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毎日新聞 2月8日(火)23時10分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110208-00000041-maip-pol
民主党と社民党は8日、国会内で幹事長会談を開き、11年度予算案と関連法案の修正について、政調会長レベルで実務協議を始めることで合意した。社民党が連立を離脱する要因になった米軍普天間飛行場の移設関連経費を当面凍結する案が出ているが、対米関係への影響を懸念する声もある。予算案の自然成立へタイムリミットが迫る中、着地点は見えない。
【野原大輔、横田愛】
◇「やりようある」
社民党が求めている修正は▽普天間関連経費の取り下げ▽法人税の実効税率5%引き下げの撤回▽成年扶養控除縮小の見直し−−の3点。このうち法人税と扶養控除は財源問題に直結し修正が困難なだけに、民主党は普天間関連経費の修正で社民党と折り合えないか模索するとみられる。
社民党の福島瑞穂党首は8日夜、国民新党の亀井静香代表らと会談し「普天間移設が計上された予算案は認められない」と伝えた。重野安正幹事長も「大きな額ではないが象徴的なものでイエスとは言えない」とけん制するなど、同経費へのアレルギーは強い。だが、11年度予算案の同経費は約16億円。民主党幹部は「このぐらいの額なら予備費にする手もあった。やりようはある」と語り、凍結することは可能だとみる。
79年の大平内閣では、グラマン社製早期警戒機導入の関連予算をめぐり国会審議が紛糾した際、衆院議長が「予算執行を留保し、議長が解除時期を判断する」という案を提示し決着した例もある。
ただ、普天間移設では鳩山前政権が迷走し、日米関係が混乱した。防衛省幹部は「国と国で取り決めでやることで、執行しないと約束するのは米国との信頼関係を壊しかねない」と懸念する。社民党幹部は「凍結まで政権が腹をくくれるのか」と語った。
◇迫る「3月2日」
政府・与党が社民党に急接近しているのは、予算案を年度内に自然成立させるには3月2日までの衆院通過が必要なためで、衆院での予算案の修正協議のタイムリミットが近づいているためだ。
民主党の安住淳国対委員長は8日の記者会見で「予算案を修正するなら1週間か10日ぐらい必要。年度内成立を考えた場合には悠長なことは言っていられない」と焦りを見せた。政府・与党は現時点で25日前後の衆院通過を想定しているが、修正となれば3月2日の期限が迫ってくる。
このため、「まず社民党と(衆院での再可決が可能な)3分の2以上の議席を確保しないと公明党も折れてこない」(与党幹部)という2段階戦略に転じた。安住氏は会見で「公明党が賛成するという話はまだ全然分からないが、ぜひ話し合いの場を政党間で持たせてもらいたい」と呼びかけた。
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