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中国の高貯蓄・所得格差の背後にある問題 グローバル・インバランスで日米欧経済とリンク
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投稿者 sci 日時 2011 年 9 月 01 日 20:31:18: 6WQSToHgoAVCQ
http://www.dir.co.jp/souken/asia/asian_insight/110831.html
[2011.08.31]中国の高貯蓄・所得格差の背後にある問題
常務理事 金森俊樹 [プロフィール]
(鉄道事故を契機とした鉄道部汚職への批判の高まり)
7月、温州で発生した高速鉄道事故が契機になって、特に鉄道部が腐敗・汚職の温床だとして批判の的となった。事故後、鉄道部はちょうど2011年上半期の財務経営状況を発表したが、中国語ウェッブサイト(8月1日付華股財経他)では、「鉄道部の高い負債率の背後には深刻な腐敗が隠されている」とし、傘下の鉄道企業の総資産3兆5,718億元に対し負債額は2兆907億元(負債率58.53%)と上昇しているが、その背後に少なからず「小財主(小金持ち)」が存在し、監督管理の及ばない大量の「小金庫」案件があること、賄賂、公金横領、規則違反の料金取立て等が数え切れないほどあり(層出不窮)、とりわけ開通したばかりの京沪高鉄(北京・上海間高速鉄道、沪は上海の略称)に関わるものが多いなどと伝えている。鉄道部では、昨年10月から今年上半期までの短期間に、8名の高官が汚職で逮捕されている。その中で最も高位は、言うまでもなく、鉄道省の改革に抵抗していたと目される前鉄道部長(大臣)であるが、こうした「小財主」では元鉄道部運輸局長も話題になっている。かつて海外からの技術導入の首席交渉責任者でもあった人物で、「高鉄第一人」と呼ばれていた。同人は、「米国に3件の豪邸と28億ドルの預金を持っていると噂されたが、もし本当だとすれば、庶民を驚愕させる数字だ」などと報じられている(8月1日付科学網、新浪網他)。
(腐敗の代表例、公用車には3つの使用形態)
しかし、腐敗、汚職は鉄道部に留まるわけではない。中国では以前から、公務員が給与以外に様々な形で公金を費消していることはよく指摘されてきている。また民営企業の経営者や国有企業の幹部も、税逃れのため、給与以外の形態で企業のカネを消費に充てているという実態がある。たとえば、大学教授クラスの知り合いの中国人によれば、大学や研究機関の教授、研究員の給与はせいぜい平均月収6千元(約7−8万円)程度であるが、科学研究費という名目で政府から予算を受け取っており、それを私的に消費している場合が多い。同人によれば、これを含めれば実質給与は2倍にはなるだろうという。官僚も然りである。代表的な例として、公用車がある。昨年末、共産党中央政治局が行った公用車問題についての調査、2011年の全人代等を通じ伝えられるところによれば、
(1)現在、党や行政部門で保有されている公用車は4百万台を超えており(病院、学校、国有企業、軍事関係を除く)、年間経費は低めに見積もっても3,000億元にのぼり、毎年20%を超える伸びを示している。
(2)公用車の主な問題点は、使用効率が悪いこと(一般車両の5分の1から6分の1の稼働率、とくに一部の幹部の専用車、送迎以外はほとんど使用されていない)、それにもかかわらず経費が高いこと(1台当り年平均12万元と一般車両の5−6倍)、規程に反した高級車を使用し、または幹部一人で2台の専用車を保有するなど浪費が大きいこと(2010年、ある市で調査を行い、6,300台以上の基準を超える公用車を整理)、公用車の私用が激しいことである。たとえば国家発展改革委員会調査によれば、公用車の使用形態には3つの3分の1がある。即ち、公用、幹部およびその家族の私用(幹部子弟の学校への送迎によく使われ、学校の出入り口周辺がそうした車両でいっぱいになる光景は周知の事実)、および運転手自身の私用が3分の1ずつである。
(3)公用車改革の主要な方策はその金銭化であるが、基準がはっきりしておらず、同じクラスの幹部でも地方によって扱いが異なるなど、新たな不公平が生じている。
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