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8月の危機に気をつけろ2011.08.03(Wed) Financial Times Financial Times Tweet
upperline(2011年8月2日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
このコラムが掲載される頃には、筆者は休暇に入ってフランスにいる。そして、米国はようやくデフォルト(債務不履行)の危機を回避しているかもしれない。
欧州から見ていると、米国の金融混乱は不可解だ。単にその危機が完全に回避できる性質のものだというだけでなく、タイミングにも当惑させられる。というのも、欧州の予定表はすべて、8月には絶対に何も起きない、あるいは起きるのを許してはならないという考えに基づいて組み立てられているからだ。
休暇シーズンの8月には何も起きない?
7月21日にブリュッセルで行われたユーロ圏諸国首脳会議の前に立ち話をするメルケル独首相ら〔AFPBB News〕
7月下旬にブリュッセルで開催されたユーロ圏の緊急サミット(首脳会議)を取り巻くドラマは、ギリシャが追加融資を与えられなかった場合、金融が大混乱する恐れがあったことが引き金の1つだった。
だが、会議のテーブルを取り囲む首脳たちの切迫感には、ほかにも暗黙の理由があった。休暇シーズンが本格化する前に何とかして合意をまとめなければならないという必死の願望だ。
こうした限られた条件で判断すると、サミットでの合意は成功と見なせるかもしれない。確かに、この合意はユーロ圏の危機を解決するものではなかったが、欧州連合(EU)の首脳たちは、9月初旬の「復帰」後まで緊急サミットを開く必要が生じない程度には十分な対策を講じたのかもしれない。
8月に本当に劇的なことが起きると、欧州の指導者たちは大抵、不意を突かれる。2008年8月にロシアの戦車がグルジアに侵攻した時、英国のデビッド・ミリバンド外相(当時)はスペインの別荘から携帯電話で危機に対処しなければならなかった。
だが実際には、歴史の研究は、欧州の首脳たちが8月は山や海に向かうのに安全な月だと思っているのだとしたら、考えが甘いということを教えてくれる。
真夏に戦争や激変が勃発してきた歴史
ミリバンド氏は外相に就任した時、その広大な執務室が、エドワード・グレイ卿が第1次世界大戦の開戦直前に窓の外を眺め、「欧州全土で明かりが消えていく。我々が生きているうちは再び明かりが灯るのを見ることはないだろう」という、かの有名な不吉な言葉を口にした場所だということに感嘆した。
言うまでもなく、グレイ卿がそう語ったのは、1914年8月初旬の夕暮れ時だった。大戦が勃発した月である。
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