http://www.asyura2.com/11/nihon30/msg/287.html
Tweet |
火災ホテルの構造詳細
7人死亡…広島“ラブホテル”悲劇の真相…被害はなぜ拡大したか
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120514/dms1205141139001-n1.htm
2012.05.14 夕刊フジ
7人が死亡した広島県福山市のホテル火災で、ホテル「プリンス」は風営法に基づき、県警にラブホテルとして届け出ていた。宿泊者名簿はみつからず、犠牲者の身元確認は難航。「まるで迷路」(関係者)という複雑な内部構造が迅速な避難を妨げ、煙の充満につながり、被害を大きくしたとみられる。究極のプライベート空間で発生した悲劇の実態に迫った。
■身元確認
福山東署の調べでは宿泊客7人が死亡、女性従業員1人と客2人の計3人が重傷を負った。死亡したのは男性3人、女性4人で、犠牲者の特定を急いでいる。同署によると、犠牲者のほとんどは大量に煙を吸い込んだ一酸化炭素(CO)中毒が死因とみられる。
カップル利用の多いラブホはプライベートが最重視され、従業員も客を把握していない。宿泊者名簿も存在せず。そのため、犠牲者の身元確認は難航する。
似たようなケースとして、2008年10月、大阪・難波で16人が死亡した個室ビデオ店放火事件がある。ラブホ同様、店側が利用者の氏名を把握していないため、発生翌日になっても身分証明書を所持していなかった3人の身元が不明となった。同事件に関わった捜査関係者は「全員の身元が判明するまで20日以上かかった」と振り返る。
2001年9月、東京・歌舞伎町の雑居ビル「明星56」で発生した44人死亡の火災でも、被害の中心が風俗店という特殊な事情のため、死亡者の身元がすべて判明するまで3日近くかかった。
■建て増しの「迷路」
ホテル「プリンス」は1967年から営業している。60年築の木造建物(2階建て)に、68年に完成した鉄筋コンクリート製の建物(4階建て)をつないだ構造。2階に客室12室、3階に6室がある。同ホテルに入ったことがある業者の関係者は「一部の窓に外から部屋の内部が見られないよう内側からベニヤ板がはられていた。全体的に中は薄暗く、通路が複雑に入り組んでおり、まるで迷路みたいだった」と証言する。
福山市では87年から昨年まで計5回、同ホテルに対して建築基準法に基づく防災査察を実施。排煙設備の確保や避難経路の確保など8項目の是正指導をしていた。ただ、67年から営業を続けるホテル側への具体的な罰則はなく、「そのまま放置されてしまった」(同市の消防関係者)という。
■なぜ被害拡大?
早稲田大の長谷見雄二教授(建築防災学)は、ホテルが60年代に建てられたことに着目した。
「古い建物で、排煙設備がなかった可能性もある。複雑な構造のため中にいる人が火災に気付かないまま、煙は一気に回ったのではないか」
また、慶応大の米田雅子特任教授(建設産業論)は、ラブホの特性について「なるべく人と会わないよう、建物は複雑な構造になっていることが多い」と指摘する。
同ホテルはインターネット上で「ラブホテル〜ビジネスのご使用迄、または長期のウィークリーまで対応可能です。福山で最安値を目指します」と紹介。1泊1人2000〜3000円台という格安料金の部屋もあり、「いつも客が入っていた」(付近の住民)と、稼働率はよかったようだ。古くて複雑な構造と利用客の多さが、ラブホの悲劇を大きくしてしまったのか。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 日本の事件30掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。