ぐっとこらえ、「関係強化がお互いの国益になる」と日本側の前向きな姿勢を強調した。
北方領土の軍備強化指令など、一丸となっているロシア側にとって、ひとり乗り込んできた前原外相の後方支援はいかにも脆弱(ぜいじゃく)にみえただろう。
「北方領土の日」(7日)の菅直人首相の「許し難い暴挙」発言は威勢はよかったものの具体策がないことは明白。何より対米、対中でみせてきた菅政権の「外交力」の弱さはすでに見積もり済みであろう。
会談で、両外相は領土問題で双方の立場を述べ合っただけに終わり、ラブロフ氏は菅首相発言などを批判。ロシア側は「北方領土はロシア領」を前提とした上での「歴史専門家による委員会」設置を提案した。前原氏はとりあえず拒否したが、ロシア側が次々と放つジャブに完全に後手に回った印象を残してしまった。
日本の対露政策の目玉は「領土がすべてではない。両国のウィンウィン関係を目指す」はずだった。しかし、成果と呼べる内容はなく、むしろ「北方領土の経済協力」というロシア側の提案に対して、前原氏は「ハイレベルで議論していく」と言わされた格好だ。
前原氏の初訪露は大国の壁、その戦略性に立ち尽くさざるを得なかった。
(久保田るり子、酒井充)
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