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http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110120/plt1101201523002-n1.htm
今度の民主党菅政権の目玉である与謝野馨氏は、自民党時代に小泉政権、安倍政権、福田政権、麻生政権と4代にわたって経済財政担当相、財務相などの重要閣僚を歴任し、自民党内においても政調会長などの重要ポストを渡り歩いてきた。
政策通といわれているが、それは役人の書いた文章を理解し説明できる政治家という意味で、「迷言」も少なくない。
小泉政権での経済財政担当相の時には「名目成長率を上げるのは悪魔的インフレ政策」、福田政権では自民党税制小委員長で「特別会計の剰余金などは埋蔵金伝説」、麻生政権発足前の自民党総裁選では「消費税を3年以内に2〜3%上げ、2015年に10%にする」などである。
もしこれらの政策が完璧に実施されていたとしたら、今の日本経済はどうなっていただろうか。大胆に想像してみたい。
まず、悪魔的インフレであるが、この考え方により実際に政策が実施された。これはすでに日本経済に実害を与えている。2006年3月、それまで実施されていた日銀の量的緩和政策が解除された。その当時消費者物価上昇率が0%より上回っていたという判断だ。
しかし、私は当時竹中平蔵総務大臣補佐官として消費者物価統計を所管する総務省にいたが、その年の夏に消費者物価統計の改定を控えて数字が高く出る「上方バイアス」を指摘し、竹中総務相や中川秀直自民党政調会長は量的緩和解除に反対だった。そのとき解除を日銀が強行したのは、与謝野氏が経済財政担当相として強力に日銀をサポートしたからだ。
その後物価改定で量的緩和時点の物価上昇率はマイナスであったことが判明し、解除は時期尚早であった。その結果、その半年後くらいから景気は下り坂になった。
08年にはリーマン・ショックが起こったが、震源地でもない日本が先進国でもっとも打撃を受けたのは、解除のタイミングを誤ったからだ。
次に埋蔵金伝説であるが、与謝野氏のいう通りに発掘されていなかったら、これまで40兆円程度はなんらかの増税が行われていたかもしれない。その場合、累計で200万人程度の雇用が失われていた可能性がある。
最後に消費税増税である。08年9月の自民党総裁選で3年以内2〜3%引き上げということなので、今では消費税8%になっているだろう。08年9月にはリーマン・ショックが起きたので、増税をしていたらタイミング的に日本は壊滅的な打撃を受けていただろう。
消費税の3%の引き上げは8兆円程度の増税だ。機械的に計算しても40万人程度の雇用が失われていただろう。いやはや背筋が寒くなる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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