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1月14日(金) 「消費税アップ・TPP参加志向内閣」の出発
[内閣] [編集]
「菅改造内閣発足へ」という見出しが、夕刊の一面で躍っています。「最強の布陣」のための改造だということですが、たった4ヵ月前の内閣は「最強」ではなかったということなのでしょうか。
この改造は、アリババの呪文のようなものです。つまり、「開けゴマ」です。この呪文によって、ようやく通常国会の扉が開いたわけですから……。
経財相に与謝野馨、経産相に海江田万里という布陣の意味はハッキリしています。消費税率の引き上げと環太平洋経済連携協定(TPP)への参加のためです。
菅改造内閣の性格をひと言で言えば、「消費税アップ・TPP参加志向内閣」でしょう。これで「反転攻勢」が可能だというのですから、やはり菅首相は頭の中が空っぽの「空き缶宰相」だと言わざるを得ません。
「消費税を上げます」「TPPに参加して農産物の関税をゼロにします」などと演説して、統一地方選挙で勝てるとでも思っているのでしょうか。地方でこんな演説をしたら、石を投げられるかもしれませんよ。
菅さん、与謝野さん、海江田さんは、いずれも東京選出です。やはり、地方のことは分からないということなのでしょうか。
この内閣改造で、反小沢の色合いがますます強まりました。テレビや新聞などでは、これを否定的に解説するのが一般的です。
しかし、これは良かったと言うべきでしょう。民主党がまとまって、挙党一致で悪政に邁進するよりはずっとましだからです。
反主流派として小沢グループが残ったということは、菅首相などの主流派の暴走に対するブレーキがあるということでもあります。菅主流派の自民党政治への回帰によって、自民党対民主党という構図は変容し、今では、自民党+菅主流派対小沢非主流派+他の野党という構図に変わりつつあると言うべきでしょうか。
内閣改造によって、菅さんは通常国会の扉をこじ開けることに成功しました。しかし、そこにあるのはイバラの道です。
問責決議で通常国会を「人質」に取った野党に、菅さんは譲歩して弱みを見せることになりました。与謝野さんの一本釣りは、菅さんの強さというよりも弱さの現れでしょう。
予算案の審議で野党の譲歩を引き出すのは容易ではなく、かえって与謝野さんという弱点を抱え込むことになったという見方もできます。この菅さんに、野党は妥協するでしょうか。
衆院での多数議席を武器に、予算案を通すことはできます。でも、予算関連法案を成立させることは極めて困難です。国会がストップしてしまうかもしれません。
消費税の増税とTPPへの参加を掲げて統一地方選挙に臨めば、民主党は大敗するでしょう。菅さんに対する責任追及は免れず、枝野さんは幹事長で参院選惨敗、官房長官で統一地方選挙大敗という不名誉な記録を生むことになりそうです。
社会保障と税制の一体的な改革、TPPへの参加問題の期限は6月です。遅くとも、この頃までには菅内閣の黄昏が訪れることになるかもしれません。
そのとき、どのようなオールタナティブがあり得るのか。小沢反主流派なのか、自民党なのか、それとも、他の野党による第3の選択肢なのか。
菅首相では日本を救うことができないことは、もはや明らかです。菅民主党の凋落か日本社会の崩壊か、という分岐が訪れようとしています。
このようなときだからこそ、新しい選択肢の登場が待たれます。国民の要求に応え、政治の転換と変革を担うことのできる日本政治の新たな胎動が始まって欲しいと願っているのですが……。
なお、本日、研究所に全農協労連の『労農のなかま』2011年1月号が送られてきました。ここに私は、「2011年春闘をめぐる情勢と課題−労働組合運動に求められているもの」という論攷を書いていますので、ご笑覧いただければ幸いです。
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