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板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
TBS「時事放談]で藤井裕久元財務相と海部俊樹元首相が、小沢批判とは、寝言もいい加減にしなさい
2011年01月09日 17時20分02秒
◆藤井裕久元財務相が1月9日午前6時からのTBS番組「時事放談」で、小沢一郎元代表の「政治とカネ」問題で、奇妙な発言をしていた。小沢一郎元代表が1日、私邸で開催した新年会に民主党所属の国会議員120人が出席したことについて、「40%は新人議員です。選挙のとき小沢さんから資金をもらっている。特定の者だけにカネを配るのは好ましくない」などと批判していたのである。元大蔵官僚によく見られる「いやらしさ」がほとばしり出ていた。
しかし、小沢元代表が、前回総選挙の際に配った資金は、主に小沢元代表を慕って入門してきた「小沢一郎政治塾」の卒業生や小沢邸に書生として住み込み、大学にも通ってきた政治家志望の若者たちや、当落スレスレの候補者だったりつたりったのであり、テコ入れ支援金であった。すべての候補者に平等に配分すべきだったという意見もあれが、選挙のプロの立場では、落選確実な候補者に無駄ガネを使うわけにはいかない。しかも、1つ政党の中においても、政治理念・哲学、政策目標など「志すところ」が同じであれば、必然的に「グループ」や「派閥」が形成されるのは、これまた当然である。役所や軍隊にやいて、官僚や将官を養成するのとは違うのである。
藤井元財務相は、小沢元代表が若い政治家を養成していることを、かつての自民党の派閥活動や総裁選挙において、多数派工作のために派閥の領袖がバラ撒いたカネの使い方と混同しているのではないか。総裁選挙では、「ニツカ、サントリー、オールドパー」と言われて、洋酒の箱に現金を入れて、買収工作(ただし、公職選挙法違反にはならない)が盛んに行われた。総理総裁を禅譲されるときや、閣僚を任命するとき、派閥を継承するときなどで、億単位のカネがやり取りされたともいう。
しかし、小沢元代表が、若手候補者に資金援助したのは、あくまでも資金力の弱い次世代政治家志望者に向けてであり、その資金を得て当選してきた新人議員たちが、小沢邸での新年会に駆けつけるのは、当たり前である。それに異議を申し立てる藤井元財務相やこれに同感するかのような司会者・御厨貴東大教授の感覚や頭の構造は、異常である。
◆藤井元財務相は、自由党幹事長を務め、民主党との合併の際、自由党が国から支給されていた政党助成金を、小沢元代表の指示により、一旦、小沢元代表の政治団体にプールして、それを政治資金管理団体に迂回するのに関与させられたという事実を出入りの記者団などにバラし続けていたと言われている。
ところが、小沢元代表に忠勤していた藤井元財務相がいまは、「反小沢」の急先鋒の一人として菅直人首相に寝返っている。それは2010年1月、辞任に追い込まれてからであつた。つまり、小沢元代表を裏切り、かつ意趣返ししているのである。
小沢元代表が、民主党幹事長として圧力団体や業界団体などのからの予算陳情を「幹事長室に一本化」しているのに、これを無視して日本経団連の御手洗冨士夫会長らと都内のホテルで会い、勝手に陳情を受けたのが、小沢元代表に知られて、怒りを買い、それが元で極度の精神不安に襲われて、乗用車に常に酒を携行して酒びたりとなり、体調を崩し、緊急入院後、辞任していた。「バクダ」と呼ばれる強い酒の飲み方をしていれば、体調が悪くなるのは、当たり前である。
自分勝手の行動を棚に上げて、他人の責任にするのは、東大法学部卒にあり勝ちと言われているが、この人もその一人らしい。
自分は、偉くていつも正しくて、他人は、いつも悪いと思い込んでいるフシがある。おまけに、自分の不始末で辞任せざるを得なくなり、その腹いせに政敵に寝返るとは、武士の風上にもおけない。
◆藤井財務相は2005年9月11日の総選挙で落選し、高齢を理由に政界引退を表明。引退を報告するため小沢事務所を訪ねた際、小沢元代表に「もう一緒に歩むことはできなくなりました」と述べると、小沢元代表は涙ぐんだという。その後、繰り上げ当選となり(一種の比例復活)、国政に復帰した。繰り上げ当選後は次期総選挙への不出馬を表明、2度目の引退宣言となった。だが、鳩山由紀夫代表(当時)から「新政権を助けてほしい」と乞われ、前回総選挙の公示直前に再び引退を撤回、比例南関東ブロックから単独立候補。35位という順位ながら、民主党の圧勝により当選を果たした。
しかし、暗殺された高橋是清蔵相の話など戦前の大蔵省の逸話などを持ち出して、国民を幻惑し、財政の専門家ぶりを振りまいているが、経済政策や景気政策によって日本経済の回復や景気浮揚の名案を示して、実行し、実績を上げた経験は、皆無に等しい。こういう腹黒いタチの悪い老害政治家は、同類の渡部恒三元衆院議長ともども即刻、引退してもらいたい。
◆この日の「時事放談」には、海部俊樹元首相が出演していた。三木武夫元首相の秘蔵っ子である。この政治家も、金丸信副総理と小沢代表に総理大臣にしてもらった一人だった。師匠の三木元首相は「政治倫理の確立、金権政治の打破」を口癖のように言っていたので、自ら率先して派閥解消した。
だが、三木派は、河本敏夫元通産相が引き継ぎ、「河本派」として派閥政治が続いた。海部元首相は、「河本派」に属し、「河本政権樹立」に努力していたのに、金丸信副総理と小沢代表に「総理大臣ポスト」をチラつかされて、河本元通産相を裏切り、首相に就任した。
もちろん、「河本派」は、離脱したのである。
その政治家が、「回想録」を書き、いまごろになって小沢元代表を「金権政治の権化」でもあるかのように批判しているのである。海部元首相が、自ら集めた政治資金によって、次世代を担う有為の人材、とくに若手政治家を育ててきたという話は、これまで一度も聞いたことがない。だから、いまさら何を寝言を言っているのかという思いがする。
毎日新聞政治部時代「三木派・河本派」を担当し、海部元首相が派閥の広報担当者だったころから、東京都千代田区三番町のマンション内の海部邸に夜討ち朝駆けしていた私が言うのであるから間違いない。
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/2e0cbdd7d5570e30322cd418a72c394d
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