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中国の通貨:国境を行き来する人民元2011.08.25(木)
The Economist
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(英エコノミスト誌 2011年8月20日号)
人民元は中国の国境を越えて外に流れている――そして、また国内に戻って来る。
香港の光輝く港やピカピカの超高層ビルの上空をヘリコプターがブンブンと何時間も飛び回り、真っ赤な広告用垂れ幕をはためかせていた。一体どんな見逃せないチャンスを売り込んでいたのか? 利回りがわずか0.6%しかない国債である。
香港で発行される人民元建ての証券は「点心債」と呼ばれている〔AFPBB News〕
それらの国債は、8月17日に中国財務部が人民元建てで発行したものだ。普通なら、垂れ幕で宣伝するようなイベントではない。だが、今回の国債発行を注目に値するものにしていたのは、200億元(31億ドル)という規模と、その買い手――香港のオフショア投資家――だった。
これは圧倒的に過去最大の「点心」債の発行となる。点心債とは、中国本土の通貨である人民元建ての証券だが、人々が蒸し団子や肉まんといった点心を食べるのが好きな香港で販売されるもの。このため、今回の国債発行はレッドバック(人民元)の国際化に向けたさらなる一歩を記している。
第1号の点心債は、2007年に中国国家開発銀行によって発行された。その後、世界銀行、ロシアの銀行、マクドナルド、フォルクスワーゲン(VW)、カジノ事業者など、80を超える発行体がこれに続いている。
こうした注目度の高い起債にもかかわらず、点心債市場は相変わらずその名前の通りだ。金融規制・経済発展センター(CFRED)が主催した会議で中国銀行のトニー・ワン氏が表現したように、「おいしいけれど限られている」のだ。
債券の販売は一口サイズですぐに消化できる規模にとどまっており、典型的な満期は2年か3年だ。6月末時点で、1元の点心債(発行価格で評価)につき、香港の預金が4.7元あった。これが、財務部による200億元の起債が市場参加者の回転翼を速めた理由だ。
帰り道がない
来年、温家宝氏の後を継いで首相に就く見通しの李克強副首相によると、17日の国債発行が中国政府の最後の起債ではないという。発行日に香港で行われた講演で、李副首相は、中国の非金融企業も、これまで本土の銀行だけの特権だったオフショアでの人民元の調達を認められるようになると述べた。
それによって、いくぶんメニューが拡大する。だが、オフショアの借り入れにとって最大の障害は、調達した資金を再びオンショアに戻すのが難しいことだ。
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