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西武線小林事件…再審へ一歩前進
2013.02.01 Friday
女子柔道の暴力問題。
オリンピックを招致している国で、しかも国際的にもトップレベルにある競技で
代表の監督が暴力をふるっていた。そうでありながら、選手に聞き取り調査もせず、監督が「もうしません」といったから「続投」。この柔道連盟の感覚がまさに国際化に対応できずに凋落していく柔道の象徴のような気がしてなりません。
そういった中、監督が「辞意」を表明しました。
もちろん、監督のやっていることは許されることではないし、辞意表明は当然だと思いますが、もし万が一この問題になんらかの背景があるとするならば、シナリオ通りという感じもします。
まぁ、それは何か根拠があるわけでもないし僕の妄想ですが、今後の人事なども注目していきたいです。
さて、昨日は2005年に起きた痴漢事件で現在、再審請求をしている西武線小林事件で大きな進展がありました。
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西武線小林事件
2005年3月の夜10時過ぎの西武線の中で、当時19歳の女性が痴漢にあい、同じ電車に乗り合わせた小林さんが犯人として逮捕された事件。女性の下着の中に手を入れ膣の中に指を入れて出し入れしたという犯行。犯人は「痴漢」と言われ満員電車の中を移動していった。この際、犯人の顔は被害者も目撃者も見ていない。目撃証言では犯人はクリーム色のお尻の隠れるハーフコートを着ていた。電車が駅についたときに、目撃者と称する男性が、電車から降りようとする小林さんを逮捕した。このとき、小林さんは白のジャンバーを着ていた。小林さんは逮捕当初から一貫して無実を主張。この時から膠原病強皮症という難病を患っていて、指に物が触れるだけで痛みを感じるような状態だった。裁判では医者も「そのような痴漢をすれば拷問のような痛みを感じる」と証言したが、判決では痛みには触れず、「指は動くから犯行は可能」と前科前歴のない小林さんに対して懲役1年10カ月の実刑判決。実はこの時の白坂という裁判官は判検交流で検察から出向していた検事で、この判決後、東京地検に戻っていった。2010年、結局この判決が確定し、小林さんは服役。しかし服役後も一貫して無実を主張、2011年に再審請求を起こした。そういった中、2012年1月に仮釈放された。
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再審請求審では異例の本人尋問が行われたのです。
これがなぜ異例かというと、通常再審請求は本人尋問など行われずほとんど書面によるやりとりだけです。しかも三者協議といって裁判所と検察と弁護側による協議すらなかなか行われず、遅々として進行しないのが常です。
元裁判官の方によれば「再審請求は処理件数としてカウントされるわけでもないから、たいていはなるべく先送りするんですよ」と言っていました。
つまり、本人を呼び出して話を聞くということは裁判所がちゃんと審理しようと考えているということなのです。
小林さんはすでに歩くこともままならいので、車いすで出廷しました。
午前11時から行われた本人尋問は途中20分ほどの休憩をはさみながら、およそ1時間行われました。小林さんは体調が悪く20分くらいが限度ということです。休憩前は相当苦しそうで、休憩の間は横になっていたということです。
すでに服役を終えて釈放されているのに、こういう思いまでして、裁判所にやって来て尋問に応じるということは、それ自体が無実の証明であるように僕は思います。
もし本当の犯人であれば、服役を終えればもう二度と裁判所など行きたくないのではないかと思います。家で寝ている方がどれだけ楽か。。。
尋問の中で「なぜ再審を求めたのですか」という質問に対し、小林さんはこう答えたそうです。
「やってないので名誉をかけて裁判のやり直しを求めています」。
尋問が終了した小林さんは、さすがに疲れが出たようでした。そしてこの後に予定されていた報告集会には出席せずそのまま帰りましたが、最後に「緊張して十分ではなかったとは思いますが、自分の気持ちは伝えられたと思います」と話されてタクシーに乗り込みました。
ちなみに、こういったタクシー代ももちろん自腹なんですよね。。。
出廷する小林卓之さん(70)
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