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昨年の1月13日に何があったか
1年前の1月13日に何があったか。小沢民主党元代表の元秘書大久保氏が、政治資金規正法・虚偽記載違反で起訴された「西松建設違法献金事件」の第2回公判で、検察側証人として出廷した西松建設の元取締役総務部長が、検察側の描いた構図(ストーリー)を覆す証言をした日である。では、その後どうなったか。検察は1月26日に予定されていた第3回公判を、訴因変更申立を理由に延期させた。
訴因変更を巡る検察と弁護士の攻防は1年近く続いた。最後は最高裁まで持ち上がったが、最高裁は検察の訴因変更を認めた。これは過去の最高裁判例からして、解せない話なのである。この訴因変更の内容は、裁判所から大久保秘書には通知されたが、公開はされていない。だが、森ゆうこ議員のTBS番組「朝ズバッ」での発言から、西松建設違法献金容疑は訴因から消えたことが分かる。「政治とカネ」の発端事件が淡雪のごとく消えたのだが、マスコミはそれを追及も報道も全くしない。
一方、公判での証言があった同日の午後4時45分、東京地検特捜部の事務官ら7人が議員会館の石川議員事務所に押しかけ、捜索令状も見せずに、内側から勝手に鍵を閉め、約30分後石川議員が部屋に戻ってくるまで無断で、事務所を不法占拠した。
石川議員と同道した検事が捜査令状を示したのは午後5時17分。大勢の記者の前で起きたこの事実を、週刊朝日を除き、マスコミは全く報道しなかった。
そして、1月15日に石川議員、大久保秘書、池田会計責任者の3人が逮捕された。
この逮捕容疑は、表向きは陸山会の土地取引きに係る政治資金規正法・虚偽記載違反であった。だが、石川議員によると、検察の取調べは水谷建設からの裏ガネ献金のことだけであったそうだ。当時の新聞は、石川氏が虚偽記載を認めたとか、虚偽記載金額20億円だとかの記事で溢れていた。いずれもリークされた「作り話」であった。
話は変わるが、10日月曜日の毎日新聞メディア欄に、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏が次のようなコラムを寄稿した。(前半部省略・以下引用)
「政治とカネ」。このキーワードは菅直人首相はじめ与党議員から自民・公明の野党議員、さらに新聞・テレビ・雑誌の全マスコミ、そして一般市民の7割以上が普通に使い、小沢一郎氏に説明責任を迫っています。小沢氏への追及が始まった西松建設違法献金事件、そして資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件。私自身はこの二つの事件を巡る東京地検特捜部の動きとマスコミの連動を当初から検証していますが、特捜部が見立てをし、その通り捜査を行ったものの、結局はその見立ては何ら証明されず、最後は不起訴に終わった、いわば“巨大な虚構”に過ぎませんでした。
しかし、”虚構”は転がる過程でマスコミを通じて大音響のこだまを生じさせ、首相から大阪のおばちゃんまで、何かといえば「政治とカネ」というようになりました。
小沢氏のどこが、なぜ問題なのか? きちんとした検証抜きのレッテル貼りは、言葉のファシズムではないのでしょうか。(以上引用終り)
本紙の読者の多くは、この鳥越氏のコラムに同意されるだろう。昨年の1月13日に鳥越氏の云う”巨大な虚構”の一端が崩れかけたのだが、検察がその虚構に虚構の上塗りをしたのだ。検察の動きを検証していれば、マスコミはある時点で検察の虚構に気付いたはずである。だが、鳥越氏のようにその虚構の事実を、外部に発信する者はいなかった。それどころか、マスコミも虚構で検察を支援した。これが許せない。
筆者はこのコラムを読んで、マスコミは勿論、政界、法曹界のほとんど全ての人が、小沢氏が「シロ」であることを承知しているが、それを言い出さないのだと思った。
それ言うと、何も知らない7割の人から批判される。そう云う自己保身なのだろう。
要するに卑怯者なのだ。その卑怯者の代表が、「政治とカネ」と言えば、自らが支持されると勘違いしている、菅首相・岡田幹事長など、今の民主党の執行部だろう。
一年前の1月13日に、検察が西松建設総務部長の証言を認めて、公判を進めていれば、今年の正月はもっと違った良い正月を、国民は迎えることが出来た。この一年間の収穫と強いて言えば、これまで正義だと思われていた検察の腐敗と、それに気付かないか気付かない振りをしていた裁判所の怠慢が、国民の前に明らかにされたことくらいだろう。
<徳山 勝> ( 2011/01/12 18:30 )
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?m=0&i=12
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