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2011/11/10 10:00
http://netallica.yahoo.co.jp/news/237154
<ユーロという通貨が消えてなくなる>
ギリシャのデフォルト危機だけでも「世界恐慌」と言われているのに、ユーロ圏第3位の経済大国、イタリアもIMFの監視下に入ることになった。債務残高は約1兆9000億ユーロ(約205兆円)。米国の分析機関CMAによると、同国の破綻確率は34.85%だ。「まさか」の事態はもう「現実」になりつつあるのだ。
その場合、一体何が起こるのか。
「イタリア国債がデフォルトすれば、ユーロという通貨が持たなくなる。イタリアよりも大国はドイツとフランスだけなのですから、ユーロ圏が意味をなさなくなる。今後の通貨体制をどうするのか。根本から問い直さなければならなくなります。その過程でユーロは暴落。もちろん、円高になりますが、それ以前に世界的に株が暴落し、大混乱になります」(欧州系金融機関アナリスト)
デフォルトまで行かなくても、ギリシャのように市場が“事実上デフォルト”を認定すれば、世界経済はパニックになる。
「すでに、その兆候は見られます。欧米の金融機関はイタリア国債を大量保有している。それだけに銀行同士が疑心暗鬼になっていて、インターバンク市場で資金のやりとりができなくなっているのです。こういう状況は怖い。ちょっとしたことで、資金繰りがつかなくなった銀行が突然、倒れることがあるからです。銀行は自己防衛で貸し渋りを加速化させ、企業もトバッチリで破綻する恐れもある。金融という血液が回らなくなれば、資本主義経済は持たない。経済がものすごい勢いで収縮してしまう。それがもう始まっているのです」(金融ジャーナリスト・須田慎一郎氏)
日本も直撃は避けられない。実は中国や韓国はイタリアが大きな輸出相手なのである。イタリア経済が破綻すれば、それはアジアに伝播する。それが日本に及んでくる。もちろん、そんな事態になったときは欧米経済もガタガタだろうから、日本の輸出は全部、アウトだ。そこに円高が重なる。見るも無残なことになる。
日本の金融機関も無傷ではすまない。三菱UFJフィナンシャル・グループはイタリア国債を2600億円保有、第一生命保険はイタリアとスペインを合わせて3000億円保有している。銀行、証券、生保の保有額を合計すると実に1兆円である。
「金融機関は国債を買うときにCDSという保険を買って、リスクヘッジをしますが、イタリア国債が破綻すれば、CDSがヘッジしきれない可能性が出ています。そうなれば、世界的な金融恐慌になります。もちろん、日本の金融機関も自己資本比率が低下し、貸し渋りや貸しはがしが横行する。倒れる企業が続出します」(東海東京証券チーフエコノミスト・斎藤満氏)
その危機がもうそこに迫っている。
(日刊ゲンダイ2011年11月7日掲載)
2011/11/10 10:00 更新
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