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私は、昨年晩秋ごろから「菅政権はすでに詰んでいる」と書いてきたわけですが、最近はいよいよ政権の終末ムードが高まってきました。まあ、なるようになった、落ち着くところに落ち着いたということでしょうが、政権内部にもはっきりと諦観とでもいうべき雰囲気が漂っています。
思いつきと嘘も辞さないその場しのぎ、行き当たりばったりと根拠のない楽観、物事を為すための手順も手続きも無視してただ大言壮語すればいい、国民も野党もいずれついてくる…というのがこの政権の基本姿勢であり本質でしたから、当然と言えば当然の帰結であります。
菅直人首相は昨日、首相官邸に民主党の小沢一郎元代表を呼び、自発的な離党を促しました。菅氏にとってもうこれしかないという最後のカードを切ったわけですが、当然のごとく小沢氏は「その意思はない」と拒否しましたし、野党も国民ももう、こんな茶番劇にいちいち反応はしません。すべては遅きに失しているし、背中の後ろまでが見透かされています。
菅氏は来週にも小沢氏の「党員資格停止」処分を決めたい意向のようですが、これとてどうなるか分かりません。強行しても、小沢一派の造反を招いて菅政権が衆院での3分の2議席による再議決という最終手段を失うだけで、それで内閣支持率が浮上するとも思えません。
昨日、小沢氏と輿石東参院議員会長と会食した鳩山由紀夫前首相は、小沢氏から聞いた菅氏の様子をこう語りました。
「(小沢氏は)菅さんの表情がいつもと違っていたなあ、ぼそぼそという感じで話をされたと。相当まいっているのかな、という話があった」
菅氏は昨年12月20日にも官邸に小沢氏を呼び出し、衆院政治倫理審査会への出席を求めたわけですが、このときはまだ元気がありました。この日、やはり小沢氏と会談した鳩山氏はこう語っていました。
「相当、菅総理は感情を前に出されて問いつめられたようです。相当、感情的になられたと感じたと」
前回は激しい口調で小沢氏を非難した菅氏は、今回はまるでノルマをこなすかのような感情に乏しい様子で話したようです。客観的に見ると、12月の段階と現在とで、状況が特段大きく変わったわけではないのですが、菅氏もようやく自分が追い詰められていることに気付いてきたということでしょうか。
昨日の夕刊フジは、「菅首相が壊れてきた」として、9日の公明党の山口那津男代表との党首討論の様子をこう記していました。
「本紙記者が数えたところ、まばたきは1分間に100回前後。顔は真っ赤だった」
私もその場面はテレビで視ていて、顔が異様に赤いなと感じ、議場にいた後輩記者に確かめたほどでした。菅氏をはじめ民主党執行部は、公明党はいずれ自分たちにすり寄ってくると根拠なく信じ込み、それをほあてにしていたのが外れたようです。実際、公明党はそのつもりだったのだから、きちんと手当をしておけばそうなったのに、手順も手続きも踏まず、偉そうに振る舞った末に敵に追いやったわけです。
で、みっともないことに、そうなると昔振った相手である社民党に「よりを戻さないか。何でも言うことを聞くから」と今、言い寄っているわけですね。その姿が醜く、しかも、見え見えであることにも気付かないところに、菅政権の信じがたいほどの鈍感さと無定見を感じます。実際、社民党の幹部もこう話しています。
「これだけ言っていることとやっていることが違う菅内閣とは、どんな約束をしても裏切られるのは明白だ」
社民党も、与党となりたい人はいるわけで、党内は小さいなりにバラバラのようですが、「菅は信用ならない」という一点では一致しているとか。党首討論で山口氏は「国民の信頼がないと改革をやろうとしてもできない」と指摘しましたが、菅氏にはこの基本的な人間同士の信頼関係の重要性が理解できないのでしょう。菅氏はなにせ「ずるさだけでここまでのし上がった」(民主党長老)という人ですから。
政府筋の1人は自身も政府の一員でありながら、菅氏と民主党政権をこう冷めた目で突き放します。
「政府は攻められる側だが、菅さんは攻められるのは弱い。民主党には秀才は多い。でも、知識はあっても智恵がないとダメだ」
政務三役の1人ははっきりと「菅政権は3月でダメだろう」と予測しています。「民信なくば立たず」の意味がどうしても分からないリーダーの下、政府内の手綱も緩んできました。私の実感に近いので、再び党首討論後に山口氏が記者団に語った言葉を紹介します。
「答弁をはがらかし逃げる、地位にしがみつく、人のせいにする。首相の政治姿勢が随所に表れた党首討論だった。こうしたリーダーの下で、国民が大事な課題を進めようと思うか疑問だ」
菅氏は昨夜、御母堂や伸子夫人、お子さんら家族の総勢10人ほどと官邸近くのホテルの中華料理屋で食事を楽しんでいましたが、胸中にはどんな思いが去来しているのでしょうね。何とか実績を上げて、自分が今まで口を極めてののしってきた歴代首相以下だと言われないようにしたいとか、そんなことでしょうか。無理でしょうが。
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