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「さもしい」という言葉を辞書で調べると、「品性が下劣なさま、心根が卑しい、意地汚い、見苦しい、みすぼらしい」という言葉が出てくる。今の日本の指導層と言われている人々やマスコミ、大多数の政治家、官僚などに、これほどぴったりくる言葉があるだろうか。
バブル崩壊から20数年、依然として社会は沈滞したままである。数値的には経済は活性化せず、人口は減少し少子高齢化が進んだのに国の形は何も変わっていない。せっかくの政権交代で、やっと過去からの「官僚社会主義国家」が変わると期待したのも束の間、菅直人とその同調者たちの裏切りにより、いともあっさりと元の官僚国家に戻ろうとしている。それも以前よりひどい形にして戻ろうとしているのだ。
国家財政の悪化という、正確な情報が何も公開されない中での壮大な詐欺行為を背景とした消費税の増税をマスコミを使い喧伝し、全く矛盾した企業減税までもが何の非難もなしに行われようとしている。国会では予算の中身は何も審議されず、一般会計に占める国債の発行額だけが問題視され、規模が4倍近くある特別会計については何も明らかにされないままだ。我々の払った税金はどこで誰が何のために使うかが何も明らかにされていない。これが民主国家なのか。
マスコミは民主党になってから外交政策がない、安全保障政策がないと騒ぎ、世論操作によって過去の米国一極主義に戻そうとして見事に成功した。ここでも菅直人政権によって自民党以上にひどい米国寄りになろうとしている。普天間の辺野古移転からTPP参加、武器輸出三原則の無視、思いやり予算の継続、等々の政策が次々なされようとしている。一方では尖閣問題を起爆剤のようにしてマスコミが煽り立てた「中国悪玉論」の大盛り上がりで世論は大喜びさせられた。もはや中国抜きの日本経済が成り立たないことなど何も議論されなかった。これこそ外交オンチと言わずして何と言うのだろう、マスコミ自らが外交オンチを露呈したのに誰もそれを非難しなかった。尖閣が占領されたわけでもないのに竹島の韓国による実効支配は何も議論もされないままだ。それに加えて北朝鮮が韓国に砲撃した事件まで大騒ぎし、官邸の対策のなさまで非難するというバカ騒ぎ。本質を何も見ない典型の連続である。中国という「成り上がり者」という鬱屈した国民感情を利用した「さもしい世論操作」の勝利だった。
今回の菅直人の新政権の人事については「与謝野馨」という増税論者を大臣にするという全く考えられない不条理がなされたのに、ここでもマスコミは非難しなかった。菅直人やマスコミの不条理とは何なのか、それ以上に公約というものは何なのかの指摘さえ誰もしない。マスコミには倫理感すらないのか、正に「さもしいマスコミ」の露呈である。国民負担の増加だけしか報道しない事に、どのような正当性があると思っているのだろうか。おまけにマスコミは、自民党の過去の酷さを無視して、民主党より自民党の国会対策の方が優れていた、と言わんばかりの滅茶苦茶な世論操作まで開始し始めている。何が何でも元の官僚国家に戻そうとしているのだ。
この国の凋落は誰が止めるのか、それは我々国民以外にないのだ。誰かがやってくれる、悪いのは政治だ、全ては政治が悪いと言いながら、約半数の国民は投票にも参加していない。自業自得である。一方では国の形は三権分立が機能せず、全ての権力は、国民が選んでもいない官僚に握られたまま何も変わっていない。他方、国民が選んだ代表者であるべき政治家たちは官僚の意のままで何も行動しない。何のために国民から委託されて国会で働いているのか、歳費泥棒と呼ばれても当然であろう。本来の業務である立法行為もしないで何が国会議員か、チャンチャラおかしいとはこの事ではないのか。やっているのは官僚のお膳立てした予算や法律の体裁を整える国会での議決だけだ。法律の中身さえ議論しないで、全てが何事もなかったかのごとく国会を通過していく。
この国が生活しづらいと多数の国民が思っているが誰も答えを出さない。答えは単純に「支払った税金が機能していない」事にあるのだ。外国で暮らした事のある人々は、電気、ガス、水道などの公共料金のべらぼうに安い事にまず驚く。運転免許証の交付やパスポートなどもタダに近い。海外で何かあっても大使館で料金を取られるのは日本だけだ。この国は役所に行って何か書類を貰うだけでも高い料金がかかる、高速道路を走ろうとすると滅茶苦茶に高額な通行料が取られる。その理由が振るっている「受益者負担」だと臆面もなく言う。だったら歩いている道路は何で無料なのか、意味をなしていない。誰もが高い税金や公共料金を払っているのに何の見返りも受けていない事に疑問を呈して声も挙げない。我々の支払った税金は、どこで誰が何のために使われているかの正確な情報も開示されていない。それが前述した一般会計と特別会計という詐欺のような予算の在り方に象徴されている。国民はおとなしい羊にされているのだ。
もう黙っていても何も変わらない事に国民は気づくべきなのだ。選挙では必ず投票し、税金の使われ方に疑問があれば声を挙げ、国民のための本当の民主国家を作り上げようではないか。国民の代表者である政治家の「政治とカネ」などという造語に惑わされず、もっと巨額な「官僚とカネ」について追及するべきなのだ。税金は何のために支払うものなのかを今一度考えてみて貰いたい。
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