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日本はニセモノの掃き溜め-c
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投稿者 海幸彦 日時 2011 年 7 月 09 日 15:52:31: jY0c1QUHK1KaM
『財界にっぽん』2001年7月号 より。
★新緑放談 日本は賎民資本主義≠ゥら脱却せよ
―日本衰退の一因はジャーナリズムの堕落 国際コメンテーター 藤原肇
最新著『夜明け前の朝日』(鹿砦社)で日本のジャーナリズムの堕落と、日本社会の退廃を鋭く指弾した米国在住の国際コメンテーター・藤原肇氏は、バブル経済以降の日本の資本主義は、裏と表が逆転した構造になっており、その実態はマックス・ウェーバーの言う賎民資本主義≠セと指摘し、二一世紀に日本が新生するには、その賎民資本主義からの脱却、ジャーナリズムの奮起が欠かせないと主張する。(文中敬称略)
●貧しくなってきた日本の中産階級
私は年に数回ほど日本に戻って来るが、この春の帰国でとても強く感じたのは、この国がものすごい閉塞感に覆われていて、日本人がまるで元気がないという点である。
しかも、いちばん驚いたのはハンバーガーやフライドチキンという、米国でジャンク・フード≠ニ呼ばれている店が、半額セールをやっていたことだ。私はカナダやアメリカで三〇年ほど暮らしたが、ジャンク・フードの店で食べたのは二度で、それはこの種の安くて手軽なレストランの本質が、資本主義社会における炊き出し≠セと考えるからだ。
もし、ジャンク・フードの食事処がなければ、アメリカ社会では暴動が起きるだろう。アメリカはキャピタリズムの本家だから、カネを払うことで安く食べさせてやれば下層階級も資本主義に参加している気分になり、暴動を起こさないだろうということで、ジャンク・フード制度が編み出されたし、巧妙なやり方でビジネスとしても成功している。
つまり、最初は下層民むけの炊き出しのようなものが、ビジネスとして各地に普及したことで、中産階級の子供たちも食べ始めるようになった。日本にもジャンク・フードの店が進出して、フランチャイズを派手に展開しているが、日本には昔から蕎麦屋やラーメン屋があり、アメリカ風の炊き出しは必要としないのに、今や日本の街角はジャンク・フードに席捲され、不況のせいで価格破壊を実践している。
このような米国式の炊き出しが流行するのは、日本の中産階級が貧しくなったためであり、四〇〜五〇歳代の日本人に話を聞くと、住宅ローンや教育費に追われポケットマネーに乏しくなり、本を買う余裕もなくなったという。デフレによる価格破壊が進行しており、通年にわたって大安売りする時代性の中で、日本中がバッタ屋になったような感じだ。
しかも、日本社会の老人化が進んでおり、全体的な活力の低下が目立っているが、都心で乗るバスの乗客の大半が老人だし、中曽根や宮沢が未だに影響力を行使している。老害が最も目立つのは政治の世界でもあるが、同じ番組に二〇年も出ている評論家など、マスメディアの世界にも共通しており、人材を育てる指導性の欠如を物語っている。
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