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日本は少子高齢化現象で人口が減ってきている。高度経済成長期の頃の人口構成と比較しても食料消費は確実に減っていく方向になりそうだ。地球上では人口増加が進み世界的な食料不足が切実な問題となっているが、贅沢をしない限りそういう意味(人口減少)で食の問題は乗り越えられるはず、と思っている。
だからといって、食料供給の多くを海外任せにするのは非常に不安である。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)なんつうものは、どう考えても食料安全保障の点からわが国の存続危機に通じるのではないかと思うので、賛成しがたいのである。
1年以上前にアメリカで劇場公開された『フード・インク』
http://www.cinemacafe.net/official/foodinc/
日本でもやっと1月22日から公開されるようで、だけど私の住む地では今のところ公開予定がない。こんな時、都会に住んでいる人がうらやましいと思ってしまう。
ドキュメンタリーのこの映画「食を制するものが世界を制す」とでも言っているようだ。
たとえば、ケンタッキー・フライドチキンの場合。契約農家の養鶏場で、30万羽の鶏が従来の2分の1の期間(49日間)で飼育されている。鶏は胸肉が2倍サイズに育てられ、骨が成長に追いつかず、2〜3歩歩くと倒れてしまうのだという。農家は企業から借金し、作業は不法移民労働者にやらせる。鶏舎は糞まみれで死体が散乱し劣悪な環境での飼育に、鶏には大量の添加物を投与する。
トウモロコシと大豆を合わせた穀物はスーパーに並ぶ商品の90%に含まれている。トウモロコシの大生産地であるアイオワ州、種子のほとんどはモンサント社のもので、多くは遺伝子組換えによるもの。農家が使用する種子に関することにまで、モンサント社が特許権などを主張して裁判を起こし、モンサント社の種子しか使えないような状況を作り出す。
年間一人90kgも肉を食べるアメリカでは、安くすぐ太らせる家畜の飼料としてコーンを使用してきた。もともと草を食べていた牛はコーンをうまく消化できない。病原性の高い腸内細菌などが発生した場合、病原菌を排除できない腸管のなかでは、O157のような病原菌が大発生してもおかしくない。飼育の現場は糞まみれで不衛生、事実、アメリカでは命を落とすような食中毒が増えているという。
アメリカの牛肉産業は、大手4社が80%を占め、農地の30%はコーン畑に。そこにはアメリカ政府の援助がたくさん入っている。穀物メジャーが安く仕入れ、世界各国に売りさばく。
近年、地球上の各地に多発する干ばつ・水害・冷害などの自然大災害は、将来の食料供給安定の保証まで脅かしている。このような国際危機をも、資本家とブローカーたちは金融市場で先物取引など金儲けの材料に利用しているのだ。関税撤廃などで安く手に入るはずの食料も不測の事態が発生すれば、大金を積んでも食料が手に入らない現象が起きるだろう。国内の生産地を見捨てた将来、国民の命の元を誰が保障してくれるのだ。
アメリカも日本も安くて手軽なファストフードは低賃金の労働者が多く食している。彼らは肥満や生活習慣病で危うい命を抱え、働けなくなった頃に寿命を迎えると想像される。社会の底辺を支える労働者たちの食事が彼らの寿命を決定する。得するのは巨大な富を持つ人種だけではないかしら、裏側に隠された社会の不条理と思えて仕方ない。
TPPは、未来の危機的事情をも獲物にした策略のようだ。菅政権がバックで誰に操られているか知らないけれど、私には日本の未来を売り渡そうとしているように思えて仕方がない。
帰省した息子は相変わらずの不規則な生活で、入社して1年で10s以上増えた体重に健康不安を訴えていた。食が大事と本人はよ〜く分かっている様子。自分で作れそうな簡単なレシピを教えてくれと言ってきたが、「食材選びの方が大事」と言う私に、食材の吟味は薄給の身には厳しいと返してきた。せめてファストフードだけはやめてほしい。時々、故郷の産物を送ってやろうと考えている。
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