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ユーロ圏を救う唯一の道
ドイツが運命を決する選択をする時が来た2011.09.15(木)
Financial Times
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(2011年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
ユーロには当初から設計に欠陥があった〔AFPBB News〕
「もしかしたら未来の歴史家たちはマーストリヒト条約を、欧州全域にまたがる安定した勢力圏の誕生に向かう決定的な一歩だったと考えるかもしれない。だがそれとは違う、もっと暗い展開になる可能性もある」
「複数の国家を束ねようとする試みは、狙いに反して各国間の摩擦の激化をもたらす可能性がある。だとすれば、その出来事は典型的な悲劇の定義を満たすだろう。すなわち、ヒューブリス(傲慢)、アテ(愚行)、ネメシス(破滅)だ」
筆者がフィナンシャル・タイムズ紙にこう書いたのは、20年近く前のことだ。今、恐れていた事態がまさに実現しつつある。
今回の危機は、ユーロ圏の設計には(当時の聡明なアナリストたちの大半が気づいていたように)最初から欠陥があったことを白日の下にさらした。
それだけではない。今では不都合なものになってしまった婚姻関係にある国々には、アイデンティティーを共有しているという感覚どころか、互いに信頼し合う気持ちもないことも、この危機は明らかにした。そして、そうする過程で、この傾向をますます悪化させていった。
「30年も痛みに耐えるくらいなら離脱した方がまし」
この結婚がいかに破綻しているかを筆者が思い知ったのは、ある1つの出来事に接した時だった。
といっても、その出来事とはドイツ出身のユルゲン・シュタルク欧州中央銀行(ECB)専務理事による辞意表明でもなければ、ギリシャのデフォルト(債務不履行)の可能性が高まっていることでもなく、ドイツの憲法裁判所が新たな制約を課してきたことでもない。事態を痛切に思い知ることになったのは、ローマ訪問の経験だった。
筆者はイタリアのある政策当局者から次のような話を聞かされた。「我々は、金利水準の低下と引き換えに、インフレと通貨切り下げという昔ながらの安全弁を放棄した。ところが今や、その低金利さえなくなってしまった」「我々がカレンシーボードに加わったと考えている向きも一部にいるようだが、イタリアはラトビアとは違う」
極めつけはこれだ。「30年も痛みに耐えるくらいなら、離脱する方がましだ」
これらはすべて、単一通貨というプロジェクトとそのパートナー諸国の両方に対する信頼が失われたことを物語る発言にほかならない。
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