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今日の朝はフジテレビの新報道2001に小沢さんが出るというので、必死に起きて見てみた。
テレビ局側は、政倫審、菅政権の政策の批判、党内分裂の話を引き出そうとしたが、今日は政策を議論するということが主題だとして、大人の小沢さんは終始、菅に対して批判がましいことは一切言わなかった。私のような小人なら、ここぞとばかりに皮肉の一つでも言うだろうが、一切言わなかった。若干拍子抜けの感もあったが、その中でも、心に残った事を書きつづってみた。
政倫審の話は、今まで報道で聞いた通りであったが、小沢さんの言いたいと思われる事を勝手に書き加えて書いてみる。
政倫審については、検察が2度まで不起訴にしたことではあるが、検察審査会という仕組みがあり、そこがそういう判断をしたので従うと述べた。しかし基本はもう司法の裁判でしか決着出来ないことだから、3権分立の立場から国会で説明する必要はないと思っている。しかし、自分も政治家なので、被告という立場ではあるが、自分が国会に出ることによって審議が進むならと、出る決断をした。これに対して、局側からの「岡田幹事長が国会召集前に済ませてくれと言っているがどうするのか」という問いに対しては、国会召集冒頭か、予算審議が終わってから行いたいと言った。これは、自分は国会議員であり、国会召集される日以降に義務を遂行するのが筋だ、と言いたいと思われる。この裏を返せば、自分が国会召集前に政倫審に出ても、国会召集が政府側の思惑通り行われる保証はないということだ、と考えている。
岡田幹事長と刑事被告人となる小沢さんとは、根本的に立場が違う。小沢さんは政倫審には弁護士を付けて出席すると言っている。つまり、リスクを背負っても敢えて出る、と答えているにもかかわらず、国会が始まらないのなら目も当てられない。特に野党は政倫審ではダメで証人喚問でなければと言っている。これは公平に考えても、小沢さんの論理の方が正しい。岡田は小沢さんが政倫審に出席したら、野党が必ず国会を始めるという約束を担保している訳ではないからだ。
もう一つ、今まで小沢さんから聞いたことがなかった事を述べていた。検察審査会がどういう素性のものか、どんな議論がされ強制起訴になったのかも一切わからない。検察が2度も不起訴にしたのに、政治家が(一般の事件とは違い、政治資金規正法というザル法で)再び起訴されることも初めての事だと話した。これだけ検察審査会について、はっきり述べたのは初めてのような気がする。裁判でこれから闘っていく中で、大きな争点にすると思われる。先日の記者会見で、弘中主任弁護士も裁判での争点の一つであるようなことを述べていた。
新内閣人事について、最も話題になっている与謝野について、局側は何か批判めいた事を引き出したい意図がみえみえであったが、人事は総理の専権事項で総理の考えがあるのでしょう、と答えるに留めた。それが良いか悪いかは国民が判断すると述べた。つまり選挙ということだ。
マニュフェストの改正については、暗に今の政権のやり方にかなり不満をもっていることを感じた。局側が、「野党や与謝野が子供手当などはばら撒きと言っている」と話を小沢さんに向けると、小沢さんははっきりと、フランスなどはもっと子供手当を出していて、効果を上げていると反論した。
私も子供を3人社会に送り出したが、その頃はこのような子供手当など一切なかった。ばら撒きと言うが、子供を持つ親から言えば、かなり家計が助かることは確かと思う。例えば子供を大学まで面倒をみた場合、子供一人で2000万円の経費は下らないだろう。あえて子供を持たない家庭とは、可処分所得は相当違ってくる。その子供たちが、今度は子供を育てた親たちや、子供を持たない人の年金までも負担し、国家の将来を担うのである。結果的に我々世代は子供手当はもらってはいないが、これをばら撒きなどと言うのは間違いと考えている。
TPPの話の中では、小沢さんが自民党の時代、牛肉、オレンジの貿易自由化交渉、建設自由化、携帯電話自由化交渉の主役であったことが紹介された。ここで小沢さんがTPP反対の親玉のように祭り挙げられているが、それはマスコミが勝手にそういう風に書いているだけで、自分は「自由貿易」論者であると言い切った。
ただ、小泉政権の時のようにセーフティネットを整備しないうちに規制を外してしまえば、今問題となっているように格差社会が増大してしまうと述べた。したがって、TPPを行うのはいいけれど、その安全弁を作ってからやればいいが、今はそれが担保されていないというニュアンスであった。政治家小沢を見た思いがしたのは、全ての国家は国益を第一に考えて動いているので、今回のTPPの話も米国の意図を良く考えて決めなければならない、と言った時であった。小泉と同じで米国べったりの前原では、こんな考えはないだろう。
この番組には小沢さんの応援者である脳学者茂木氏が出ていた。もう少し真っ当な意見をいうのかと思っていたが、ほとんど役に立たなかった。彼の言葉で印象に残っているのは、「小沢さんは怖い印象で損している」という事くらいである。「怖い」を3度ほど言ったように記憶している。要するに小沢さんの言い方が強面で誤解されていると言いたいのだろうが、別に我々にとって「怖く」も何とも無く、至極真っ当な意見を述べていると思っている。
ただ、茂木氏が言ったことで的を得ていたのは、小沢さんの言葉を英語に訳すと、非常に理路整然としていると言ったことであった。それを受けて、小沢さんは日本人は情緒的ではっきりものを言う人は嫌われ損をしていると述べた。米国など外国との交渉における自分の裏話を紹介していたが、小沢氏が首相なら今の外交も随分と変わるだろうと思った。今の菅や前原、北沢あたりは、小沢さんの爪の垢でも煎じて飲んでもらいたいものである。
最後に、小沢さんは、国民に約束したマニュフェストは全て出来るものではないが、その努力は継続して示すべきで、そのマニュフェストを変えるときは、国民に信を問わなければならないと述べた。ということは、今の政権はまだまだ努力は足りないと考えていると思われる。
いずれにしても、与謝野の入閣によって菅政権はますます波乱含みの状態になり、そう長くはないと見る。ただ、日頃このブログでは党を割って受け皿を作ってほしいと述べているのだが、小沢さんの話の感触からはその兆候は無かった。
ただ、小沢さんがかつて書いた本の内容が紹介されたが、自分は2大政党制を理想とするが、民主党が勝っても一枚岩にはならず、何か起こると書かれており、まさに今の状態であり予言していた。また自民党も分裂すると書かれており、その現象も当たっている。またさらなる政界再編も予言している。
このまま行けば、そう遠からず総選挙になる。いくら石に齧りついても世論が許さないだろう。それでもしがみ付いているようなら、それはもう本当に病気である。その時民主党は確実に数を減らすだろう。特に菅を支持した議員はもうその選挙区の選挙民に知られてしまっている。覚悟した方がいい。そういう意味で、本当に淘汰された議員だけが残るであろう。これからのネット社会の中で、政治家たるもの、自分自身で多くのネットにおける多様な意見や情報について、何が真実化かを自分で考え、自分の信念で行動しない限り、これからは議員であり続けることは無理だろう。打算で動く日和見は議員にとって最低な行為であると思っている。選挙民はちゃんと見ている。菅に入れた議員も目が醒めたであろう。
小沢さんは、上記に書いたように今回の新内閣も国民は見ている、つまり選挙なれば、おのずと審判が下されると述べている。その真意は、結果が悪ければ、そういう議員は落選するということである。それを演繹すれば当然単独過半数は無理で、連立を含めて再度の政界再編を見通しているように思える。囲碁ではないが何十手も先を読んでおり、改めて政治家小沢の大きさと懐の深さを見た思いであった。今は動かずじっとその結果を待っているようだ。
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