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2010年12月 2日 (木曜日)
ウィキリークス天野IAEA事務局長の巻
原子力の平和利用を促進し、軍事転用されないための保障措置の実施をする国際機関として1957年に創立された国際原子力機関(IAEA))で事務局長を務めている天野之弥氏が、昨年12月の就任前に、「あらゆる重要な決定で米国に同調する」ことを米大使と確認しあっていたことがウィキリークスが公表した米外交公電で明らかとなった。
日本政府が擁立し、国際機関のトップに立った外務省官僚が、米国に忠誠を誓う。これは一体どういうことか。まずは内容を報じた記事(時事通信)をみてみたい。
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(引用はじめ)
天野IAEA事務局長、重要問題で米と同調
英紙ガーディアン(電子版)は30日、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長が昨年12月の就任に先立ち、米国のIAEA大使に対し、あらゆる重要な決定で米国に同調すると述べていたと報じた。内部告発サイト「ウィキリークス」から同紙が入手した昨年10月の米公電の内容として報じた。
天野氏は米大使に、公平な立場を取るよう要求する発展途上国グループに譲歩する必要はあるとしながらも、高官の任命からイラン核開発疑惑に至るまで、あらゆる重要な決定で一貫して米国に同調することを確認したという。
イランは、IAEAがエルバラダイ前事務局長の時代に比べ、核開発問題でイランに厳しい姿勢を取っているとして、天野氏が「偏向している」などと批判していた。(時事通信)
(引用おわり)
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この天野氏という人が、どういう経由で事務局長になったのかウィキペディアをみてみると、東大卒業後の1972年に外務省に入省。総合外交政策局科学原子力課長や軍縮会議日本政府代表部参事官、マルセイユ総領事、官房審議官(軍備管理・科学担当)、在ウィーン国際機関日本政府代表部大使といった役職を経た後に、2008年9月に日本政府が次期IAEA事務局長候補に擁立、翌年7月にIAEA事務局長に選出され、12月に就任している。
しかし、擁立から事務局長に選出されるまでの過程は容易ではなかったようで、事務局長ポストをめぐり、最終候補として残った南アフリカのアブドゥル・ミンティIAEA担当大使と最後の最後まで大接戦を繰り広げている。
まず3回にわたる投票では、両者とも、特別理事会35カ国の3分の2以上という信任を得られず、そして4回目の投票でも結果は変わらない。
結局2009年7月の第2回目の投票では経済協力開発機構 (OECD) 原子力機関のエチャバリ事務局長という新たな候補者を交えた投票が行われ、天野氏が23票、ミンティ氏が12票を獲得、続いて実施された信任投票で、ようやく天野氏が必要な3分の2以上の23票を獲得し、正式承認された、というIAEAの歴史でも極めてまれな大接戦だったようだ。
ここまで拮抗した激戦を最後にわかつ原因となったのは何だったのか。
南アフリカの担当大使と激しく争ったという事実を知ったうえで、ウィキリークスが公表した米外交公電の記事を読んでみると「公平な立場を取るよう要求する発展途上国グループに譲歩する必要はある」という文言の背景が理解できるし、また、「高官の任命からイラン核開発疑惑に至るまで、あらゆる重要な決定で一貫して米国に同調する」という箇所からは、天野氏が事務局長に選出されるようアメリカが動いた可能性を示唆するもの、と読み取ることもできる。
天野氏は11月のニューヨークでの国連総会では、北朝鮮の核開発問題に深い懸念を示し、イランに関しては「すべての核関連物質が平和目的であると確認するのに必要な協力をしていない」などと査察への協力が不十分だと批判しており、これまでのところ、同氏の言動は米国の主張にまさしく同調している。
この報道に関し、2日にウィーンで記者会見した天野氏は「(IAEA)加盟国から漏れた内部文書についてコメントするのは適当ではない」とし、「リークはあなたの権威を傷つけたか」との質問には、「私の報告書はすべて事実に基づいている。(リークによって)私の仕事が妨げられることはない」と答えている。
国際原子力機関(IAEA)の加盟国は現在144カ国。この米公電に対して加盟諸国がどう反応するか。ウィキリークスの波紋はここでも広がりそうだ。
(新世紀人コメント)
もう明らかなんだよね。教えてくれてるんだから。
でも糟塵(マスコミ)は国民に大事な情報は教えないんだ。
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