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その4.「家賃保証」「一括借上げ」は安心?
家賃保証という言葉に気を付けましょう
(1)「家賃保証します」に騙されるな!
一番多いトラブルは、大手ハウスメーカーの「30年家賃保証をいたします。」「長期一括借上げさせてください。」という甘い言葉に乗せられて、後悔する例です。ここでは、どうして家賃保証でトラブルが起こりやすいのかということに関して、解説をしていきます。通常、営業マンが一番不明確にし、なるべくお客様に分からないようにしている部分ですから、賢明な読者の皆さんにはしっかりとご理解いただきたいと思います。
あなたがあるハウスメーカーの営業マンから、「家賃保証をします」と言われると、メーカーがタダでしかも30年間同じ条件で保証をしてくれるものと勘違いしてしまいませんか?もっとも、説明する側の営業マンもその部分を曖昧に説明することで、うまく契約に誘導しているわけですが・・・。 実際の例を参考にしながら解説を続けます。これも、前出のある雑誌に掲載されていた失敗例です。
空室が続くと家賃が保証されない!
93年に完成した事業用物件のオーナーがこう振り返る。
「当初は18万円の家賃設定だったが、その後、空室が出て営業マンが値下げしないと共済会が立ちいかないと言うので仕方なくのんだが、一昨年には3戸すべてが空室になった。今度は、営業マンが8万円でないと客が付かないと言ってきた。話が違うぞと注文をつけたが、物別れのままだ」
つまり、18万円の家賃であれば16万2千円が保証されたが、8万円の値下げ家賃であれば7万2千円へと実質保証額が減ってしまう。仮に部屋が埋まっても、事業計画そのものが大幅に狂い出すのだ。これでは、空室対策の負担はオーナーへの皺寄せでしかない。(中略)
「営業の現場では、6ヶ月の間に契約を取れないと首にされるので、みんな無理をして契約を取る。家賃そのものの設定を高くするなど、無理な契約内容を作るからこそ、銀行の融資がつかず物件が建たないケースが生まれる。結果、解約金をめぐる苦情が多く寄せられている」
どうして、このような被害が後を絶たないのでしょうか?その答えは、家賃保証のしくみをきちんと理解すれば分かります。
(2)30年保証でも保証条件に見直しがある
それは、30年保証でも概ね2年毎に家賃の見直しがあるシステムに原因があります。
この図は、一般的な家賃保証システムの保証プランです。当初5年の家賃支払期間が10年目から2年毎更新になり、その都度家賃の見直しが入っていることがわかります。更に詳しく解説すると・・・
・支払い免除期間(2〜3ヶ月)
新築引渡し後に入居募集を開始して、支払免除期間が2〜3ヶ月あります。この期間は、家賃収入が安定しないためオーナーに対しての家賃の支払は免除になっています。
・家賃支払い期間(当初4〜5年)
その後、新築時は家賃支払い期間が4〜5年と比較的長く設定されています。言い換えれば、入居率の高い新築時のみ比較的長期の保証をしているということになります。
・家賃見直し
各家賃支払期間後に、家賃見直しが発生しています。ここで、この時点での物価・入居状況をみて家賃の見直しをします。
・家賃支払い期間(2年毎)
さらに、継続して家賃支払期間が2年毎見直しをされながら続いています。中古物件になってからは、2年毎の家賃見直しとなります。
(3)高額な保証料
また、この家賃保証制度は、企業が行うことですから当然無料ではありません。一般的に保証期間により若干の差がありますが家賃の10〜20%の保証料をオーナー様が支払うのです。ここで、また勘違いしやすいのが、これをオーナーの手元に残るお金(剰余金)の10〜20%と聞き間違えてしまうのです。保証料はあくまでも総家賃の10〜20%です。話を分かりやすくするために実際の事業を例に上げて説明します。
総事業費10,837万円 借入金10,500万円
金利1〜10年 2.6% 11〜30年 4%で建築をし
家賃6.5万円 12戸 年間家賃収入 973万円の場合、
返済金等経費を除くと、手元に357万円残ります。その内、保証料20%でハウスメーカーが受け取る保証料が年間195万円、 オーナー様が受け取る剰余金が年間約162万円ということになります。 いかがですか。如何にメーカーの取り分が多いかお分かりいただけましたでしょうか。さらに、メーカーによっては保証料5〜10%と低額を謳い文句にしている場合がありますが、一般的な家賃の督促やクレーム管理などの管理料(相場は5%程度)が別途かかるシステムの場合があるため、契約前に詳しく調べておく必要があります。
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