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日々雑感
2011/02/01 07:56
杜撰にして事実誤認記事を書いて恥ずかしくないのか、読売よ。
小沢氏の解説記事(3ページ中見出し「元秘書と共謀」立証最大の争点)の中で元秘書の犯罪とは「土地取引の登記を遅らせることで収支報告書への記載を翌年分に回すことや、土地代金に充てた小沢元代表からの4億円が表に出ないようにすることについて小沢元代表に報告し、了承を得た」ことだとしている。
まず前半の土地取引の登記を遅らせたというのは無知の書かせる誤謬だ。当該土地の登記簿謄本を記者(社会部藤田敬太氏)は確認したのだろうか。ネットにもアップしてあるから検索すれば全世界の誰でも閲覧できる。そうすれば04年10月に所有権移転の仮登記がなされているのが分かる。そして05年1月に所有権移転の登記がなされている。当該土地の地目欄を見れば登記時に畑から雑種地に変わっていることも確認できる。つまり農地を購入するには「農地転用申請」を所轄自治体の農業委員会に提出し承認を得なければ取引してはならないと農地法に定められているから、その手続きを法に従って行ったことが歴然としている。農転申請時点に当該土地に所有権移転の仮登記をし、同時に土地代4億円を支払ったものと推察できるものだ。
後半の4億円が表に出ないように、という指摘は何を指しているのか全く理解できない。04年10月に個人たる小澤氏が陸山会に4億円貸しているのは収支報告書に記載されていると「陸山会」収支報告書が官報に掲載されているから見ると良い。これもネットにアップされているから検索すればすぐに閲覧できる。
記者が世間知に疎いといけないから解説するなら、04年10月時点では土地の購入資金は全額自前でなければならない。なぜなら一般の土地取引と違って、購入に踏み切った時点で登記名義が代わらず銀行貸し付けの対象とならないからだ。農地であるため概ね二ヶ月近い農業委員会の許可が下りるまで待たなければならない。そして許可が下りた段階で「陸山会」の代表者たる小沢一郎名義で登記し銀行から借り入れして個人たる小澤氏に返金したのだ。理路整然とした取引で一点の疾しいこともないのは街の不動産屋に聞けばよいと何度もこのブログで指摘したところだ。実務家にとって農転は日常茶飯事だ。そうした確認すら記者はしていないと自ら暴露したことになる。よって明確になった事実からネット社会では小沢氏の無罪は争う余地のない既成の事実になっているが、大手マスコミはまだこの程度のタチの悪い欺瞞に満ちた記事を平気で大見出しに掲載している。
そしてさらにタチが悪いのが「社説」だ。その最下段に「検審会は審査補助員の弁護士の助言を受け、法と証拠に基づいて判断している」と断定していることだ。それでは検審会委員が何度にわたって何月何日に東京地裁のどの会議室で何人の委員が集まって何時から何時まで審査したのか、ちゃんとした資料で確認して書いたものなのだろうか。国会議員が請求してもなかなか表に出ない審査日やメンバーそれに何回会議を持ってどのような検討をしたのかを示す議事録すら提示されない状態で、読売新聞の論説委員は第五検審会事務局で確認した上で記事を書いているのか、明快に説明する責任がある。
第五検審会は委員の平均年齢の疑惑や、補助弁護士の選定から議決日まで一週間という異例の速さで膨大な事件調書や証拠書類を読み込み検証して神業のように議決したのかを、論説氏は確認した上で「法と証拠に基づいて判断した」と判断したのか、明快に説明する責任がある。
これは読売新聞に対する公開質問状でもある。キチンと説明して、できることなら証拠もネットにアップしてもらいたい。真実を国民は知る権利がある。読売新聞は捏造と虚構の小説を国民に報じているわけではない、というのなら、前半部分を確認した上での解説と、後半の「社説」の根拠となった資料を提示すべきだ。それなくして社会の公器たる報道機関の名乗ること気は許されないだろう。
http://km2295.iza.ne.jp/blog/entry/2135902/
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