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財務官僚による史上空前超巨額財テク損失が発覚 (植草一秀の『知られざる真実』)
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投稿者 祈り 日時 2011 年 8 月 03 日 12:10:01: HSKePa2Cm.aPs
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2011年8月 3日 (水)
財務官僚による史上空前超巨額財テク損失が発覚
東北太平洋沿岸大震災の復旧・復興事業の実施が急がれる。菅直人氏は自分自身の延命しか考えていない。被災地、被災者など眼中にないのだ。直ちに本格的な総合経済対策を決定して、最大のスピードで対処すべきであるのに、何もせずに放置する状況を5ヵ月近くも継続している。
大量の放射性物質が放出されたのであるから、農林水産業への影響は当初から想定されたものである。放射性物質を浴びた稲わらを肉牛のエサとして使用すれば、牛肉に汚染が広がることなど、誰が考えても分かることだ。
エサや水の使用に際しての万全の対応を取らなかったことが、牛肉への被害を拡大している。これも人災である。
話を本題に移す。
総合的な復旧・復興政策の規模を政府は当初5年間で19兆円と提示した。そもそも5年という時間設定が役所体質を象徴している。対策の実施期間は1年、長くても2年だろう。菅直人氏のように、何もせずに5ヵ月を空費するという時間感覚から5年という時間が浮上するのだろう。
第一次、第二次補正予算で6兆円がすでに計上されているから、残りは13兆円である。菅内閣はこのうち10兆円を復興増税で賄うとしているが、正気の沙汰とは思えない。
大けがで瀕死の患者にこれから大手術を行うのである。手術用の大量の輸血が必要だ。菅内閣はその輸血用の血液を、患者から血を抜き取って賄うと言っているのだ。患者が出血多量で死亡することは間違いない。
政府は復興債で資金調達すると言っているのだから、直ちにその償還財源まで検討する必要はない。復興債で調達する資金の投下対象は、長期間効用を発揮するインフラ資産が大半である。耐用年数を60年と考えれば、建設国債同様、60年間での償還を考えれば良いのだ。
それより前に、政府資産を売却して復興対策財源とすることを検討するべきだ。JT、NTT、東京メトロ、日本郵政など、売却できる政府保有株式は大量に存在する。JT株式などは、この際に完全売却を行い、財務省からJTへの天下りを全面禁止するべきだ。
しかし、これよりも優先されるべき財源が存在する。それが外貨準備資産だ。日本政府の外貨準備高は2011年7月末で1兆1378億ドル存在する。このような多額の外貨準備を保有する理由は皆無である。
政府はこのような多額の外貨準備を保有するお金をどこから得ているのか。
外貨準備資金を保有するための資金は100%、日銀からの借金である。100%借金で、90兆円近くの外貨資産を保有しているのである。
最大の問題は、この外貨準備で空前の損失を計上していることだ。円ドルレートは2007年6月に1ドル=124円台をつけていた。これが、現在は1ドル=77円台である。
1兆1378億ドルの円換算額を二つの時点で計算すると、
2007年6月には141.1兆円だったのが、
2011年8月には87.6兆円に変化している。
両者の差は、驚くべきことに53.5兆円である。たったの4年間で50兆円を超す損失が生まれたことになる。残高は増加しており、ドルからの金利収入が日銀への金利支払いを上回っているから、正確な損失は若干縮小するが、それでも数十兆円単位での巨額損失が生まれていることは間違いない。
財務省は世界最大の財テク損失王である。
この期間、金地金の価格は円表示で1グラム=2800円から1グラム=4200円へと急騰した。2007年6月時点で外貨準備資金をすべて金地金に転換していたなら、現在の時価評価額は211.7兆円になる。現在の外貨準備の円換算金額87.6兆円と比べて、なんと124兆円も多いのだ。
つまり、外貨準備の運用を米国国債ではなく、金地金に転換しておけば、現状と比較して政府資産は4年間で87.6兆円も多いものになっていたのだ。
財政赤字が深刻で、社会保障費を毎年2000億円削減して、日本の経済社会がぼろぼろに疲弊した。2000億円の削減を取り沙汰しているときに、財務省は外貨準備保有で50兆円も損失を生み出してきたのだ。
歴代財務省責任者を厳重に処分する必要もある。
財務省は日銀に支払う金利と外貨準備の米国国債の金利収入の差額だけを外国為替資金特別会計で損益処理し、この収支が黒字だということで、外国為替資金特別会計の資金を使って、海外出張での豪遊費用に充当してきた。これも財務省利権のひとつである。
百害あって一利なしの外貨準備を売却して、この資金を震災復興事業に充当するべきなのだ。現在の米国における過剰な国債格付け引き下げ騒動は、日本政府による米国国債売却を阻止するための演出である可能性が高い。
米国国債の格付けがトリプルAから何段階か引き下げられても、誰も驚きはしない。これまでのトリプルAが奇異な格付けだっただけだ。債務上限引上げ法案が可決されても、格付け問題があるとするのは、日本政府による米国国債売却を封じ込めるための演出だと思われる。
日本政府が外貨準備の米国国債を売却することを妨げられるいわれはない。
国民の巨大な負担を押し付ける財務省の史上最悪の財テク損失に歯止めを掛けなければ、日本は財務官僚に滅ぼされてしまう。同時に巨額損失を生み出した歴代財務省為替介入責任者は厳正に処分される必要がある。
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