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社説:債務上限のパントマイムの幕間
2011.08.04(Thu) Financial Times Financial Times Tweet
upperline(2011年8月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
下院に続いて上院が連邦政府の債務上限引き上げ法案を可決し、オバマ・大統領が署名して成立したのは期限当日の8月2日だった〔AFPBB News〕
米国の債務上限を巡る交渉行き詰まりを打開した合意は、米財務省の期限まであと数時間というところでまとまった。合意に達していなければ、米国政府は3日以降、支払い義務の一部について履行を停止せざるを得なかった。
数カ月間続いたこのパントマイムは、ほかの可能性がすべて尽きた後に米国人が正しいことをすることは常に当てにできる、というウィンストン・チャーチルの論評を思い出させるかもしれない。この判断は寛大すぎるだろう。
デフォルト(債務不履行)の回避が最優先事項になり、それは達成された。だが、今回の合意は米国の財政政策を持続可能な軌道に乗せるものではない。あれだけもだえ苦しんだにもかかわらず、財政調整は規模が小さく、保証されているわけでもない。
財政を巡る論争は今後も続く。しかも、そんなことがあり得るとすれば、従来以上に悪意に満ちた政治のムードの中で論争が続くことになる。
複雑で不透明な合意
債務上限引き上げの合意は、複雑で不透明だ。民主、共和両党の批判派は、一握りの参加者が内密に慌しい交渉を行った末に、議会は既成事実を提示されたと不満を述べている。
有権者も同じように不当な扱いを受けたと感じるはずだ。今回の合意は、米国が必要としている予算の目的と手段に関する国民的議論の対極にあるからだ。
詳細については、合意された計画は、今後10年間でおよそ9000億ドルの歳出削減と、10年間の削減総額を約2兆4000億ドルに引き上げるための追加の歳出削減を掲げている。これが完全に達成されたとしても、国内総生産(GDP)に対する公的債務比率を安全な水準で安定させるのに必要な削減額の半分強にすぎない。
さらに悪いことに、歳出削減の大半はまだ特定されていない。歳出削減の第2段階は単に、議会に新設する超党派委員会に、目標を達成できるだけの財政赤字削減案のとりまとめを命じる指示にすぎない。
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