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小沢はなぜ離党も辞職もしないのか (日刊ゲンダイ2011/2/2):日々坦々」の資料ブログ
http://ameblo.jp/asuma-ken/entry-10788024333.html
小沢起訴 大マスコミ報道に重大疑問 なぜあれほどデカデカと記事にするのか
予想されたこととはいえ、いやはや、驚いた。「小沢元代表 強制起訴」と大騒ぎする大新聞のことだ。朝刊各紙1面トップのデカデカの見出しや、社会面まで埋め尽くす洪水のような記事を見ると、戦争でも起きたのかと錯覚してしまう。
言っておくが、小沢起訴は予定通りのこと。多くのメディアが「今月中に強制起訴」「週明け31日に起訴」と自分らで報じていたのだから、その通りになっただけのことである。特別、大騒ぎする話じゃない。それがなぜ衝撃の大事件のごとく扱われるのか。
大マスコミの卑しい狙いはミエミエだ。「強制起訴」「土地取引 虚偽記載」「離党に期待」といった仰々しい大きな見出しを躍らせ、「小沢は犯罪人」の印象をあらためて読者に植え付けたいのである。そうやって、2年前から小沢を犯罪人扱いしてきた自分たちの報道を正当化し、小沢を政界から追放したいのだろう。
しかし、繰り返すが、そもそも小沢事件なるものは、世の中がひっくり返るような大事件なのか。だれか犠牲になったのか、殺されたのか、著しく行政がネジ曲げられたのか。いま国会で話が進んでいる予算組み替えや消費税増税よりも、国民に大事なニュースなのか。大新聞に教えてほしいものだ。
しかも、小沢の有罪や刑務所入りが確実なら騒ぐのも分かるが、実際はその逆だ。検察が総力を挙げて立件を目指しながら、東京地検特捜部が2度も不起訴にせざるを得なかった事件である。無理に裁判をやったところで、たかが記載ミス事件。たいしたことのない話なのだ。
◆有罪でも罰金だけの小さな事件
「小沢氏が問われているのは政治資金規正法違反の虚偽記載ですが、まあ、報道を見る限り、有罪にするのは限りなく難しいでしょう。政治資金管理団体の代表者である小沢氏は、秘書の会計責任者の記載操作に深く関与していない限り、無罪。少し関与したから有罪だと判断されても、罰金でしょう。仮に全部がクロと判断された場合、つまり虚偽記載の理由がウラ献金隠しであり、悪質性が証明されたとしても、最悪で禁錮1年・執行猶予付きだと思います。ただ、最悪なことになる可能性はほとんどありません」(日大名誉教授・板倉宏氏=刑法)
おまけに弁護士が、新材料もなく「検察官役」をやらされる無理な裁判。検察のOBたちさえ「無罪」と口をそろえる事件なのである。そんなことは、大新聞は百も承知だ。だから朝日新聞は「有罪立証、困難も」なんてアリバイ記事も載せていたが、その横の記事では「党員資格の停止 執行部検討」なんて、小沢を干上がらせようとしている。
大マスコミの姿勢は、無罪になるかどうかは裁判所が決めることで、それまでは「推定犯罪人」だから、トコトン叩いておけ、クロの印象を強めろということだ。そこには良識のカケラもない。
検察のデッチ上げに協力して大失敗した「村木厚子・元厚労省局長」の冤罪事件の教訓や反省など、これっぽっちもないのだ。
◆小沢が狂ったように大マスコミに叩かれる理由
「小沢さんの事件は、つきつめれば、水谷建設からのヤミ献金1億円があったかどうか。それだけが焦点の事件」と語るのは、検察に詳しいジャーナリストの魚住昭氏だ。
「もっと言えば、時期からして、衆院議員の石川知裕元秘書に全日空ホテルで5000万円が渡されたかどうかです。しかし、検察はこの核心疑惑で立件できなかった。見立ては失敗したのです。5000万円の授受が証明できない限り、騒ぎ立てる事件ではありません。ましてや、国会で予算審議や景気問題よりも小沢さんの証人喚問要求を優先させたり、民主党内で処分だ離党だとやり合うのは、本当にバカらしいことですよ」
それなのに悪意に満ちた大新聞は、野党に証人喚問をたきつけ、一方で民主党執行部の尻を叩いて、小沢を離党や議員辞職に追い込もうとしている。肝心の疑惑のシロクロを検証することを放棄し、火もないのに煙だけあおっているのだから狂気の沙汰だ。新聞じゃない。小沢が「無罪だから、離党も辞職もない」と言うのは当然だし、説得力があるのだ。
大マスコミ記者の報道だけでは本当のことが伝わらないと、既存の記者クラブとは別のクラブができたが、その「自由報道協会」代表でジャーナリストの上杉隆氏がこう語る。
「小沢さんは私のインタビューで、なぜ狂ったように大メディアに叩かれるのか語ってくれた。大メディアはビジネスの仕組みそのものがさまざまな規制で守られていて、旧体制の中でも一番既得権を持っている。それに対して、記者クラブのオープンなど、小沢さんは旧体制を変えようとしたから、ケシカラン敵だと、何をやっても叩かれるんだと。その通りだと思います。付け加えれば、小沢さんの世話になった番記者たちが、新聞社の幹部や評論家になっていますが、彼らほど小沢さんに攻撃的です。なぜか。既得権の問題で小沢さんと対峙したとき、昔のことをバラされるんじゃないかと、勝手に怯えている。それで小沢さんを権力の座から追放し、早く消えてもらいたいのです」
◆小沢が消えて得する連中の陰謀
なるほど、だから「小沢=犯罪者」のガセ報道をあふれさせ、リンチや公開処刑のようなことを平気でやれるのだ。検察審査会というえたいの知れない集団や法律無知のシロウトを「市民の判断」などと権威付けして、小沢追放劇に利用しているのである。
正体不明、平均年齢34歳の検察審査会の議決は絶対で、神聖にして侵すべからずみたいになっているが、これはファシズムそのもの。それを裏で支えているのが、私利私欲の大マスコミという構図だから怖いし、あくどい。
「小沢さんがいない民主党政権は、どうにでも操れるし、いつでも潰せる。官僚組織、保守勢力、大マスコミ、アメリカといった旧体制が手を組んで小沢事件をつくり上げたのは間違いないでしょうし、現実はそうなっている。菅政権まで、その陰謀に加担して小沢排除に走っているのだから、みんな正気じゃありません。せめて、まともな国民だけは冷静でいないと、この国は大変なことになってしまいますよ」(政治評論家・本澤二郎氏)
小沢裁判は、強制起訴を受けて、これから公判前手続きに数カ月を費やす。本当の公判開始は早くて今年後半からとされる。検察もグルになった旧勢力の狙いは、小沢を半永久的に「被告」席に座らせ、手足も口も封じることだが、冗談じゃない。政権交代の立役者がなぜ、寄ってたかって葬られなければならないのか。
民主主義国のやることなのか。こんなデタラメ事件、リンチ報道が長続きするはずがない。
そこに正義と正当性はないのだから、破綻させなければいけないのだ。
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