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グーグルはグルーポンを倒せるか・wsj(年金受給者4千万人が衣食住を共同化すると、利益を生み、年金も不要になります)
http://www.asyura2.com/11/lunchbreak48/msg/539.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2011 年 7 月 04 日 16:10:21: 4sIKljvd9SgGs
 

http://jp.wsj.com/IT/node_255349
【コラム】グーグルはグルーポンを倒せるか
マーケットウォッチ
2011年 6月 28日 20:01 JST
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 【サンフランシスコ】クーポン共同購入サイトの米グルーポンが新規株式公開(IPO)の申請を行ったが、この企業についてテクノロジー関連の投資家が問いかけるべき重要な問題とは、次の2つだ。グルーポンは、急成長するオンライン取引市場で主導的地位を守り切れるのか。この市場が生み出す利益マージンはどのようなものなのか。

Bloomberg

 現在のところ、こういった問いに対する私の精一杯の答えはこうである。グルーポンがビジネス構築のために行った大規模投資を考えれば、しばらくは同社の主導的地位は安泰だろう。しかし、2年ないし3年のスパンでは、見通しはやや不確実だ。シカゴを拠点とする新興企業であるグルーポンは、バイ・ウィズ・ミーやリビングソーシャルなどのライバル会社や、資金力のあるネット企業との厳しい競争に直面すると思われる。

 収益力の可能性については、期間に関係なく、同じくらい不透明だ。もっと競争の激しい市場では、従来型ビジネスの経営者から売り上げの分け前について条件改善を求められる可能性がある。もちろん、必ずそうなる訳ではなく、グルーポンの首位維持の可能性を排除するものではないが、売り上げを拡大しつつ利益を出す方法の確立に至っていない企業にとってはマージンが圧迫される可能性がある。

 グルーポンが急激な成長でシェアを拡大したという事実には疑問を差し挟む余地はない。IPOの目論見書をみれば、売上高と従業員数で世界「最速」の成長企業の地位を築いたことがわかる。

 私が昨年9月にグルーポンの人事部バイスプレジデント、ダン・ジェサップ氏と話した時、当時、グルーポンの従業員数は世界で2000人と、09年半ばの50人から大きく増えているとのことだった。目論見書によると、現在の人員数は7000人を上回っており、わずか2年で約140倍に膨れ上がった。

その気になれば利益は出せる
 グルーポンの創業者で最高経営責任者(CEO)であるアンドリュー・メイソン氏は、目論見書のなかで「これまで我々は成長に投資してきた。その結果、健全な四半期利益の予想が大幅な損失に変わった」と述べている。この指摘は、同社の積極的な人員採用とインターネット・マーケティング・コストの急増を指していると思われる。

 明らかに、同社の予想は現実的ではなかった。グルーポンの1−3月期の業績は健全とは程遠い。売上高が6億4470万ドルに膨らんだものの、損益は1億4650万ドルの赤字を計上した。

 ある意味、グルーポンの目論見書は、クラウドコンピューティング大手、セールスフォース・ドット・コムの目論見書(2004年申請)を思い起こさせる。当時もIPO株投資をめぐり基本的に同じ議論が交わされた――その気になれば利益は出せる。しかし、将来の成長を確実にするため、あえて今はマーケティングと人員採用に多額の費用を投じる、という経営スタイルについての議論だ。確かに、セールスフォース・ドット・コムは、利益を継続的に生み出せる企業へと時間をかけて成長したものの、IPOの2年後と4年後、株価が、IPOから数カ月後の水準まで下げたことも事実だ。

 別な言い方をすれば、セールスフォースのマーク・ベニオフCEOが、彼のビジネスモデルが利益を生むことを投資家に証明するためにはかなり時間がかかった、ということだ。また、セールスフォース・ドット・コムは、少なくともIPO申請時点で、大幅な営業赤字ではなく、小幅な利益は稼いでいた、ということだ。

参入障壁の低さ
 毎日、限定的に募集が行われるこのオンライン取引市場への参入には障壁がほとんどない、との声も多く聞かれる。グーグルやフェイスブックなどネット関連大手は、毎日利用するユーザーを数百万人抱え、ライフスタイルや購買傾向などのデータを豊富に持つことから、彼らにとっては参入が容易であるのは確かだ。

 グーグルはすでに、“グルーポンキラー”になるとの呼び声の高い同様のサービス、「グーグル・オファーズ」を試しているところだ。目下、グルーポンが利益を出せていないだけに、グーグルの豊富な資金力と頭脳がグルーポンの将来の収益を脅かす、という主張には一理ある。

 グルーポンがグーグルの60億ドルの買収案を拒絶したとの多くの報道が事実だとすれば、グーグルは対抗心を燃え上がらせている。億万長者の幹部らは、拒絶されることを好まない。

 ただ、グーグルにとって、オンライン・クーポン市場への参入が容易だからといって、同社が支配的な地位を築けるとも限らない。

 グーグルが、中核事業である検索市場以外で手掛けたビジネスの状況は、せいぜい五分五分といったところ。携帯用ソフトのアンドロイドのように市場をリードするまでに成長した事業もあるが、大きな利益は生んでいない。グーグルは、16億5000万ドルで買収したユーチューブについて、その膨大な月間ページビューを活用する方法をまだ検討している。

 グーグルが華々しく参入した他の市場については、さらに分が悪い。グーグルが数年前、オンライン・ヘルスデータ事業に参入した際のプライバシー騒動について憶えているだろうか。ところがほんの数日前、グーグルは、そのオンライン医療情報管理サービス「グーグル・ヘルス」のサービスを打ち切ると発表した。同社はまた、米消費者をより効率的なエネルギーのユーザーに変えようという非現実的な試みである消費電力表示ツール「グーグル・パワーメーター」のサービスも中止した。グーグルには、この2つの他にも、オンライン共同ツール「グーグル・ウェーブ」や仮想ソーシャルネットワーク「グーグル・ライブリー」などの失敗例がある。

 昨年の終わりに、自社製品ではなく、グルーポン買収によりクーポン市場参入を図るべきとの決断をグーグル幹部が下したのは、おそらくこういった失敗を受けてのことだろう。

 グーグルは、新事業進出で多くの失敗を味わっており、グルーポンが展開する43カ国のどの国でも、同社に取って代われるという自信はいまひとつだ。この43カ国という大きな足跡が、グルーポン最大の武器となる可能性がある。ライバルが、グルーポンと同じやり方、つまり地域の市場に足を運ぶ営業担当者を雇い、地元業者と関係を強化するという方法でオンライン・クーポンを提供しようとすれば、グルーポンのように10億ドル、もしくはそれ以上の投資が必要になるかもしれないのだ。

 近い将来、「グーグル・オファーズ」がグルーポンのように金食い虫となっても、グーグルのラリー・ペイジCEOは資金提供に積極的になれるだろうか。また、仮にグーグルが、ほぼ独占的な力を持つ同社の検索事業を周辺事業で新興企業を圧迫することに利用しようとすれば、目下グーグルの事業を調査中である米欧の反トラスト当局は寛大に見てくれるだろうか。

 どちらの場合も可能性は低いと言わざるを得ない。このことから、私は、フェイスブック、あるいはソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームを使う他の企業の方が、グーグルよりもグルーポンに対する長期的な脅威になると考える。ネット消費者が、オンライン・クーポンをSNSのサービスの一環としてみるようになれば、なおさらである。

(筆者のジョン・シャイナルはサンフランシスコを拠点とするマーケットウォッチの元テクノロジー担当編集者)

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