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政府貨幣と政府紙幣(純日本人会 経済レポート)
http://www.asyura2.com/11/lunchbreak48/msg/583.html
投稿者 shampooヘアー 日時 2011 年 7 月 05 日 22:05:19: RmhNmAiO0xT7o
 

http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/default/2011/07/post-6ed6.html


最近急速に政府貨幣が話題になって来ました。
政府貨幣発行論は元々丹羽春喜博士が永年主張してきた政策論です。
ただ急速に知られるようになった為に誤解も多く、又他のエコノミスト達が「政府貨幣」とは似て非なる「政府紙幣」を主張することが多く、両者の混乱が起きています。

両者は似て非なるといっても全く異質と言うわけではなく、「政府貨幣」は「政府紙幣」の上位概念と言う事になります。
平たく言えば、「政府紙幣」は「政府貨幣」の一種という事になります。

そして丹羽春喜博士の「政府貨幣論」は現在流通している日本銀行券とは別の新紙幣を発行するのではなく、政府が持つ貨幣発行の権利を利用する事を主張されています。

具体的に如何いうことかと言いますと、その説明の前にお金が発行される仕組みについて説明しなければなりません。

「お金」は現在の法律では「通貨」と呼称されます。そして「通貨」には「日本銀行券」と「貨幣」があります。
日本銀行券は日本銀行が発行する一種の借用証書です。社債と考えても良いかと思います。
それが「お金」と称して世間で人から人へとグルグル廻っているのです。
従って日本銀行が1万円札を一枚発行すると1万円の資産が増えますが同時に1万円の負債が増えます。
そして発行に20円掛かるそうですから、20円の費用が発生するということになり、利益どころか、利益の減少を生じさせます。

それに対し、「貨幣」というのは日本政府が発行するお金で具体的には1円から500円までの硬貨と記念硬貨です。
こちらは製造して出来上がった硬貨を日本銀行に交付することで発行と言う事になります。(通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律4条の3)

従って政府が発行する貨幣は日本銀行を通じて市場に出回ることになります。
日本銀行と称する金融会社が通貨発行の利権を一手に引き受けている御用商人と言う事になります。
株式会社ではないので株主総会がなく、総裁社長以下の経営陣の独断で経営が為されています。

かつては日本銀行は株式会社でしたが、現在は日本銀行法に準拠して設立された会社で、会社法に準拠する株式会社でもなく、合資会社でもない形態の会社です。
株式会社なら株主総会があるのですが、日本銀行法では株主総会に当たる出資者の総会はありません。
従って他の企業と違って出資者は経営に口出しできない仕組みになっているという摩訶不思議な会社です。


それで「政府貨幣」ですが、政府が発行するに当たっては発行額に限度がありません。

と言う事は日本政府は無限に発行する権利を有しています。
丹羽博士はそこに注目したわけです。

ならば500円硬貨を1兆個造って日本銀行に交付すれば500兆円が政府の口座に振り込まれる事になります。
ところが丹羽博士は、そんなことをするなら政府が無限に持っている貨幣発行権の中から500兆円なら500兆円分を日銀に売れば済むと主張されます。

これで財源問題は片付きます。


政府紙幣は何故賛成できないかと言うと、政府と日銀の二種類の紙幣が存在してかなりの混乱が予想されること、自販機など工事が必要とする事業が沢山あり、国民に余計な負担を負わせる事、現在の通貨流通額が84兆円くらいなので、そこへ50兆円100兆円と言う単位で新紙幣を投入すると言う事は無理があるということなどです。
(ご参照 http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mb/base1105.htm/ )
現在80兆円近い日銀券が出回っていて、そこへ更に、例えば高橋洋一氏の主張のように25兆円の新紙幣が追加投入されれば市場は消化不良を起こす事でしょう。

 良い事づくめの政府貨幣論ですが、反対者も沢山います。証券賭博を業とする人とそのシンパに多いと感じます。
亀井静香などは当初反対したために賛成のきっかけが掴めず、反対し続けているような印象を受けます。
違うなら反対の明瞭な論拠を示して欲しいもの。

政府貨幣反対論での一番多い理由はハイパーインフレ論です。
次いで、「箪笥の中は一杯だ!もう買うものがない」論。

ハイパーインフレ論ですが、
通常はベースマネーの適正水準はGDPの7%くらいと言われています。
そして現在の日本のGDPは470兆円くらい。ならば33兆円くらいが適当なはず。しかし現実は約120兆円。
しかもハイパーインフレどころではなく多年度デフレ継続中。
ハイパーインフレ論というのは余りにも無知な意見です。

でも一体、何故なのでしょう?
答えは簡単。貨幣の流通速度が遅くなっているから。

1980年代後半から徐々に高額所得者の税率が下がり始めました。
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/035.htm
更に近年は証券賭博に対する税率が下がり、証券賭博で売った、買ったで儲けた場合の税率は幾ら儲けても10%で、おまけに脱税にはもってこい。
1989年に消費税導入、1997年に消費税率上げと資産格差拡大策が執られ続けてきました。
そして財政抑制策が継続して庶民の懐は縮小傾向で、
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http://www.jcsa.gr.jp/figures/2006.html
【 販売統計 】
│平成23年|平成22年|平成21年|平成20年|平成19年|平成18年|
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金融資産家は資産拡大の傾向が続いています。

ですから日本全体としてはお金は過剰に存在しているのですが、偏在している為に流通速度が鈍っているのです。

子育て中の人はお金は幾らあっても足りないのが普通で、お金があれば買いたいものは幾らでもあるはず。
軽自動車に乗っている人はお金があれば軽自動車ではなく高級車を買いたいのではないでしょうか。
だから「箪笥の中は一杯だ!もう買うものがない」論というのは浮世離れした論で、そう言う事を言う人には経済を語る資格はないと言うべきでしょう。
そういう発想をする人が経済談義に加わると世の中を混乱させる。政策論議からお引取り願いたいものです。

              栗原茂男
               【純日本人会】 http://www.junnihon.com/
http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/
 

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