★阿修羅♪ > 日本の事件30 > 728.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
木下昌明の映画批評『約束―名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』(レイバーネット日本)
http://www.asyura2.com/11/nihon30/msg/728.html
投稿者 gataro 日時 2013 年 2 月 14 日 10:15:12: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://www.labornetjp.org/news/2013/0212eiga


●齊藤潤一監督『約束―名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
独房50年・奥西死刑囚の人生―『名張毒ぶどう酒事件』の深層


1961年に三重県名張市で起きた「名張毒ぶどう酒事件」。公民館で開かれた懇親会で出されたぶどう酒を飲んで女牲5人が死亡。当時35歳の奥西勝死刑囚(86歳)が妻と愛人との三角関係を清算するため、農薬を混入したとして逮捕・起訴され、一審は無罪、控訴審で逆転死刑、72年に最高裁で死刑が確定している。


事件に関心が薄かった筆者は「ほかに犯人がいるのか」くらいの思いしかなかった。しかし、齊藤潤一監督の『約束――名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』を見て事件の奥深さに唖然とし、おのが無関心を恥じた。これは冤罪事件であり、司法が仕組んだ犯罪ではないのか。


監督・脚本を手がけた東海テレビの齊藤、プロデューサーの阿武野勝彦は『平成ジレンマ』『青空どうぼう』などの傑作ドキュメンタリーを生み出している。いずれも地元局ならではの取材力が、いかんなく発揮されている。


作品はドキュメンタリーとフィクションを合体させ、当時の資料映像に俳優の演じる“虚構”を重ねていく。俳優は60代からの奥西死刑囚を仲代達矢、事件当時を山本太郎、その母親に樹木希林。


35歳で裁判に関わった鈴木泉弁護士も登場しているが、彼の頭髪が次第に薄くなっていく過程が時の流れを感じさせる。彼は言う――「何十年も前に無罪の判決を受けた人を、何の証拠もないのにああだこうだと理屈をこねて死刑宣告する裁判官一人一人の貴任を問いたい」と。


恐るべきは司法と共謀する村人の存在だ。奥西死刑囚の自白を機に、3人の関係者が彼を犯人に仕立てるべく口裏を合わせ、時間に関する証言を変える。後に取材でその矛盾を突かれると「分からん」とか「覚えてない」と答えるが、表情から嘘をついているのがわかる。なかには検事の誘導で「時計が狂っていた」と証言する者まで現れる。


当時と今と――日本社会の何が変わったのか。(『サンデー毎日』 2013年2月10日号)


*2月16日より東京・渋谷のユーロスペースにてロードショー


--------------------------------------


<参照>
映画公式サイト
http://tokai-tv.com/yakusoku/story.html
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 「生活党応援団」 2013年2月14日 14:28:45 : gx0s7Tp1IhHJo : f0vwfwFcXk
是非観てみたい。いや最高裁判事全員が観るべきだ。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 日本の事件30掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 日本の事件30掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧