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ロシアはいつまで中国の「味方」でいられるのか
2011.07.13(Wed) コンスタンチン・サルキソフ
ロシア
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南シナ海の資源を巡る中国と東南アジアの国々との衝突によって、「中国脅威論」が改めて叫ばれるようになった。
米軍はフィリピン海軍への支援を約束し、ベトナム海軍やインド海軍との間では合同演習の計画を進めている。米国が非公式に進める共同防衛構想では、既存の日米・米韓防衛条約に加えて、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、インドなどとの間で「第2の対中包囲網」が作られているようだ。
その動きを横目に見ながら、ロシアはどのように対応するのか。かつて「米中接近」を警戒していたロシアが、今後、米中対立に対してどのような戦略を取るのだろうか。
ロシアにとって中国は「良心の隣国」?
まず言えるのは、ロシアが「対中包囲網」戦略に参加しないのは確実である。ロシアの対中戦略は重層的だ。中国の国力が増大すれば警戒感が強くなるはずだが、必ずしもそうではない。警戒心は消えないが、関係に亀裂が走ることはない。
2001年7月に中ロの間で善隣友好協力条約が署名されてから、今年でちょうど10年立った。その間、両国間の貿易額は80億ドルから6000億ドルまで増えた。
南シナ海で緊張が高まりつつある今年6月、胡錦濤主席がロシアを公式訪問した。ロシアと中国の間で、両国間の貿易額を2015年には1000億ドルまで、2020年には2000億ドルまで拡大するという合意が表明された。ロシアは中国の膨大な外貨を引き出し、シベリア・極東地域の開発を進めようとしている。
両国を接近させるのは経済上のニーズだけではない。国際政治の価値観にも共通点が目立つ。
胡主席がロシア訪問した際の共同声明(6月16日)には、「国家が政治制度を自由に選択する権利(の尊重)」「内政不干渉の原則」「国家主権を脅かす行為に対する相互支援」などの言葉が並んでいた。こうした言葉は、激動の21世紀ではもはや過去のものとなりつつあるが、中国とロシアにとっては、まだ十分に新鮮で価値が残っている。
ロシアのデニソフ第一外務次官は、インタビューで、人口が減りつつある東シベリアと沿海州がいつか中国に合併されるのではないかと聞かれ、中国人には住みにくい地域だから合併されることはないだろうと答えていた。さらに、歴史を振り返ってみると中国は自国の外に領土を得たことがない、中国は良心の隣国であるとも語っていた。
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