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中国や東アジア諸国が加わらないのに、TPPが「国を開くか開かないのか」という
恫喝はないでしょう。個別にEPA、FTAを結んだ方が日本にとってずっと得です。
株式日記と経済展望(私のコメント)
菅政権の発足と同時に東アジア共同体の構想はどこかに消えてしまいましたが、日本にとっていまやアメリカが最大市場ではなく中国が一番大きな貿易相手国になっています。韓国や東南アジアを含めればアメリカよりも遥かに大きな経済的なつながりがあるのですが、アメリカは経済政策についても日本に対して多くの注文を付けて来ています。
アメリカに逆らえばアメリカと言う巨大市場から締め出される恐れがあったから、アメリカの言いなりになるというのも理由があった。2008年度で見ると対中国が17%で対米国が13%で中国との貿易額が大きくなっています。だから従来のようにアメリカが日本に対しての経済圧力は無くなっているのですが、政治家の習性でアメリカの圧力に弱い。
だからアメリカはTPPを持ち出してきて、菅内閣に強要してきていますが、アメリカは何とかしてアジアとの貿易を増やさなければなりません。しかしTPPには中国も韓国もその他のアジア諸国も乗ってきてはいない。にも拘らず菅内閣はTPPを推進しようとしていますが、金子勝氏が言うようにFTAで二カ国交渉をして行ったほうが実利があるだろう。
金子氏が言うようにTPPに名を借りた「年次改革要望書」になりかねない。もし、TPPが中国や他のアジア諸国が入っているのならわかりますが、アメリカ主導のTPPは公共事業の入札やら金融の門戸開放など直接国民の利益になるようなものではないようだ。中国や韓国となら産業構造も似ているし貿易量も多くて地理的にも近いからFTAやEPAで意味がありますが、先日発表された内容ではメリットは少ない。
韓国は既にアメリカやEUなどとFTAをまとめていますが、日本のFTAはなかなか遅々として進まない。いつも農業が交渉のネックになり、賛成か反対かの二者択一で中身の議論がなかなか進まない。今朝のNHKの日曜討論でTPPが話し合われていましたが、もっぱら農業問題がネックになってしまっている。むしろ先日明らかになった内容では経済統合に近い内容であり、FTAとはかなり違ったものになりそうだ。
TPPはシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイと米国、豪州、ペルー、ベトナム、マレーシアが参加を表明しているが、地理的にも文化的にも何のつながりも無くEUのような経済統合が出来るわけがない。それよりかは東アジアで一つにまとまってアメリカやEUと交渉していく戦略をとるべきであり、TPPはアメリカによるアジア分断工作なのだろう。
TPPは菅内閣も内容を何も発表しておらず情報の収集中としか言っていない。小泉構造改革も最後まで内容がわからず、肝心な内容は伏せられて法案が発表されると1000ページにも及ぶような内容の法案が発表されて、国会議員も法案が分からないまま採決された。TPPも同じ手が使われて議論が十分に行われないまま同じ手法でやるつもりなのだろう。
農業問題は何とかしなければならない問題ですが、農家も世代交代の時期が来ていて高齢化が進んでいる。株式日記では専業化と大規模化を主張していますが、国の政策はむしろ兼業農家化を進めるような政策になっている。これではコストダウンも進まず生産力の強化にもならない。株式会社化とか協同組合方式とかの方法がありますが、個人の農家の廃業で農地の集約化も進めやすくなる。
現在のまま米などを自由化すれば、高価な国産の米が売れ残ってダブついて生産調整を余儀なくされ、減反政策がとられている。これは同じ米を作っているからそうなるのであり、アメリカやオーストラリアの大規模農法では出来る米も限られる。それに対して国産の米を肥料から育成方法をきめ細かくしてブランド米化して行けば、安いだけの外国産米より国産のブランド米を買うだろう。
アメリカなどの大規模農家は収奪農業であり、遺伝子操作された種を使って自然を破壊した農業であり、耕地も荒廃して砂漠化している。これではおいしい米が出来るはずも無いのですが、国内の農家は農作物の品質を上げれば高くても買うはずだ。外国でも日本のブランド農作物は売れるはずだ。つまり日本でしか出来ない米や果実を作れば外国の安いだけの米や果実は売れない。
日本人は外国人に比べると非常に神経質であり味にもうるさい。一時期アメリカ産のサクランボやリンゴなどがスーパーで売られたが結局は売れなかった。外国産米も輸入されたが匂いがすると言うので売れなかった。神経質な日本人には不味ければ買わなくなる。同じ種を使っても生育方法が違えば味も違ってくる。自動車にしても国産のマーチとタイ産のマーチとは違うようなものだ。
このように自由化してもアメリカからの輸入は増えず、アメリカ政府はいらだって数値目標まで言い出した。このように日本人の異常なまでの味覚の神経質さを考えれば、米国産やオーストラリア産の米が格段に安くても国産のブランド米に比べれば不味くて売れないだろう。自動車にしてもドイツ車以外が売れないのは外国車は故障ばかりして安くても売れないのと同じだ。
むしろTPPが恐ろしいのは、アメリカと日本が経済統合されてしまって、金融や司法や医療がアメリカ的なやり方にルール変更されることだ。スポーツの世界も日本人が勝つと欧米ではルール変更して不利なやり方にされる。それとTPPは同じことであり、アメリカ的なやり方で金融も司法も医療も変えさせられてしまう。NHKの日曜討論でももっぱら農業問題ばかりでしたが、問題なのはそれ以外の内容だ。
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/m/201102
転載終了
たしかに、小泉構造改革の時の胡散臭さを感じる。
あのときの手法に近い謀略の可能性が高いように思う。
TPPはやはり、見送ったほうが良さそうだ。 アジアとの取引が
増大中になぜ主要な加入国が米国だけのTPPに参加する必要がある。
健康保険も米国では保険会社が行っている。
いづれ日本でも『公的保険を縮小して米国の民間保険会社に加入しろと言われそうだな。』
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