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民主党には前科がある。鳩山氏が「最低でも県外」とした普天間基地移設先を巡って、首相だけが本気になって県外移設の途を模索していたが、主要閣僚は腕組みをしたまま傍観し、勝手に米国と話し合って「県外移設」は認められないと発言したりした。そしてこのつまずきから鳩山氏は首相を退陣することになったが、なぜ沖縄の基地負担軽減と日本の独自性を打ち出すべき政策においてかくも無残な結果になったのだろうか。
確かに鳩山氏は2009総選挙から「最低でも県外」と叫んでいたが、マニフェストにはそうした文言はなかった。つまり理念としては正しかったが、党内議論を経ないで鳩山氏の強い思いで発した言葉に過ぎなかった。
今回の消費税増税議論を巡っても民主党内の議論が尽くされた痕跡はない。菅氏の2010参議院選挙直前に思いつきのように「消費税10%」と発したことから表面化したに過ぎない。民主党の議員が地元に説明し地元有権者の意見を吸い上げた所属国会議員が党で議論を尽くした上で首相が発言したのではない。
民主党には政府高官による「青天の霹靂」発言が目立つ。青天の霹靂とは晴れ上がった空で雲一つないのに突然予期だにしなかった雷が鳴り響くことだ。しかし雷が鳴り響くには空中に静電気が充満していなければならないように、消費税増税を打ち出すには菅氏だけではなくそうした発言を唆した犯人がいなければならない。それは恐らく菅氏が首相になる直前まで担当していた財務省の官僚たちだろう。
菅氏は財務官僚に取り込まれたミイラだ。政治主導を目指したはずが官僚主導の政治を国民に押し付け始めている。なんのことはない、自民党政治そのままの悪夢の続きを国民は見ているだけだ。民主党は自民党的な「利権擁護増殖」政治から決別するのを最大の眼目に挙げていたと誰れもが思っている。ではなかっただろうか。あらゆる天下りと外郭団体の廃止、各省庁が勝手に運営している特会の財布を国が取り上げるべく歳入庁を設置して歳入を一元管理するはずではなかっただろうか。
国民はダダをこねる分からず屋ではない。国も地方も財政が危機的な状況にあるのは承知している。それでも増税は時期尚早と判断している。増税して痛みを国民に求めるのなら、公務員も等しく痛みを分かち合うべきで、特権的な高額年収や退職後の共済年金等を国民勤労者の平均に近づけるべきだ、と誰もが思っている。
そして各省庁の無駄を徹底して排除してからでないと増税議論には乗れない、と覚悟を決めて政権交代を支持したのだ。 民主党は疑似餌で国民の支持を釣り上げたのか。政権交代に食いついたら、肝心なところが食えた代物でない疑似餌だったということなのだろうか。しかし魚と違って、国民には学習効果がある。一度騙されたと知ったら、二度と同じ手には乗らない。
民主党国会議員はよくよく首を洗って次の総選挙を待つことだ。いやここで脅す必要もないほど、民主党議員は国会議員も地方議員も国民の逆風をひしひしと感じている。菅氏はそれでも増税シフトを敷いて見切り発車するというのなら、まず最低でも党内議論をすべきだ。その上でアクセルを踏むことだ。さもなくばコンビニに突っ込む車の運転手と何等変わらないだろう。
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