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スイスのショック療法の限界2011.08.16(火)
Financial Times
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(2011年8月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
先週、驚くべきことがスイスで起きた。トレーダーが将来の金利に賭けるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)市場で、スイスの予想金利がマイナスに転じたのだ。
そう、読者の皆さんの読み間違いではない。LIBOR市場を見る限り、今後1年間、スイスフランを貸し出したり、預金したりしたければ、その特権を得るためにお金を払わなければならないのだ。金融の通常の前提が根底から覆された。これを「不思議の国のアリス」の経済学と呼ぶといい。
2013年までマイナス金利が続く?
スイスフランを預金するために、お金を払わなければならない状況になる?〔AFPBB News〕
マイナス金利は初めてのことではない。スイス国立銀行(SNB)は1970年代に資金流入を抑制するために、外国人の銀行口座にマイナス金利を課した。2008年には、スイスの一部の短期市場金利が一時的にマイナスに転じた。日本でも1990年代終盤に同じことが起きた。
最近では、金融のパニックが広がる中で、一部のドル短期金利がマイナスに転じる場面があった。
だが、スイスの状況を特に際立たせるのは、その影響が及ぶのが超短期金利だけにとどまらない点だ。先物市場は8月12日に、マイナス金利が2013年まで続くと予想していた(来年夏には金利が0.08%のマイナスになることが見込まれていた)。これは前代未聞だ。このため、投資家は次に何が起きるか注意深く見守るべきだ。
というのも、この状況は、ユーロ圏と米国の混乱のさなかに世界の金融システムがいかに歪んだかを示す兆候であり、また、それが為替市場にもたらしている圧力を示しているからだ。
例えば、先週の相場変動を引き起こしたのは、スイスフランの急騰だった。2008年以前の10年間は、スイスフランは比較的狭い範囲内で取引されていた。だが、それ以降、スイスフランは貿易加重ベース(実効為替レート)で40%も高騰した。パニック状態に陥った投資家がドルやユーロからの避難先を求めてスイスフランを買ったためだ。
スイスフラン高の抑制に苦しむ中央銀行
SNBは昨年、通貨上昇ペースを落とすために大規模な単独介入に踏み切った。だが、スイスフランはつかの間の休止の後、一段と上昇。SNBは介入に伴って今年だけで100億スイスフラン(140億ドル)を超す損失を計上することになり、一部の政治家からフィリップ・ヒルデブランドSNB総裁の辞任を求める声が上がった。
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