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警官を殺人、放火容疑で逮捕
2010年の富山の夫婦殺害 被害者と面識 「証拠隠滅を図る」
2010年4月に富山市大泉のビルで住人の会社役員、福田三郎さん(当時79)夫妻が殺害され、住居が放火された事件で、富山県警は22日、夫妻の知り合いで同県警警部補の加野猛被告(54)=富山市森1=を殺人と現住建造物等放火、死体損壊容疑で逮捕した。事件は発生から2年8カ月、現職警察官が逮捕される異例の事態となった。
県警によると、加野容疑者は調べに「私がやったことに間違いありません。被害者と家族に本当に申し訳ない」と供述。福田さん宅に火を付けた理由については「証拠隠滅を図りたかった」と話している。県警は詳しい経緯や動機など全容解明を目指す。
逮捕容疑は10年4月20日正午ごろ、富山市大泉にあるビル2階の福田さん宅で、福田さんと妻、信子さん(当時75)の首を絞めて殺害し、その後、油をまいて福田さん宅に放火した疑い。現場のビルは福田さんが所有していた。
県警によると、加野容疑者は主に遊興費のため、当時から消費者金融に常時200万円程度の借金を抱えていた。福田さんは貸金業を営んでおり、県警は事件との関連を慎重に調べている。
福田さん夫妻は04年春まで加野容疑者の近所に住んでおり、30年以上の付き合いがあった。事件当時、加野容疑者も参考人として事情聴取を受けていた。
今年8月上旬、県警が入手した情報から加野容疑者が浮上。加野容疑者は、留置管理係長として高岡署に勤務していた9月、留置場を訪れた男性に、男性の知人の暴力団組員が近く逮捕されるとの捜査情報を漏らすなどしたとして地方公務員法違反容疑で10月以降、2回にわたり逮捕された。うち1件は起訴され、現在休職中。
加野容疑者は1977年採用で留置管理部門や交番勤務などの地域部門が長く、08年に警部補に昇任した。
県警は情報の通報者に私的懸賞金(上限300万円)が支払われる事件に同県内では初めて指定しており、情報提供を呼びかけていた。
現職警部補の犯行・被害者複数、問われる監督責任
現職警察官による殺人などの凶悪事件は過去にも起きているが、巡査部長以下の犯行が多く、警部補のケースは少ない。被害者が複数の事件も異例だ。大半が、幹部の監督責任が問われており、今回も同様の事態に発展する可能性は高い。
警部補による殺人事件は、2000年に神奈川県警で発生。音楽隊の警部補が好意を寄せていた女性の同僚を刺殺し、自殺した。上司の広報課長らが戒告や減給などの処分を受けた。
最近では07年に、警視庁立川署の現職巡査長が警察官として貸与されている拳銃を使い、ストーカー行為を繰り返していた知人女性を射殺。その後に拳銃自殺した。「国民の信頼を大きく揺るがせた」として、当時の警視総監が戒告の懲戒処分を受け、立川署長が辞職した。1978年には警視庁の巡査がパトロールを装い、一人暮らしの女子大生宅に侵入し、首を絞めて殺害。当時の警視総監が引責辞任した。
「痛恨の極み」 本部長が謝罪
富山市の夫婦殺害放火事件で現職警察官が逮捕された22日、県警本部長は衝撃的な展開に沈痛な表情を浮かべた。
「現職警察官が極めて凶悪で重大な事件を起こしたのは痛恨の極みです」。県警本部の会議室で午後9時に始まった記者会見。冒頭、新美恭生本部長は厳しい表情でコメントを読み上げ、約30秒にわたり頭を下げた。
本部長が一人で自ら逮捕容疑を説明する異例の対応。ひと言ずつ区切りながら伏し目がちに説明を続け、「警察官が複数人を殺害した事件は私の知る限りはない」とうめくようにつぶやいた。
逮捕を受け、会議中に「悔しい」と涙を浮かべた捜査幹部もいたという。会見で、新美本部長は「この事件は私たちの手で白黒つけなければ」と決意を示したが、逮捕の決め手などについては「捜査中なのでコメントは差し控えさせていただく」と歯切れが悪く、繰り返していた
[日経新聞12月23日朝刊P.31]
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