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言っても書いても詮ないことだが、大手メディアの精神性は心底腐っているね。
大手メディアに就職したのだから、それなりのレベルで知識と思考力があるはずだ。
それにもかかわらず、政治に関しても、事件に関しても、まともに書けないのだから、ワケはともかく精神性を問題にするしかない。
後ろに転載する読売新聞記事の結びは、「県警の地道な捜査が実を結んだ瞬間だった」となっている。
主体が浦安警察暑ではなく“県警”になっていることからも、不祥事続きで威信が地に墜ちた千葉県警のムリ筋を承知の見込み捜査だった可能性を強く匂わせる。
それはともかく、捜査員が頭と足を使って地道に捜査をした実績を経て昨日の容疑者逮捕につながったのなら、そう言ってもいいかもしれない。
しかし、記事の文章としては、「千葉県警は、防犯カメラの映像、現場に残された少ない物証から、約50日間の地道な捜査を経て犯人へとたどり着いた」とあるだけで、地道な捜査の内容はまったく書かれていない。
“防犯カメラの映像と現場に残された少ない物証”以外の捜査としてわかっていることは、容疑者がパチンコに行ったとき10時間にわたって監視を続けていたということくらいだ。
借金があるという話も、どこから借りているかさえ“捜査”していないようだ。
記事を読めばわかるが、詰まるところ、今回の容疑者逮捕は、現場の遺留品(毛髪)さえ関係なく、マンションに設置された監視カメラ映像の“分析”に依拠したものでしかない。
それなら、“地道”も何も、千葉県警は、事件が起きた次の日には“犯人”が特定できていたということだ。
事件後約50日間の千葉県警捜査関係の会話を約めて推測してみよう。
A:「どんなに聞き込みをしても、他に手掛かりは出てこないなあ。」
B:「元彼じゃないのなら、やっぱり、被害者と一緒にマンションに入ったあいつしかいないぞ。」
A:「でも大丈夫か?物証はないし、俺はあいつだという確証は持てない」
C:「おいおい、このままだと迷宮入りになってしまうぞ。今の千葉県警にそんな結末は許されていないんだ」
B:「あいつを逮捕するんなら、とにかく早く踏み切らなきゃな。証拠らしいものといったら、監視カメラ映像と毛髪しかないんだから。それだけの証拠しか発表できないのに、何ヶ月も経ってから、あいつが犯人でしたというのはおかし過ぎるからな」
C:「新聞やテレビがついているからなんとかなるさ。メディアにはおいしそうな情報をじゃかじゃか提供すればいいんだよ。ネタが欲しくてしょうがない連中なんだから」
B:「とにかく、あいつを任意で引っ張って、自供に持ち込むしかない。物証より自供なんだ。自供があれば、ほとんど意味のない物証だって、きらきら輝く証拠に見えるのさ」
千葉県警の“地道な”捜査と言っても、「マンション内の6か所の防犯カメラの映像分析を開始。同日午前3時頃、鍵を持っていなかった長谷川さんが、住人の男の後ろについてオートロックの入り口から入る姿が映っていた。直後にいったん外出した長谷川さんがマンションに戻った際も、長谷川さんが落としたとみられる鍵のようなものを拾おうとするこの男の姿がカメラに収められていた」から、その男=西岡容疑者が犯人に違いないというものでしかないのだ。
捜査の“地道さ”を少しは示すかも知れないと言ったら、「遺体が見つかった部屋は念入りに鑑識を行ったが、「ほとんど遺留物がない、難しい現場だった」と捜査幹部は振り返る。事実、現場で見つかったのはわずかな毛髪と指紋だけだった。捜査本部はマンションに住む約140人に粘り強くDNA型の任意提出を求めて個別に面談。少ない遺留品との一致を探る一方、カメラ映像との照合を重ねていった」とことである。
しかし、昨日多くのメディアが報じたが、この記事では、殺害現場で見つかった毛髪と容疑者のDNAが“一致”したとは書かれていない。
仮に西岡容疑者が“真犯人”であるとしても、現時点でわかっている情報を支えに、西岡容疑者が“真犯人”と言い切るのは困難である。
【監視カメラ映像と容疑者・被害者の行動で考える西岡さん犯人説のおかしさ】
昨日の産経新聞の記事によると、「現場の6階建てマンションは、正面玄関やエレベーターなどに計6台のカメラが設置」されているという。
そのようなカメラ設置状況を前提にすれば、今回の読売新聞記事に書かれている「マンション内の6か所の防犯カメラの映像分析を開始。同日午前3時頃、鍵を持っていなかった長谷川さんが、住人の男の後ろについてオートロックの入り口から入る姿が映っていた。直後にいったん外出した長谷川さんがマンションに戻った際も、長谷川さんが落としたとみられる鍵のようなものを拾おうとするこの男の姿がカメラに収められていた」という話は、もっと詳細な情報を含まなければ意味をもたない。
Q1:被害者とほぼ同時にマンションに入ったあとの容疑者の行動
深夜に若い女性が一緒にマンションに入ってきたのだから、容疑者が少しは“関心”を示しても不思議ではない。エレベーターが来るまでの間、ポストから鍵をとる女性の姿を見ていてもおかしなことではないだろう。
問題は、その後、どれくらい経ってからエレベーターに乗ったのか?エレベーターに乗ったのは容疑者一人だけだったのか?そして、どの階で降りたのか?である。
集合ポストエリアから戻ってくる被害者を待たず一人でエレベーターに乗り、5階で降りたのなら、西岡さんが犯人である可能性は極端に小さくなる。
なぜなら、被害者と隔絶しているから、予測を超えた被害者の行動に対応できないはずだからである。
それでも対応できるとしたら、いったん5階に上がり、階段を使って2階に降りていって部屋の様子を外からうかがっていたというケースだろう。
これは、階段に監視カメラがあるのか、あるとしたらどこなのかでチェックできる可能性がある。
※ 私が、ポストから鍵を取り出す女性を見て、「部屋番号(階数だけでもいい)はわかった。女性だから盗みに入ろう(女性を襲おう)」と思ったとしたら、エレベーターで女性の部屋がある階に先に行き、階段かどこかで待ち伏せる。そして、女性が階段もしくはエレベーターで2階に上がってきて、部屋の鍵を開けたときに襲って、一緒になだれ込む。
なぜなら、女性が鍵をかけずに寝るとは考えにくいし、警察の作文と思われる“女性が再び外出し鍵を落とす”といった事態を想像し期待することはできないからだ。
部屋番号がわかったから後から盗みに入るという発想は、相手がか弱い女性であっても、事前に合い鍵を入手していないかぎりできない。
記事にも、「長谷川さんがマンションに戻った際も、長谷川さんが落としたとみられる鍵のようなものを拾おうとするこの男の姿がカメラに収められていた」とある。
容疑者が鍵をどこで落としたのか(すなわち、容疑者が鍵らしき物を拾った場所)を明確にしなければならない。
女性が落とした鍵を容疑者が鍵を拾ったのはエレベーター内という情報もある。
被害者が落とした鍵をエレベーター内で容疑者が拾ったというのなら、監視カメラの映像でわかるのだから、容疑者がエレベーターに乗った階と時刻を示さなければならない。
Q2:被害者の行動
被害者の部屋は2階だということだから、エレベーターではなく階段を使った可能性もある。
ポストから鍵を取りだした後、どういう経路で部屋に向かったのか?
エレベーターを使ったのなら、彼女1人なのか?2階で降りたのか?をはっきりさせなければならない。
Q3:再外出にかかわる被害者の行動
「直後にいったん外出した長谷川さん」とあるから、部屋に入った被害者は、のどが渇きをいやすため冷蔵庫を開けてみたが水がなかったので買いに出たのだろう。
これも、移動手段(階段もしくはエレベーター)はともかく、玄関に監視カメラ映像があるのだから、直後という曖昧な時間軸ではなく、何分後と特定できるはずである。
また、一人でオートロック玄関を入っているから、被害者は、元々暗号番号を知っていたか、容疑者のロック解除操作を見て覚えたかという推測ができる。
あれこれ書いたが、とにかく、「浦安看護師殺害事件」の犯人を西岡容疑者だと納得するにはあまりにも障害(矛盾や引っ掛かり)が多いということだ。
マスコミが報じているレベルの内容で犯人と言えるのなら、誰もが容疑者として逮捕されることになっても不思議ではない。
片手間に考えてもこれだけおかしな話なのだから、社会部の記者なら、もう少しはまとまな記事を書いて欲しいと願う。
一般人一人が冤罪で刑務所送りになることくらいたいしたことじゃない、それで、付き合いのある(記事ネタをくれる)警察の威信が保てるのならけっこうと考えているのなら放っておくけどね。
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捜査50日…看護師殺害容疑者、実は早期に浮上[読売新聞]
千葉県浦安市北栄のマンションで4月、仙台市宮城野区の看護師長谷川かなえさん(23)が刺殺された事件。
安全性の高いオートロックのマンション内で起き、住民を不安に陥れた事件は、同じマンションに住む男の逮捕という衝撃的な結末となった。
千葉県警は、防犯カメラの映像、現場に残された少ない物証から、約50日間の地道な捜査を経て犯人へとたどり着いた。
長谷川さんは4月30日早朝、マンション2階の知人男性宅で、左胸を一突きされて、死亡した状態で発見された。
県警は事件直後から、マンション内の6か所の防犯カメラの映像分析を開始。同日午前3時頃、鍵を持っていなかった長谷川さんが、住人の男の後ろについてオートロックの入り口から入る姿が映っていた。直後にいったん外出した長谷川さんがマンションに戻った際も、長谷川さんが落としたとみられる鍵のようなものを拾おうとするこの男の姿がカメラに収められていた。
早期に浮上した不審な男の姿。しかし、この男を犯人と結びつけるには、なお慎重な捜査が必要だった。
遺体が見つかった部屋は念入りに鑑識を行ったが、「ほとんど遺留物がない、難しい現場だった」と捜査幹部は振り返る。事実、現場で見つかったのはわずかな毛髪と指紋だけだった。
捜査本部はマンションに住む約140人に粘り強くDNA型の任意提出を求めて個別に面談。少ない遺留品との一致を探る一方、カメラ映像との照合を重ねていった。
21日午前7時50分頃、マンション入り口。捜査員ら数人に取り囲まれて、白いワイシャツと、黒色ズボンを身に着けた色白の男が現れた。男は憔悴(しょうすい)し切った表情で、捜査員に付き添われながら車に乗り込んだ。
浦安署で聴取を受けた男は当初、殺害への関与を否定したが、「金を盗む目的で侵入したが、気づかれたため刺した」と容疑を認め出した。同日深夜、殺人容疑で逮捕されたのは、5階に住む、面識のなかった西岡大志容疑者(26)。県警の地道な捜査が実を結んだ瞬間だった。
(2012年6月23日08時07分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120622-OYT1T01631.htm
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