http://www.asyura2.com/11/lunchbreak50/msg/729.html
Tweet |
http://www.shinmai.co.jp/news/20110924/KT110923ETI090002000.html
G20緊急声明 具体的な協調策を急げ
09月24日(土)
欧州発の金融危機が起きて世界経済は失速する―。こうした不安の高まりを受けて、日米欧と新興国の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が緊急声明を出した。
当初の予定にはなかった声明である。「金融市場の安定を保つために必要なすべての行動をとる」と協調姿勢を強く訴えた。
けれども協調行動はなく、ユーロ圏が予定された対応を来月の会合までに実施するよう求めるにとどまった。掛け声ばかりで具体性を欠く。慌ただしくまとめたとはいえ、これでは市場の不安を拭うのは難しいだろう。今後、実効性のある政策協調を、より踏み込んで打ち出すことが求められる。
G20が急きょ声明を出したのは、前日の米連邦準備制度理事会(FRB)の発表をきっかけにして世界同時株安が進み、市場に混乱が広がったためだ。
FRBは景気を下支えするため、長期金利の低下を促す追加の金融緩和策を決めた。本来ならプラス材料になるはずが、市場が予想した内容にとどまったうえ、欧州の信用不安に対して厳しい見方をしたことから、一気に先行き不安が高まった。FRBは声明で、「金融市場で緊張が高まり、経済見通しに大幅な下振れリスクがある」と警告したのだ。
世界経済はいま、ギリシャの債務危機が収拾できないため、欧州発の金融危機が起きるのでは、とびくびくしている状況だ。これが円高の要因となり、日本にも悪影響を及ぼしている。
ギリシャ問題では欧州各国の足並みがそろわず、対応の遅れが悪循環を招いている。ユーロ圏の結束と覚悟が求められる。各国政府はギリシャ支援について議会と国民の理解が得られるよう、全力を尽くすべきだ。
欧州の不安に対して中国、ブラジルなどが支援に乗り出すとの期待もあったが、G20に先立って行った新興国の会合では、具体策まで踏み込まなかった。
米国で景気後退の懸念が強まってきたことも、金融不安に拍車をかける。FRBの金融政策と同時に、政府の強力な経済財政政策が必要とされる局面だが、オバマ大統領の大規模な雇用創出策は、下院で多数を占める野党共和党の反対で見通しが立たない。
各国とも財政に余裕がなく、手詰まり感が強い。しかし再び金融危機を招けば、多大な損失を被る。債務や金融システムの問題について協調して対応する仕組みを急いで整えなければならない。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。