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小沢一郎元代表が1月31日、東京第5検察審査会の議決に基づき強制起訴された。2010年9月14日の議決から4か月半も経ての起訴である。この意味で、検察審査会というものの機能、性格に様々な疑問、というより疑惑を与えており、これが刑事事件を審査するのに相応しい機関であるかという根本的な疑念を抱かせている不可解な存在である。
以下、疑問、疑惑、疑念を思いつくままに列挙しておこう。
@小沢一郎元代表を検察庁に告訴、検察審査会に審査申立てした「市民団体」、その代表者は、一体何者か。東京地検特捜部、検察審査会ともに秘密にしているのは、刑事事件の訴訟手続き上、明らかにおかしい。とくに検察審査会の政治的利用という疑義がある。
A検察審査会に審査申立てした「市民団体」、その代表者は、そもそも申立人となる資格を持っていたのか。国会議員が国民全体の代表である政治家であるからと言って、国民のだれもが審査申立人になれるというのは、利害関係があまりにも抽象的ではないか。「訴えの利益」は、厳密であるべきではないか。そうでなければ、国会議員をだれかれも無制限に人民裁判にかける危険が生まれる。政治的背景を調べ上げる必要がある。
B米国流の検察審査会の性格が、一体、検察機関なのか、裁判機関なのか、三権分立制度のなかでの位置づけが、不明であり、その存在形体が曖昧である。
C検察官役の弁護士の選任権は、とこに属するのか、これもまた不明である。公務員であるなら、公職選挙で選ばれるべきではなかったのか。
D一説には、米国最大財閥デイビッド・ロックフェラーの指示により、「小沢一郎元代表潰し」に東京地検特捜部、検察審査会が利用されたという。米国CIA陰謀説である。小沢一郎元代表が沖縄米軍普天間飛行場、辺野古周辺に購入している土地についての捜査から入って、事件化する予定だったのが、うまく行かず、東京・世田谷の土地の捜査に向かったと言われているが、その真偽は、如何に。
E鳩山由紀夫前首相は、米国CIAより「小沢一郎元代表を幹事長から降ろせ。降ろさなければ殺すぞ」と脅され、情においてしのび難く、「自分も総理大臣を辞めるから、小沢さんも幹事長を辞めてください」とダブル辞任したと言われている。その真偽は、如何に。詮索すれば、キリがないのである。TBS番組「朝ズバ!!」の「みのもんた」や「レギュラー・コメンテイター」の発言のように「単純バカ」的な言葉を信じていると、小沢一郎元代表をめぐる「政治とカネ」問題の深層部分は、解明すらできない。それこそ、バカな視聴者になる。そのことに気づいている視聴者は、「みのもんた」の顔を見ただけで、声を耳にしただけでチャンネルを即座に切り替えているという。さもありなん。
ちなみに、時事通信が1月31日、「胸張り闘争宣言=『白黒つける起訴』−検察審の論理、逆手に・小沢元代表』との見出しで、以下のように報じている。
「『一刻も早く無罪判決を獲得する』。早く無罪判決を獲得する』。強制起訴された小沢一郎元代表は衆院第1議員会館で報道陣の取材に応じ、胸を張って裁判での闘争を宣言した。自身を追い込んだ検察審査会の議決から『法廷で黒白をつける制度』との論理を持ち出し、『異質の起訴』と強調。離党勧告などの動きをけん制してみせた。ほぼ定刻の午後6時すぎ、議員会館の会議室に登場。朝から着けていた白いマスクは外し、紺のスーツに白いシャツ、紫のネクタイ姿。100人を超す報道陣やずらりと並んだ録音機を見て『おお、いっぱいだな』とおどけた。
『国民の皆さまにご心配をお掛けし、まずおわびする』。背筋を伸ばし、用意した紙をゆっくりと読み上げながら時折居並ぶカメラを見やり、『法廷で真実を述べる』『無実はおのずと明らかになる』と力を込めた。検察審が過去2回、起訴すべきだと議決した後に応じた記者会見などと同様、小沢元代表はまず『地検の徹底した捜査』で不起訴になったことを指摘した。さらに、強制起訴について『(検察のように)有罪の確信があって行うものではない』『異質の起訴だ』と繰り返し強調。「白黒をつけるために行うと、当の検察審自身が述べている』と議決書の言い回しも逆手に取り、議員辞職や離党を否定した。約12分で打ち切ったが、ほとんどの質問によどみなく即答。いつもの仏頂面に、この日は何度も笑みを浮かべ、余裕も漂わせた」
自民党は、相変わらず、証人喚問を要求して、わめいている。その反面、日本の進路も描けず、前途を開けないでいる。
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken
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