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菅首相を見限った仙谷氏 現実味を増す「3月危機説」
2月6日(日)18時48分配信 :産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110206-00000529-san-pol
【松本浩史の政界走り書き】
第177回通常国会が開幕した。菅直人首相は、年末年始の“充電期間”を経て、内閣改造・党役員人事に着手。自信をもって臨んだはずなのに、米格付け会社による日本の長期国債格下げについて、「そういうことには疎い」と記者団に述べ、出だしからつまずく失態を演じた。野党は国会で、首相の姿勢を問題視している。
人の能力にはおのずと限界があり、何もあらゆる分野で「疎くない」よう、求めているわけではない。ただ、首相は昨年8月、外国為替市場で円相場が15年ぶりの高値水準を記録したときも、「(為替相場の)動きが急すぎる」との懸念を示しただけで、直後の対応策としては実にお粗末だった。
首相を支え、困難な「ねじれ国会」を乗り切る覚悟が政権から伝わってこないし、仮にあるとしても、空回りしているようだ。これでは、政権のチームワークもほころびだらけだと、国民に受け取られても仕方あるまい。
案の定、今では、永田町で会う人は寄ると触ると、平成23年度予算案や関連法案の国会処理が大詰めを迎える3月に、菅政権は危機を迎えるのではと見る「3月危機説」の話で持ちきりだ。
過日、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党の小沢一郎元代表に近い関係者から、こんな話をうかがった。
「これまで首相を支えてきた前原誠司外相の『凌雲会』や、野田佳彦財務相の『花斉会』が、『菅政権はほどなく終わる』とみて動き始めたらしいよ」
政局は、密なるをもってなるわけで、前原氏にしても野田氏にしても、通常国会が開幕したばかりで、倒閣ののろしをあげるような愚かな行為をするはずがない。何かのきっかけで、政権運営が好転すれば、重要閣僚として政治実績を積み、「次」に備えることができるし、両氏ともまだ50歳前後と、そんなに焦る必要がないという最大の強みもある。
それでも、前原氏が凌雲会の会合で、衆院解散・総選挙に備え、選挙態勢を整えるよう呼びかけたり、花斉会にしても、党内中間派の取り込みを進めている情報が流れているように、一朝事あらば即応できる環境整備に余念がないようだ。
もっとも、ことのほか気になるのは、首相側近として、「陰の総理」とまで呼ばれた仙谷由人代表代行の動向だろう。とある政界関係者に聞くと、驚くことに、先の内閣改造・党役員人事で官房長官を外されたことですでに、首相を見限っているという。仙谷氏の心変わりには、どんな事情があったのか。
聞けば、この人事をめぐり、仙谷氏は自身が官房長官から外されるのを事前に首相から知らされず、しかも、枝野幸男幹事長代理(当時)が官房長官に起用されることも聞かされていなかったらしい。枝野氏もそうした打診を受けるべきかどうか、仙谷氏に相談しなかったようだ。
人は、こういう頭越しの手法をとられると、怒り心頭に発してしまうものだ。ましてや政治家という職種は、そうした性癖がことさら強く、仙谷氏とすれば、「陰の総理」として、首相の政権運営に尽力したとの強い自負もあり、その憤怒はいかほどのものか。たった一言がなかったことで、墓穴を掘った首相の姿勢は、拙稿でも過去に「独りよがりで、戦略性がない」と指摘したように、かける言葉がみつからない。
仙谷氏が担ぎ出しを狙っているのは、同じ凌雲会の前原氏であるのは疑いなく、くだんの関係者は「小沢氏の支持グループと連携して代表選を乗り切る腹だ」とみている。事件を受けた小沢氏の党処分は、半年程度の期限をつけた「党員資格の停止」に落ち着きそうだが、鬼の居ぬ間になんとかで、そんな動きがこれから出てくるかもしれない。
もちろん、強制起訴の痛手を被ったとはいえ、党内最大の規模を誇る小沢氏の支持グループにも、「3月危機説」を見越し、ベテランの保守系議員を担ぎ出そうとする動きが出ている。離合集散が政界の常とはいえ、「政治とカネ」の問題を抱えた小沢氏に終始、冷淡な態度をとっていた仙谷氏とは、「手を組めるはずがないじゃないか」(幹部)との空気が強く、仙谷氏の思惑通り、事が進むはずもない。
それにしても、菅第2次改造内閣が発足してからまだ1カ月もたっていない。予算案の審議も衆院で始まったばかりだ。それなのに、「ポスト菅」が取りざたされるこの政権はもはや、思いもよらない追い風が吹かない限り、自力回復は難しそうだ。
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