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時の小沢一郎自民党幹事長が公明、民社両党と組んで元NHKキャスターの磯村尚徳さんを立てたのに対し、自民党東京都連が反旗を翻して現職の鈴木俊一さんを擁立、そして結果は鈴木さんの圧勝……。20年前の話だ。91年春の東京都知事選は「中央対地方」の対決、あるいはその後、相手の顔ぶれは変われど延々と続く「小沢対反小沢」の出発点として政治史に残る。
でも、このころ旧社会党を担当していた私には、同党の一部の人たちが当時の土井たか子委員長を都知事候補に担ぎ出そうとした「幻のおたかさん擁立劇」の方が記憶が鮮明だ。
内情は党内右派の人たちが「ダメなものはダメ」の強硬路線をとる土井さんを煙たがり、党中央から追い出そうとする陰謀だった。ただし、89年の参院選で圧勝し、翌90年の衆院選でも議席を伸ばしながら、その後の展望がなかった社会党には「このままでは統一地方選は大敗し、党もじり貧になる」という危機感があって、まだまだ高い人気があった土井さんの擁立は「あっと驚く起死回生策」でもあった。
結局、策謀を感じ取った土井さんは出なかった。そして予想通り都知事選をはじめ統一地方選で社会党は惨敗。以後、低落を続ける。
もうネタはバレバレだろう。蓮舫行政刷新担当相が今度の都知事選に民主党から出馬要請があれば「検討するのは一政治家として当然」と語ったと聞いて思い出したのはこの話だった。
今回は蓮舫さんを追い出そうとしているわけでは決してない。だが、今の民主党が「このままではじり貧」という状況は当時とそっくり。民主党の苦戦が予想される統一地方選の様相を、がらりと変えるには彼女しかいないと考える人がいるのも当然と思う。
無論、立候補するならちゃんと都政のビジョンを持ってもらわないと困るが、パリ市長を長く務めた後、大統領になったフランスのシラクさんのように首都のトップから国のトップになるのは欧州ではよくある話。リーダーの資質が大問題になっている今、蓮舫さんに限らず、都知事の経験を積み、首相を目指す道もあっていい。その意味で自民党だって思案のしどころだ。
そういえば菅直人首相もかつては都知事選のたびに出馬が取りざたされたものだった。もしかすると今、「一度知事をしておけばよかった」と後悔しているかもしれぬ。さて、蓮舫大臣はどうするかな。(論説副委員長)
http://mainichi.jp/select/opinion/yora/news/20110112org00m070014000c.html
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