37. 2011年2月12日 11:06:15: NBICMeCSK2
■『既に起こった未来』に学べ!今の日本の姿も既に世界で起きていた!「すでに起こった未来は、体系的に見つけることができる」(『創造する経営者』ピータードラッガー) ●「平成の開国」(TPPあるいは無制限の規制緩和)によってどのような事が起こるか、既にニュージーランド失敗で明らかにされている。 このことに触れた記事「改革マニュアル」(内橋克人 東京新聞2011年2月10日夕刊)より抜粋して引用させていただきます。 −−−−引用します。 1990年代半ば、日本のマスコミは「ニュージーランドに見習え」と筆をそろえた。この国で進む改革が大きな成果をあげている、国有鉄道も郵便も民営化され、航空規制緩和は進み、経済・財政は好転したと。「乗り遅れるな」の大合唱がわき起こり、日本から多数の視察団がくりだした。 だが、「夢のモデル」は無残なものに終わった。「労働」は解体され、鉄道も郵便も再国有化に至る。 燃え盛るニュージーランド旋風の中、「それはほんとうか」と問うシンポジウムが東京で開かれた。労働分野で活躍する弁護士・中野麻美、参院議員(当時)・大脇雅子さんらが、当のニュージーランドからジェーン・ケルシー教授(オークランド大学法学部)を招いて開いたものだ。私も参加し発言した (詳細は岩波ブックレット「規制緩和−何をもたらすか」1998年刊)。 ケルシーさんが摘出した真実は衝撃的なものだった。規制緩和にいっせいに着手したのは社会民主主義を標榜する労働党政権だったのであり、世論の力で政権交代を迫られ、登場した次の国民党は、もっと激しく前政権の路線を踏襲した、など。 政治が駆使したマニュアル(手法)の 第一が「危機感を創出し 国民には他に道はないと信じ込ませる」。 第二に「国民が前の週の変化に目を奪われている間に、次の週の変化を用意する」。 第三が「議論をリードできる民間人をそろえる」など。 日本の今に「瓜(うり)二つ」とは! −−−−−−引用終わり。 ●ニュージーランドの規制緩和の失敗は日本の今と"瓜二つ"、そして日本の明日の姿だ。 上記の内橋さんの新聞記事の中で「労働党政権」を「自民党小泉政権」と、「国民党」を「民主党菅政権」と置き換えてみると、ニュージーランドで既に起きた事が今まさに日本で繰り返されて起きていると理解できる。 もう少し詳しく見てみよう。 「規制緩和、なにをもたらすか。」 http://www.kit.hi-ho.ne.jp/msatou/03-03/030311nz-uchihashi.htm から引用させていただきます。 ●「草の根から見たニュージーランドの行政改革」(河内洋祐、1997年)を一部引用させていただきます。(【 】書きは小生のコメントです) 「改革は決して日本で伝えられているように国民的支持の下にあるわけではない。 改革を「成功」させた秘密を、ボルジャー首相は「国民にとって何が何だかわからないうちに急速に改革を押し進めたこと答えた。」 →【日本の今の菅政権と全く同じだ】 「即ち、改革が非民主主義的に行われたところに特徴がある。 ちなみに、改革を開始した労働党も行政改革についての公約は一切せずに選挙に臨み、多数党になったところで突然改革を開始したのであった。」 →【TPPは民主党のマニュフェストには全くない、管政権が突然言い出した】 「以上概観したように、一連の改革によって、国民は何も利益を受けていないといってもよいと思われる。それだけでなく負担は低所得層により重くかかるようになった。貧富の差はアメリカ並みに拡大した。(ニュージーランドの貧困率はOECD諸国中第1位に上昇した) →【小泉改革以降、日本は貧困率が先進国中第2位に浮上した。1位は米国だ。】 また、経済担当者の等式には入っていないように見える社会的コストは、堪え難いほどに増大している。社会は不安定度を増し、おおらかだった国民性は今や拝金主義に毒されつつあるように見える。 →【昨今の自殺者数高止まり、犯罪、虐待、日本女性の街娼増加、ネットカフェ難民等々】 かつては世界のトップレベルにあった科学研究も、後継者は育たず、今までに築きあげた財産を食い潰してやっと息をついている。・・・ これが大成功といわれるニュージーランドの行政改革の実体である。」 →【日本もこの方向にいくことは目に見えている】」 ●「ニュージーランドの行政改革と高等教育および科学研究への影響 予備調査報告」(大井玄・大塚柳太郎、2000年)から引用させていただきます。 「1984年、労働党が政権をとるや、一気に行革が行われた。それは多くの場合、政府内部でも秘密裏に、ヒトラ−の「電撃戦(Blitzkrieg)」に比せられる速度で推し進められた。行革の内容は広範にわたり、根本的であり、国の規模の小ささと強力な行政権が結合した時に初めて可能であることを思わせる。 ・・・有権者の政治的意思表示から見るかぎりは、NZの行革は、同国民の支持を得なかったものと結論される。」 →【日本で今行われている国民の知らぬ間に後戻りできないところまで持っていこうとする手法だ】 ●「規制緩和 何をもたらすか」(内橋克人,ジェーン・ケルシー,大脇雅子,中野麻美)より一部引用させていただきます。 「いうまでもなく、真の意味での、規制緩和は進めなければなりません。あまりにも過剰に行政官僚の手に集中した権限、すなわち規制というものを取り払つて、権限を市民の手に移していかなけれなりません。そのための規制緩和は、必要です。しかし、残念ながら、その規制緩和があっという間にすり替えられて、政、官、業の内輪の、権力の仲間回しの規制緩和が進んでいると指摘したい」(内橋克人) →【日本の今の法人税減税&消費税増税がその象徴でしょう】 「規制緩和に取り組む政治家や官僚を結集した国際的な研究が行われていて、政策実行のための共通の筋書きがあるのです。それによれば、 @議論をリードする中心的な政治家、官僚、民間人を持つことが非常に重要だとされています。 Aまた、ある種の危機感を創出し、人々に他に方法がないと信じさせることが大切だともいっています。 Bさらに、いったん規制緩和のプロセスを開始したら、できるだけ急速に、できるだけ多くの政策分野で事を実行しろと述べています。国民が先週の変化について考えている間に、来週の変化を準備せよというわけです。そうなれば国民はいつも状況対応で、決して議論をリードすることはないというのです。」(ケルシー) →【北朝鮮危機、思いやり予算5年保証、武器輸出原則改悪、韓国軍の日本国内基地使用、北朝鮮への自衛隊派遣、徴兵制復活、・・・TPP、財政危機説、郵政法案問題、法人税減税・消費税増税、新聞の義務教育採用、新聞無税化・・・口蹄疫、鳥インフルエンザ、・・・海老蔵事件、大相撲事件・・・めまぐるしく生じては消えるニュースの急増】 「規制緩和は、私たちの社会を危機に陥れました。多くの人々と家族の生活を破壊し、約束していたはずの経済繁栄はどこにもありません。彼らは長期的な幸福のためには、短期的な痛みは仕方ないといいました。私たちは散々痛めつけられましたが、幸福がやってくるとは思えません。」(ケルシー) ●それでは我々はどうすればいいのか。引用を続けます。 「こうした経験を日本で回避することは可能です。しかし、そのためには実状をしっかりと知り、大胆に発言し、そのためのリスクを恐れない心構えを持たねばなりません。そして影響力と力を持った人々が、女性や、少数者や、力を持たない人々といっしょに声をあげる決意が必要なのです。孤立の中で闘っても勝利を得ることはできません。連帯してのみ、勝つことができるのです。そして、なるべく早い段階から闘いに立ち上がることが大切です。ニュージーランドでは、一三年の革命的変化の後で、元に戻ることは不可能です。(後略)」(ケルシー) →【管政権が続けばあっという間に後戻りできないところまで行ってしまう】 「みなさんには、私たちのような状況になる前に、違う道を行くチャンスがあります。そこで一番大切なことは、単に規制緩和に反対するだけの議論ではなく、あなたがた自身のオルタナティブな道、日本の民衆の利益に合致する、よりよい道を提案することです。それに向けてみなさんが建闘されることを祈ります。」 →【小沢政権の一日も早い実現と、自立した国民と行ったとなった改革の推進です】 【以下は他のところに既出のコメントの採録です】 ●ニュージーランドや今の日本の姿は、19世紀から営々と続けられている英米による植民地戦略であることがわかる。 『死の商人』(岡倉古志郎著、新日本新書)に書かれています。 http://www.amazon.co.jp/%E6%AD%BB%E3%81%AE%E5%95%86%E4%BA%BA-%E6%96%B0%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B2%A1%E5%80%89-%E5%8F%A4%E5%BF%97%E9%83%8E/dp/4406026789 既に『死の商人』を読まれた方も多いと思う。 本書は阿修羅参加者にとって必読の基本テキストである。 今日我々の眼前で繰り広げられているネオコン支配下の菅政権と同じ状況が本書に引用されているバーナードショーの文に見事に示されている。 ネオコンが日本中のあらゆる階層及び分野に潜り込み植民地化し収奪する構造が明らかにされているのです。 以下に本書の中に書かれているバーナードショーの戯曲に出てくる「死の商人」アンダーシャフトの台詞を示します。 ―――――引用します。 『君の国の「政府」だと!君の国の「政府」というのは、とりもなおさず俺とラザルスの二人だよ。あのみすぼらしい、馬鹿げた建物にガン首を並べている君や君の同僚である反ダースばかりの素人どもが、俺たち二人を治める『政府』だって?とんでもない話だ。 親愛なる友よ!君たちは我々の商売が引き合うような政治をやるに決まっている。 君たちは、我々にとって都合のいい時には戦争をやるだろうし、そうでない時には平和を保つだろう・・・・・私が配当を増したいと思う時には、この私の要求が国家的必要だということを君たちは覚るだろう。 また、もし、私たち以外の奴らが私たちの配当を引き下げるために何とかしろと要求する時には、君たちは警察や軍隊を呼び出してうまくやるだろう。 そのかわり、君たちには、返礼として、私の新聞の支持を進呈することにしよう。君が「偉大な政治家」であると自負できる喜びをもさしあげることにしよう。』 ―――――引用終わり ●これはそのまま我々が遭遇している今のネオコン支配下の菅政権そのものではないか! 読み替えてみよう! 『日本の国の「政府」だと!日本の国の「政府」というのは、とりもなおさずジャパンハンドラーといわれる私アーミテージやマイケルグリーンの二人だよ。あのみすぼらしい、馬鹿げた国会議事堂にガン首を並べている菅や菅の同僚である反ダースばかりの素人(仙谷、前原、枝野、野田、岡田、玄蕃・・・)どもが、俺たち二人を治める「政府」だって?とんでもない話だ。 親愛なる日本国民よ!菅たちは我々の商売が引き合うような政治をやるに決まっている。 菅たちは、我々にとって都合のいい時には戦争をやるだろうし、そうでない時には平和を保つだろう・・・・・私が”思いやり予算”が欲しい、郵貯がほしい、TPPで日本市場をねこそぎほしい思う時には、この私の要求が、対中国・北朝鮮に対する防衛だ、経済の新自由主義だ、平成の開国だと国家的に必要だということを菅たちは口をそろえて宣伝するだろう。 また、もし、小沢や鳩山などのように私たちに反旗を翻す奴らが、私たちの配当を引き下げるために「自立国家」「国民主体」などと要求する時には、菅たちは警察や検察、裁判所を呼び出してうまくやるだろう。 そのかわり、菅たちには、返礼として、私の配下のマスゴミ新聞の支持を進呈することにしよう。菅よ、君が「偉大な政治家」であると自負できる喜びをもさしあげることにしよう。』 ●ニュージーランドも日本も同じ英米の植民地戦略に犯されているということです。 チリをはじめ中南米諸国もしかり、「ジャスミン革命」のチェニジアもエジプトも同じです。 バーナードショーの台詞にもあきらかなように、マスゴミはそもそも権力の道具にすぎないのです。変わることを期待してはなりません。我々は新しいツールを手に入れたのですから、マスゴミに早急に決別しなければなりません。 マスゴミ解約、デモ、事実情報の嘘結うと拡散、議員仕分けと議員支援、・・できることをすぐに実行しなければならない。 最大不幸社会は今そこに来ている。 そして戻れなくなる。 |