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http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110208/plt1102081511002-n1.htm
内閣府が1月31日に発表した2009年度の国民経済計算(確報)によると、09年末における資産から負債を差し引いた国全体の正味資産(国富)は前年比3・4%減の2712兆円となった。
国、地方を合わせた「一般政府」の正味資産は、1980年の統計開始以降、初めて負債が資産を上回り、49兆円の債務超過だった。これは名目GDPの約1割だ。
債務超過というと、民間企業なら倒産するような話だが、政府の場合にはそうではない。会計的な説明をすれば、政府には徴税権が簿外にあるようなもので、ある程度の債務超過額なら大丈夫だ。どこまでが大丈夫かというのは一概にいえないが、かつての英国ではGDPの3倍くらいまで大丈夫だった。
これを受けて、すぐに増税という議論も出ている。そこで、過去の数字をふりかえってみよう。資産や負債というストックの数字は、国民所得等の毎年のフローの数字の積み重ねである。おおざっぱにいえば、正味資産(国富)は国民所得から消費を差し引いたものの積み重ねに連動している。
資産については、1980年、1990年、2000年と直近の2009年のそれぞれは2864兆円、7937兆円、8387兆円、7954兆円と、90年以降ほとんど伸びていない。
負債については同じ時期に、それぞれ、1501兆円、4405兆円、5503兆円、5242兆円。この結果、正味資産は、1363兆円、3531兆円、2883兆円、2712兆円だった。
名目GDPが90年までは伸びていたので、資産も伸び、それに応じて正味資産も伸びてきた。ところが、名目GDPは90年からほとんど伸びていないので、資産も伸びず、最近になっては正味資産が減少しているのがわかる。国民所得が伸びないのであるから、正味資産が伸びるはずない。
こうした数字を根拠として財政再建を急ごうとするなら、正味資産劣化の根本原因である名目GDPを伸ばすことが先決だ。ところが、菅政権は自民党の増税勢力を引きずり出しの増税オールスターズ内閣だ。一方、それを攻めるべき自民党も増税志向だ。1日の衆議院予算委員会で、質問に立った野田毅議員は、政府の「社会保障と税の一体改革」を「税と社会保障の一体改革」と、「税」と「社会保障」の順番を入れ替えて言い、「税制改革そのものでしょ」とまでいった。
増税しか頭にないのが傍目からもわかってしまい、菅政権を攻めるどころか、応援団のようだった。最近、大手新聞も「税と社会保障の一体改革」と書き出す始末で、増税翼賛会のような状況だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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- 上記記事題名は、ZXAZAKからの転載です。 gikou89 2011/2/09 11:38:54
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