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【提言】円高には企業のグローバル化で--"ミスター円"こと榊原英資氏(青山学院大教授・元財務官) [09/21]
1 :ライトスタッフ◎φ ★:2011/09/21(水) 12:33:17.71 ID:???
世界経済は今、極めて重要な局面に入ってきている。おそらく、百年に一、二度あるか
ないかの大きな構造変化が起こってきているのだ。世界経済の中心が次第に、欧米から
中国、インドなどの新興市場国に移ってきている。
■米欧沈み中印浮かぶ構造変化
経済歴史学者の故A・G・フランクはこの現象を「リオリエント」と呼んでいる。
つまり、再び世界経済の中心がオリエント、東洋に戻ってきているというわけだ。
数千年の長い歴史を振り返ってみると、そのほとんどの時期、中国とインドが世界経済の
中心だった。英経済学者の故アンガス・マディソンの推計によると、1820年の時点で
世界のGDPの29%は中国、16%はインドだった。つまり、19世紀の初めまでは、
中国とインドで世界のGDPのほぼ半分を占めていたのだ。
中国とインドを中心とするアジアが没落したのは19世紀半ば以降、欧米の植民地化に
よってだ。アヘン戦争で香港が割譲されたのが42年。インドがイギリス植民地になった
のが77年。19世紀半ばから20世紀は欧米の時代。第一次世界大戦まではイギリスを
中心とするヨーロッパの時代。第一次大戦から第二次大戦への移行期を経て第二次大戦後は
アメリカの時代になっていく。その流れが今や、徐々に逆転し始めているのだ。
リーマン・ショックと呼ばれる金融システムの崩壊で、アメリカは長期停滞の局面に入って
きている。2009年に大統領に就任したオバマ氏の財政・金融政策で何とか景気回復の
局面に入ってきたが、11年にはそれも息切れし、現在は二番底懸念が高まってきている。
最近までホワイトハウスの国家経済会議(NEC)議長だったローレンス・サマーズ氏は、
アメリカが「失われた10年」の時代に入ってきたと述べている。金融システム崩壊で
傷んだバランスシートがじわじわと影響し始め、いわゆるバランスシート不況に入ってきた
のだ。ちょうど1990年代の日本と似通った状況なので、アメリカ経済の「日本化」とも
呼ばれている。
■円高よりドル・ユーロ安続く
片やヨーロッパ。ギリシャ危機、アイルランド危機は収まる気配をみせず、危機は、ポルト
ガル、スペイン、さらにはイタリアと南ヨーロッパ全域に広がりつつある。第二次大戦後、
ヨーロッパは順調に統合を進め、今や、欧州連合(EU)は27カ国にまで拡大、ユーロ圏も
17カ国に達している。その歯車がリーマン・ショックを契機に逆回転をし始めたのだ。
直ちにEUが解体するわけでも、ユーロ圏が縮小するわけでもないだろうが、ヨーロッパも
また、深刻な構造問題を抱えることになってしまったのだ。
こうした中で、大震災後、マイナス成長が続いているにもかかわらず、円が買われ、円ドル
・レートは70円台に突入。しばらくは80円台に戻ることは考えられない状況になっている。
円高というより、むしろドル安、ユーロ安。アメリカとヨーロッパの構造問題の解決の
見通しが立たない中で、円高はしばらくは続きそうだし、さらに加速する可能性すらある。(※続く)
●榊原英資氏 http://sankei.jp.msn.com/images/news/110921/fnc11092103410001-p1.jpg
◎http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110921/fnc11092103410001-n1.htm
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