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2012年10月31日 日刊ゲンダイ
角田美代子の「旧姓」と「陰湿な手口」が共通
日本の犯罪史上に残る凶悪事件になるのは確実だ。連日、新たな事実が次々と報じられている兵庫・尼崎市の連続変死事件。一連の犯行の主犯格とみられる角田美代子被告(64)らは、狙いをつけた一家に押しかけ、家人を監禁、暴行して精神的、肉体的に追い込んでいた。まさにヤクザ顔負けの卑劣な手口だが、現場記者やネット上では、今回の事件と過去の重大事件の関係を指摘する声が出ている。日本中を震撼させた、あの「グリコ・森永事件」である。
グリコ・森永事件は84年、大手菓子の江崎グリコ社長の誘拐事件を皮切りに、その後、「丸大食品」「森永製菓」「ハウス食品」「不二家」などが脅迫された事件だ。京阪神を舞台に延べ130万人を超える捜査員が投入されたが、結局、犯人は捕まらず、2000年に時効を迎えた。グリコ・森永事件と連続変死事件を結ぶ点は何なのか。
「関係を指摘する声は、美代子の旧姓が『月岡』と報じられて以降、広まっています。理由は08年に大阪地裁で懲役14年の判決が下った男の名字と同じだったこと。この事件は、西宮市の自称医療機器販売業の男が弁護士を脅迫し、3億円余りを脅し取ったのですが、裁判長が『陰湿な脅迫行為を尽くした』と指摘するほどヒドかった。因縁をつけた弁護士宅に押しかけ、400回以上も嫌がらせを行っていたのです。男は当時の大阪地検の取り調べに対し、『(かつて)グリコ・森永事件の重要参考人として調べられた』と供述しています。同じ名字と犯行手口の陰湿さ、事件の舞台が兵庫という共通点から、グリコ・森永事件との関係を疑う声が出たのです」(事情通)
名字以外にもグリコ・森永事件との共通点はある。犯行を“グループ”で行っていたことだ。
「グリコ・森永事件では、関連の『寝屋川アベック襲撃事件』(84年)で3人組の男が犯行に関わっていた。また『丸大食品脅迫事件』(84年)でも、子供の声を録音したテープが使われるなど複数犯との見方が強い。一方、連続変死事件は美代子をボスに複数で動いている。2つの関係を疑うほど、怪しい共通点が浮かぶのです」(地元記者)
いまだに全容が分からない今回の事件。何があっても不思議じゃない。
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